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ドリトル先生と奇麗な薔薇園

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第三幕その二

「ケンタッキーのおじさんの呪いとか」
「ああ、あれだね」
 ガブガブはそのお話を聞いて言いました。
「ずっと昔の日本一の時のことだよね」
「ケンタッキーのおじさん道頓堀に入れたのよね」
 ダブダブも言います。
「ファンの人が道頓堀に飛び込んでる時に」
「ああ、あのお話だね」
 トートーはこのお話を知っていました。
「近くのケンタッキーのお店のあのおじさん入れたのよね」
「何かあれだよね」
 ジップも知っているお話でした。
「当時大活躍していた人に似てるから一緒に入れてあげようってなって」
「バースだね」
 ホワイティも皆もその人の名前を知っています。
「あの最高の助っ人だよね」
「バースに似てるとか言って入れたら」 
 ポリネシアが言うことはといいますと。
「そのまま浮かんでこなくて」
「それからずっと呪われてるんだよね」
「阪神におかしなことばかり起こって」
 チープサイドの家族もこうお話をします。
「ずっと最下位だった時期もあったり」
「スキャンダルが続出したり」
「それで今もここぞって時に負けたりするとか」
「そんなお話だよね」
 オシツオサレツも二つの頭でお話します。
「ケンタッキーのおじさんのお話って」
「確か」
「何ていうかね」
 老馬もしみじみとして言います。
「そのせいでああっていうのは」
「阪神らしいと言えばらしいかな」
 チーチーは考えながら言いました。
「このことも」
「けれどね」
「そんな呪いのせいでああだってしたら」
「どうもね」
「何それってお話だよ」
「そうだね、まあ阪神はそのお話以前からだけれど」
 そうした信じられない負け方やこちらのミスが確実に決定的な敗北につながっているというのです。
「甲子園に魔物がいるともいうし」
「ああ、言うね」
「高校野球の時から」
「そういえば」
「そんなこともあるね」
「そうよね」
 動物の皆はこのお話も知っていました。
「それで阪神にも影響してるとか」
「阪神の本拠地甲子園だし」
「あと夏にはその甲子園使えないし」
「高校野球の時には」
「どうしてもね」
「うん、そうしたこともあるから」
 それでというのです。
「阪神はああなのかな」
「深刻な問題ですね」
 トミーも阪神ファンになっているので思うのでした。
「これはまた」
「そうだよね、僕もそう思うよ」
「魔物にケンタッキーのおじさんですね」
「その二つが大きいね」
「夏の高校野球もですね」
「それもね」
 こちらの問題もというのです。
「本当に」
「それで広島にもだとすると」
「困ったことだよ」
「阪神が勝ちますと」 
 トミーは真剣なお顔で言いました、今日の朝御飯は納豆です。そしてメザシや梅干しもちゃんと出ています。 
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