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ドリトル先生と奇麗な薔薇園

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第三幕その一

               第三幕  解決のヒント
 先生は朝起きて新聞を見て苦笑いで言いました。
「阪神は相変わらずだね」
「昨日も広島に負けましたね」
 トミーが先生に朝御飯を出しつつ応えました。
「そうでしたね」
「うん、それも大差でね」
「七点差でしたね」
「これで広島には三連敗だよ」
「それも甲子園で」
「どうもね」
 その苦笑いでこうも言う先生でした。
「阪神は巨人に負けるよりもね」
「広島に、ですよね」
「うん、負けるんだよね」
 こうしたチームだというのです。
「どうにも」
「それも大差ですからね」
「いつもね。調べてみたらね」
 それこそともお話する先生でした。
「これが毎年なんだよ」
「シーズンの成績のよし悪しに関わらず」
「そうなんだ」
 広島東洋カープ相手にはというのです。
「負け越しているんだよ」
「それも凄いですね」
「巨人をライバル視していてもね」
 阪神といえば巨人です、そのライバル関係は日本ではとにかく誰でも知っている位有名なことです。
「けれどね」
「阪神が本当にどうにかすべき問題は」
「広島とのことだよ」
 そのいつも負け越していることこそというのです。
「これをどうしかしないと」
「幾ら強くても」
「そう、完璧じゃないよ」
「本当に強いチームじゃないですね」
「まさにね」
 その通りと答える先生でした。
「本当にそれからだよ」
「それを言う阪神ファンの人は少ないですね」
「神戸も阪神ファンの人が多いけれどね」
 関西だからです、とはいっても最近では阪神ファンは全国に広まっています。
「それでもね」
「巨人ばかり言いますよね」
「僕も巨人のことが気になるけれど」
「それでもですよね」
「うん、どうにかしようと思ったら」
 阪神を本当の意味で最高に強いチームにしようと思ったらです。
「広島に勝ち越すことだよ」
「そうなりますけれど」
「また負けたからね」
「巨人には今年まだ一敗もしてないのに」
「昨年は一敗しかしていなくてね」
「広島にだけ負け越してですから」
「そこをどうにかしないと」
 先生は段々深刻なお顔になってきました、阪神のことを真剣に想うが故に。
「阪神は真の意味で最強のチームじゃないよ」
「というか阪神って案外ころって負けるよね」
「そうそう、いつもね」
「強いけれどね」
「信じられない負け方したりね」
「ミスが失点にかなりの確率でつながるしね」
 動物の皆もここで言います、皆先生より早起きしてそうしてもう御飯を食べる為にスタンバイしているのです。
「こっちのチャンスが潰れるとね」
「その次のイニングで相手チーム決勝点入れたり」
「ここぞって時にホームラン打たれたり」
「エラーはタイムリーエラーだったりね」
「何かあるチームだね」 
 先生も感じていることでした。
「阪神はね」
「というか祟りあるんじゃ」
「祟られてるんじゃ」
「それで負けてるんじゃない?」
「変なことが起こったりね」
「そうも言われているね」
 ここでこんなこともお話した先生でした。 
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