ドリトル先生と奇麗な薔薇園
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第三幕その七
「養殖を進めています」
「そうですか」
「タガメもそうですし」
「あの昆虫もですか」
「そうしています」
「素晴らしい、宜しければまたこちらにお伺いしても宜しいでしょうか」
「どうぞ」
教頭先生は先生に笑顔で答えてくれました。
「そうされて下さい」
「それでは」
「はい、とにかく今はです」
「昆虫には昆虫ですね」
「我が校ではこうしています」
「いいことですね」
「ただ教訓も忘れていません」
その忘れていない教訓はといいますと。
「マングースのこと等です」
「ああ、沖縄の」
「あれは残念な状況ですね」
「はい、僕も沖縄に行ったことがありますが」
先生もマングースのことをお話します、実はマングースは沖縄には最初はいない生きものなのです。
「マングースは蛇を食べることで有名ですが」
「それでもですよね」
「はい、沖縄はハブです」
「ハブの害が問題になっていて」
「ハブ問題解決の為にマングースを持ち込んだら」
これがだったのです。
「ハブを食べずに天然記念物を襲って」
「大変なことになっていますね」
「コブラは襲うのに」
インド等本来いる場所ではそうですが。
「ハブを食べないで」
「鼠もですね」
「ヤンバルクイナ等を襲うので」
沖縄にいる稀少な生きもの達をです。
「問題になっていますな」
「困ったことに」
そうだというのです。
「何かと」
「それで、ですね」
「このことを教訓として」
そうしてというのです。
「ことにあたっています」
「成程」
「こうしたことは机上の学問ですと」
教頭先生は先生にこうもお話しました。
「よく間違いが起きて」
「沖縄のマングースの様になりますね」
「外来種の持ち込みは特に」
「そういえば日本では他にも」
「ブラックバスやブルーギルもでしたね」
「深刻な問題になっています」
こちらのお魚のこともというのです。
「ザリガニや亀もですが」
「アメリカザリガニが多くなりミドリガメも増えて」
「日本本来の種類よりも多くなったり」
「そうしたこともあるので」
「はい」
それでというのです。
「困ったことになっています」
「それでなのですね」
「はい」
まさにというのです。
「最近ではワニガメ等もいる始末です」
「ペットを無責任に捨てたのでしょうね」
「そのせいか」
「そうした生きものも増えていますね」
「そうなっています」
「ペットを捨てることは危険です」
先生はこのことは真面目にお話しました。
「我が国でも問題になっていまして」
「イギリスでも」
「そうなのです、ピューマ等猛獣を捨てて」
「猛獣ですね、本当に」
ピューマと聞いてです、教頭先生も驚いています。
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