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空に星が輝く様に

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271部分:第二十話 準備の中でその一


第二十話 準備の中でその一

                  第二十話 準備の中で
「意外よね」
「そうよね」
「本当にね」
 橋口達三人がまず話していた。場所は駅前の喫茶店だ。
 アンティークな趣きのダークブラウンの店である。イギリスの雰囲気をそこに見せている。その中でだ。三人は星華と一緒にいて話をしていた。
「あのどん臭い西堀がね」
「あっという間にあそこまでやるなんて」
「あれで一週間はかかるって思ったのにね」
 これが彼女達の予想だったのだ。
「それが一日でって」
「何よ、あれ」
「嫌がらせにならなかったじゃない」
「そうね」
 ここで星華も言った。四人はそれぞれ紅茶を飲みながら話している。
「あいつ、その間時間でまたなんでしょうね」
「男たぶらかしてね」
「遊んでるのよ」
「絶対にそうよ」
「それはわかってるわ」
 星華も三人のそんな言葉に頷く。
「あいつ、何時かきっとね」
「ええ、思い知らせてやりましょう」
「絶対にね」
「近いうちにね」
「そうしてやろう。まあそれは置いておいて」
 話を置いた星華だった。
「その文化祭だけれど」
「ええ、それよね」
「星華ちゃん何か予定ある?」
「あるの?」
「それがないのよね」
 ここで寂しい顔になる星華だった。
「残念だけれど」
「そうなんだ」
「じゃあ最後のフォークダンスも?」
「そっちもなの?」
「相手いないの」
「いないわ」
 こう答える星華だった。
「残念なことにね。寂しい文化祭になりそう」
「だったら誘えばいいじゃない」
「ようそうね」
「誘えばね」
「簡単に言うけれど」
 また言う星華だった。困った笑顔になってだ。
「誘うなんて」
「だってねえ」
「うちの文化祭のフォークダンスってね」
「そうそう」
 ところがだ。ここで三人はこんなことを話すのであった。
「一緒に踊ったらね」
「それから一年間は幸せな交際が続くってね」
「そう言われてるし」
 まずはこんなことを話す。
「告白して誘えばそのカップルは結ばれる」
「一緒に踊ればその時は」
「そう言われてるし」
「えっ、そうなの」
 話を聞いた星華はだ。目を少し大きくさせて三人に問うた。
「そんなことあったの」
「あれっ、知らなかったの?」
「そういう話あるのよ」
「この八条高校にはね」
「だから初耳よ」
 驚いた顔で言葉を返す星華だった。
「そんなことって」
「そういう話あるから」
「だから星華ちゃんも誘ってみたら?」
「相手がいたらね」
「ええと、そんな話があったの」
 ここまで話を聞いてだ。彼女は考える顔になった。そうしてであった。
 
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