転生とらぶる
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機動戦士ガンダム
2109話
こちらに向かって真っ直ぐに突っ込んでくるザクに向かい、ザクマンシンガンを放つ。
弾幕を縫うように移動しようとしていた相手は……だが、その攻撃を回避する事は出来ず、それどころか次々に弾丸が命中して撃破扱いとなる。
『くっそぉ……マジかよ。こっちは2個小隊、6機なんだぜ!?』
戦闘が……模擬戦が終わり、驚きと感嘆の混ざった通信が入ってきた。
「エンデュミオンの鷹の異名は伊達じゃないってな」
そう言い返すが、相手は笑みを浮かべて肩をすくめる。
ザクのコックピットというのは結構小さい。
それこそ、ザクよりも小型のニーズヘッグの方がコックピットの空間は広いのだから、それがザクのコックピットの居住性の悪さを物語っているだろう。
『ま、それでも明日には戦場に到着するんだし、いい訓練が出来たと思っておくか』
『あんた馬鹿ぁ? 連邦軍と戦うのに、MSと戦っても意味がないじゃない!』
そう言ったのは、俺と話していたパイロットとは別の小隊を率いていた女パイロットだ。
あからさまに相手を馬鹿にしているような口調ではあったが、女が言ってるのも間違いのない事実ではある。
少なくても、今の状況では連邦軍の戦力はセイバーフィッシュを始めとした戦闘機や、サラミス級、マゼラン級といった軍艦しかないのだから。
それでもいずれ連邦軍もMSを開発するのは間違いないので、対MS戦はやっておいても問題ないと思うんだが。
「喧嘩はその辺にしておいてくれ。俺は他にもまだ模擬戦の予定が詰まってるんだから、時間がないんだ」
そう告げると、モニタに表示されていた2人も大人しくなる。
ちなみにこの2人は、海兵隊のMSパイロット……ではない。
名前は忘れたが、どこぞのムサイ級のパイロットだった筈だ。
小隊長をやっているだけあって、それなりに腕は良かった。
ただ、シーマ率いる海兵隊の面々と比べると、どうしても1段落ちてしまう。
……こうして俺が他の艦のMSパイロットと模擬戦をしているのは、あのデブリ帯を俺が一切の損傷も機体に与えずに通り抜け、エンデュミオンの鷹の異名を認められたのが理由となっている。
元々シーマ率いる海兵隊は、後ろ暗い行為を多く行ってきた事も影響してか、評判は悪い。
その評判の悪い……それも俺のような10代半ばの子供が異名を持ったのが、気にくわない奴が多かったのだろう。
だからこそ、そんな俺の技量を見てやろうと思って模擬戦を挑んできた者が始まりだった。
勿論建前としては、これから行われる作戦に対する訓練という風になっているんだが。
ともあれ、そんな感じで模擬戦が繰り返された。
最初は1対1、それで連勝が続いて1対2、1対3機1小隊……そんな風に人数が増えていき、今では2小隊となった訳だ。
だが、俺に戦いを挑んできたのは突撃機動軍の中でも腕利きではあっても、異名持ち程の実力者ではない。
だからこそ、結果としてこうして俺が連勝出来ていたのだろう。
もし異名持ち……例えば俺が接触出来なかった黒い三連星が相手でも、そう簡単に負けるつもりはなかったが。
……ちなみにシーマから聞いた話によると、突撃機動軍には真紅の稲妻って異名を持つジョニー・ライデンってパイロットもいるらしい。
真紅の稲妻と赤い彗星。
それでいながら、どっちも機体色は赤がメインという事を考えると……ジョニー・ライデンの方はシャアと間違われたりしてそうだな。
とはいえ、こちらも黒い三連星と同様この作戦には参加していないらしいので今回会うのは不可能なのだが。
腕利きでザビ家派じゃなければ、可能なら引き入れたい相手ではあっただけに、ちょっと残念だ。
そんな風に思いつつ、俺は機体をリリー・マルレーンの格納庫に戻す。
そうして機体から降りると、1人のメカニックが近づいてきた。
「どうだ、機体の調子は」
「まぁ……若干、本当に若干だけ機動力は増してるけど、本当に少しだな」
「当然だろ。その辺りは前もって言っておいたと思うが?」
「分かってはいたんだけどな。それでも一応言っておこうと思って」
「……ふんっ、お前の腕がいいってのは、模擬戦に連戦連勝しているのを見れば、普通に理解出来るがな。ただ、もう明日には連邦軍との戦いが始まる可能性が高いんだ。もう機体は弄らねえぞ。ここで下手に弄って機体に悪影響が出るようじゃ、意味がねえからな」
