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ドリトル先生と奇麗な薔薇園

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第六幕その七

「どの言語で訳しても素晴らしいんだよ」
「昔の英語のままでなくても」
「どの言語でもなんだ」
「シェークスピアは素晴らしい」
「そうなんだね」
「そうだよ、それが本当に素晴らしい作品なんだよ」
 こうもお話した先生でした。
「イギリス文学は世界的に有名な作品、作家が多いけれど」
「各国の言語で翻訳されていて」
「そしてなんだ」
「読まれてるんだね」
「今みたいに朗読もされていて」
「そうだよ、じゃあ彼等は彼等でね」
 朗読をしている人達とは別にというのです。
「僕達も楽しもうか」
「うん、お茶を飲もうね」
「ローズティーを」
「そしてティーセットは薔薇のお菓子達」
「それで楽しみましょう」
「そうしようね」
 先生達は皆でティータイムの用意をしました、そしてです。
 そのお茶やお菓子を楽しんでいるとです、ふとでした。
 先生はにこりとしてこんなことを言いました。
「シェークスピアを聴きながらのティータイムもいいね」
「まさにイギリスって感じね」
 ダブダブが応えました。
「そう思えるわね」
「そうだね、日本では桜や梅に和歌に俳句」
 トートーは日本のお話をしました。
「お茶はお抹茶で茶道になるから」
「薔薇とティーセット、シェークスピアが一緒だとね」
 ポリネシアもこう言います。
「イギリスって思えるわね」
「うん、日本語のシェークスピアでもね」
「シェークスピアだから」
 チープサイドの家族はシェークスピアならと思うのでした。
「イギリスだしね」
「それならいいね」
「そうだね、このままね」
「ずっとこの中にいたくもなるね」
 オシツオサレツの二つの頭は実際にこう思っていました。
「幸せな感じがして」
「それでね」
「こうしてイギリス尽くしを楽しめるなんてね」
 老馬はイギリスにいた時のことを思い出しています。
「思わなかったけれど素敵だね」
「ううん、日本にいてイギリスをここまで味わえるなんて」
 ホワイティの口調はしみじみとしています。
「思わぬ嬉しいサプライズだよ」
「しかも美味しくね」
 ダブダブは紅茶とティーセットのお話をします。
「味わえるからね」
「イギリスって食べもののイメージかなり悪いからね」
 チーチーもこのことをよくわかっています。
「世界最悪とか言われるし」
「実際に日本にいる方がイギリス料理ずっと美味しいし」
 最後に言ったのはジップでした。
「料理のことは否定出来ないね」
「僕達は日本でアレンジされたイギリスを満喫しているんだね」
 先生はこのことについて思うのでした。
「けれどこれがね」
「うん、いいよね」
「最高だよね」
「日本でアレンジされたイギリスも」
「結構以上に」
「日本語のシェークスピアもいいしね」
 最高にというのです、そしてです。
 先生達は薔薇園もティータイムも朗読も楽しみました、そして先生が紅茶の最後の一口を飲んでからです。
 薔薇園を後にしようとすると朗読をしていた人達の中から茶色の髪の毛と緑の瞳、彫のあるお肌の白い人が先生達のところに来て先生にお声をかけてきました。 
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