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レーヴァティン

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第六十一話 伊勢へと続く道その十一

「くれぐれもご注意を」
「この世界でもっちゃな」
「はい」
 まさにというのだ。
「宜しくお願いします」
「妊娠したら戦えないっちゃからな」
「はい、政をするにしましても」
 謙二は旗揚げをしてからのことも話した。
「お腹が大きいですと」
「色々制約が出るっちゃな」
「ですから」
「妊娠はっちゃな」
「お気をつけを」
 この世界でもというのだ。
「これは脅しや驚かせでなく」
「事実っちゃな」
「はい、女性ならば」
 それこそ誰でもというのだ。
「抱えている問題です」
「子供産めるのは女の人だけっちゃからな」
「男は違います」
「だからっちゃな」
「身体の構造の違いはです」
 男と女のそれはというのだ。
「よくお考えになって」
「そうしてっちゃな」
「遊んで下さい」
「よくわかったっちゃ。うちもっちゃ」
 愛実は自分自身のことを踏まえてこう答えた。
「まだお母さんにはなりたくないっちゃ」
「それならです」
「妊娠しない様にっちゃな」
「お気をつけを」
「そうして遊んでいくっちゃ」
「その様に」
「そうしたことも整っている世界っちゃしな」
 それならばというのだ。
「ちゃんとするっちゃ」
「その様に」
「わかったっちゃ。では伊勢でもっちゃな」
「街を見回り飲んで食ってだ」
 そしてとだ、英雄はまた愛実に答えた。
「そのうえでだ」
「遊んでそして何よりもっちゃな」
「巫女と会い」
 伊勢の大社に入る彼女と、というのだ。
「俺達と同じならな」
「仲間にするっちゃな」
「そうする」
 必ずとだ、こう言ってだった。
 英雄は仲間達と共に伊勢の門前町に入った、そしてその街並みを見ることからはじめていくのだった。


第六十一話   完


                 2018・4・8 
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