そう言ってくるメカニックの言葉に、不承不承ながら頷いておく。
いやまぁ、今の状況を考えればそう言いたくなるのも無理はないのだろうが。
「出来れば頭部バルカンの弾丸数も増えてくれれば助かるんだけどな」
「馬鹿を言うな。内蔵火器だぞ? 弾丸を増やすとなれば、それこそ頭部の構造から色々と弄る必要が出てくる。とてもじゃねえが、こんな場所で出来る事じゃねえよ」
「だろうとは思ってたよ。一応言ってみただけだから」
ただ、10秒くらい撃てば弾切れになるというのは、ちょっとな。
使いやすい武器だけに、非常に残念な思いがする。
サラミスとかには殆ど効果がないか、現在の連邦軍の主力たるセイバーフィッシュ程度なら撃墜出来るだけの威力は持ってるんだし。
少しだけメカニックと話をした後で、ブリッジにいるシーマのところに向かう。
途中でシーマの部下のクルトと遭遇したが、嫉妬されてしまう。
いやまぁ、俺は自分の立場が色々と特殊なのは理解しているので、嫉妬されてもしょうがないのかもしれないが。
乗っているMSもF型の実質的な上位機種――S型よりも性能は低いが――たるFS型だし、何だかんだとシーマから優遇されていて、今では異名持ちですらある。
その異名も戦闘の中で付けられたものじゃないから、一段落ちる……という風評も、模擬戦で連戦連勝を重ねた事によって吹き飛ばした。
そんな俺を気にくわないと思うのは、理解出来ないでもない。
もっとも、だからといってこっちで特に何かをするつもりはないんだが。
クルトをそのままスルーして、ブリッジに向かう。
途中で何人かの海兵隊のメンバーから声を掛けられるが、そちらは殆ど友好的なものだ。
殆どという事は、当然そうでないものも混ざっている訳で……
「ちっ!」
先程のクルトとは違う相手がした舌打ちを聞きながら、通路を進む。
俺も、この艦にいる全員から好印象を持たれているとは思っていない。
そもそも、この艦はサイド3の中で最も貧しい……それこそスラムのコロニーとでも呼ぶべきマハルの者達の集まりだ。
当然我の強い者は多いし、見掛けから俺を見て気に入らないと思ってもしかたがない。
それでもシーマ艦隊にいるだけあって、俺を売るような真似をしない程度の連帯感や帰属意識の類は持っているらしい。
いや、そういう境遇でシーマの統率力があるからこそ、仲間意識は非常に強いのだろう。
もしどうしても俺を排除したかったら、それこそ俺の存在をシーマよりも上の人間に教えてしまえばいい。
聞いた話によると、本来はシーマの上司にアサクラとかいうギレン・ザビの派閥の者がいるんだが、そのアサクラは仕事を全てシーマに投げているらしい。
だからこそ、この艦隊はシーマ艦隊と呼称されている訳だが。
そんなアサクラに俺の事を報告すれば、恐らく問題になる可能性が高い。
いや、それとも余計な騒動になるのを嫌って、報告を揉み消す可能性の方が高いか?
そのような事をしていないというだけでも、シーマ艦隊に対する愛着というのは見て取れる訳だ。
そんな風に考えていると、やがてブリッジに到着し……虎の毛皮を使った艦長席では、シーマが機嫌良さそうに笑みを浮かべて通信をしていた。
『いや、彼は間違いなく凄腕だな。ニッキやシャルロッテのように血気盛んな連中は、自分も模擬戦をしたいと言っていたよ』
「そうかい? けど、そろそろ作戦宙域も近づいてきた頃だ。残念だけどそんな余裕はないだろうね。この後もぎっしりと予定は詰まってるし。ア……ムウも作戦の時に模擬戦疲れで本領を発揮出来ませんでしたなんて事になったら、面白くないだろう?」
通信相手はゲラート。
突撃機動軍所属のシーマ艦隊と闇夜のフェンリル隊は、今まで全く関係はなかった筈だ。
それがこうして隊長同士で話をするようになったのは、ラルと親しいというのが最大の理由だろうな。
ゲラートが俺の送ったラルからのメッセージを見たのかどうかは、まだ分からないし。
だが、見ていれば少なからずそれが態度に出るだろうから、それがないという事は恐らくまだ見てないんだろう。
『おや、噂のエースのお出ましだな』
映像モニタ越しに俺の姿に気が付いたのか、ゲラートがそう言ってくる。
シーマもこちらを見ると、満足そうに頷く。
「じゃあ、そろそろこの辺で通信は終わるよ。そっちは一番始めに地球に降下するんだろう? 精々、気をつける事だね。恐らく向こうはこちらの降下地点がどこかがはっきりすれば、盛大に歓迎してくる筈だよ」
