巨乳撲滅運動
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第二章
「けれどね」
「胸はか」
「それはか」
「その吸引機で」
「そうよ、巨乳という巨乳を吸い込んでいって」
それを形成している脂肪をというのだ。
「この世から巨乳を撲滅してやるわ」
「本当にいかれてるな」
「文字通りのマッドサイエンティストだな」
「というか世界征服よりそっちだな」
「どう見てもな」
巨乳撲滅の方に執念を燃やしている、誰が見てもそうだった。そして実際に今麻友は巨乳のことしか頭になく。
その脂肪吸引機の設計図を徹夜で完成させた、そうして行った。
「よし、これでね」
「後は開発か」
「そうするんだな」
「そうよ、スポンサーを探して」
お金を出して開発の設備とそれを造る素材を提供してくれるだ。
「そうしてね」
「実際に開発してか」
「この世の巨乳全てから脂肪を吸い取って」
「それで世界から巨乳を消すか」
「自分達で勝手に陸も空も海も移動して」
そうしてというのだ。
「巨乳を見付けると襲い掛かり」
「そしてか」
「巨乳を消していく」
「そんな機械にするんだな」
「そうよ、その設計図が出来たのよ」
今そうなったとだ、麻友は徹夜明けの疲れがはっきりと出ている顔で叫ぶ様に言った。コーヒーの香りが身体から漂っている。
「今ね、ではスポンサーを探すわ」
「問題はそれが見付かるかだな」
「何かここからも色々ありそうだな」
「というか見付かるか?そんなスポンサー」
「こんな変なのにお金や設備出す企業」
「そんな変り者の企業この世にあるのかね」
皆首を傾げさせた、このことには。だが麻友はこの方面でも努力を努力を思わないその行動力を発揮し。
企業という企業を回ってでも決意してだ、そのうえで。
遂にその企業を見付けた、彼女の脂肪吸引機と聞いてそれでこれならと思ってだ。実は企業回りをして二社目で見つかった。
その話を聞いた企業の社長は麻友自身と面会してすぐにこう言った。
「うん、いいね」
「私の発明はですね」
「脂肪吸引機、いいじゃないか」
「そうですよね」
「これを我が社で販売すれば」
「はい、この世から巨乳はなくなります」
「いやいや、肥満している人のお腹やお尻に付けて」
「えっ!?」
麻友は社長のその言葉に目を点にさせた、実は彼女は気付いていなかったのだ。
「それは」
「だからだよ、世の中肥満している人もいるじゃないか」
「それはそうですが」
「そうした人のお腹やお尻に付けて」
脂肪が付いているその場所にというのだ。
「そうしてね」
「その脂肪をですか」
「吸える様にすれば」
それでというのだ。
「一気にダイエット出来て健康にもなるじゃないか」
「それはその」
「まあその後の肌の問題もあるが」
脂肪に張り出され膨張している肌が縮小したるむ、その肌の問題はというのだ。
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