『ああ、その辺は当然警戒している』
一番に地球に降下? つまりそれは、連邦軍が待ち構えている場所に攻め込むという事になる。
闇夜のフェンリル隊は精鋭と言ってもいい部隊という話は聞いているが、それでも被害が出るのは恐らく避けられないだろう。
これは、ゲラートの立場……ダイクン派の大物と呼ぶべきラルと親交があるから、この機会に始末してしまおうと考えた者が突撃機動軍にいたのか、それとも単純にそれだけ闇夜のフェンリル隊が評価されているのか……もしくは、両方なのか。
ともあれ、闇夜のフェンリル隊はラル隊、シーマ艦隊に並んでルナ・ジオンを建国する上での重要な戦力となるのは間違いない。
また、チベ級で会ったニッキやシャルロッテといった者達も気持ちの良い性格をしていた。
今回の戦いで死ぬような事はなければいいんだが。
とはいえ、俺が……そしてシーマ艦隊が命じられているのは、ルナツーから出てくるだろう艦隊に地球降下部隊の邪魔をさせない事だ。
そうなると、やるべき事はそんなに多くはない、か。
とにかく連邦軍の部隊を潰しまくって、エンデュミオンの鷹の異名を広く知らしめる事だ。
通信が終わったのを見てから、俺はシーマに声を掛ける。
「シーマも人気者になってきたな」
「あたしに連絡をしてくる者のほとんどはアクセル目当てだよ。それくらいはあんたにも分かってるんだろ?」
「そうか? シーマなら色々と誘いがあってもおかしくないと思うけどな」
実際、シーマは間違いなく美人と呼んでも差し支えのない顔立ちをしている。
性格のキツさが若干目元に出ているが、それだって結局のところは好みだろうし。
「はっ、馬鹿を言ってるんじゃないよ。それより、連戦連勝だけど機体の調子はどうだい?」
「……まぁ、問題はないって言っておくよ」
不満という点ではこれ以上ない程にあるのだが、それは今の状況でどうなるようなものでもないしな。
それはシーマにも分かったのだろう。扇子を広げながら口を開く。
「本当ならFS型じゃなくてS型でも用意出来れば……いや、それでもミロンガ改だったかい? あの機体に比べれば性能は圧倒的に低いから、満足出来ないかもしれないけど……」
「S型はF型やFS型に比べてもかなり性能が上らしいからな。乗ってみたい気はするけど、数が少ない以上は入手するのも難しいし」
「そうだね。もっとも、ジオニック社ではS型より更に高機動のザクを作ってるみたいだけどね。ただ、それは色々と難航してるらしい」
「……一体、どこでそんな情報を手に入れてるのやら」
ジオニック社が開発している新型のザク。
あからさまに軍事機密だろうに、一体どうやってシーマはその情報を入手してるのやら。
ジオニック社辺りに繋がりがあるようには思えないんだけどな。
「ふふっ、乙女の秘密さね」
「ああ、そうかい。ともあれ、出来ればその高機動型も欲しいけど……」
「さすがにそれは無理だ。まだ開発中ということで、完成すらしてないんだからね。それに完成しても、相当に厳しい監視があるだろうし」
「その辺りはどうとでもなるんだけどな。ただ、まだ出来ていないとなると、どうしようもないか」
ただ、ザクという機体は相当に素性が良い……つまり拡張性の高い傑作機であるのは、代わらない。
まぁ、ジオンが連邦軍との戦争を決意したという機体だし、ジオニック社の方でも検討に検討を重ねて作った機体なんだろうから、それは不思議じゃないけど。
その割にS型だったり、高機動型だったりが作られているのは……幾ら検討を重ねても、不満は出てくるって事だろうな。
それでもザクという機種で統一している辺り、傑作機であるのは間違いないんだろうが。
「もうすぐ、宇宙攻撃軍と合流か」
「ん? どうしたんだい、急に話を変えて」
「いや、セイラの件でまた色々とやるべき事が増えるかと思ってな。それに、宇宙攻撃軍にはあの男がいるかもしれないし」
この作戦に参加しているかどうかは分からないが、宇宙攻撃軍にはあの男が……シャア・アズナブルが所属しているのだ。
出来ればここで一度会っておきたいんだけどな。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:5
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1389
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