マイ「艦これ」「みほ3ん」
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EX回:第60話(改1.5)<美保さんヨロシク>
前書き
演習初日の夜、ブルネイ提督は美保のメンバーを夕食に誘ってくれたが迎えの車は派手なトラックだった。
「食事はホテルではないよ。心配するな」
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マイ「艦これ」「みほちん」(第3部)
EX回:第60話(改1.5)<美保さんヨロシク>
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その派手なトラックに屋台みたいな飾りがついていて、その荷台にオープン座席だ。運転台には陽気な運転手さん。ブルネイ提督は勝手を知るように彼にに『ご苦労』と言って私たちを振り返る。
「予定通り、これから艦娘たちと夕食会だ。別に美保の隊員たちは改めて鎮守府に戻る必要はないよな」
「そうだな、多分」
(それでも、一応聞いておくか)
私は艦娘たちを振り返って聞いた。
「ちょっと早いが、これからブルネイ提督の主催する夕食会となる。このトラックで直接、会場へ行くが、お前たちブルネイの鎮守府に戻る必要ないな?」
「問題ないデス」
「はい、ありません!」
「無いわよぉ」
「構いません」
判でついたような同じ答えだ。やっぱり、聞くまでも無かったな。
それを見ていたブルネイ提督は大きく頷くと微笑んだ。
「よし、それでは全員、乗車せよ!」
『了解!』
あの運転手さんは『はい、はい』と言いながら素早く荷台の後ろに回ると扉を開いて、後ろから乗り易い簡易型の踏み台を置いてくれた。妙に手馴れている。
「oh! コレはステップね。貴族みたいデス」
金剛が、はしゃいで乗り込んでいる。
「これはグッドアイデアですね」
青葉さんも、こういう珍しいものには目が無い。カメラでカシャカシャと盛んにシャッターを切る。踏み台や乗り込む様子を撮影だ。
彼女たちが乗り込む姿を見ながら私は、あれこれ考えていた。
この国はイスラムの国。海辺は良いとしても何処かのホテルとか食堂だと艦娘たちの露出が多い服装はマズく無いかな?
それに宗教的な服装の心配以前にホテルとか食堂に、このトラックで乗り付けるのはヤバくないか。いくら陽気なブルネイ人でもビックリしそうだ。
人間の姿をしていても艦娘は軍人。しかも、これだけ大挙して押しかけるとなれば場所も限られる。あまり不特定多数が出入りする場所は無理だろう。それでも乗りつけるとしたら、どこかの大衆食堂でも借り切るのかな。
ほどなく全員が乗車し終えた。もちろん私たちに合流していた量産型の比叡や龍田さん、伊勢も一緒だ。
「よし、全員乗ったな」
ブルネイ提督は主催者だけあって張り切っている。
彼は運転手さんに目配せをする。
「はい、はぁい」
そう言いつつ運転手さんは荷台の扉を持ち上げてロックをする。さっきの踏み台はトラック後部の下回りに、キチンとはまる場所があるらしく即、収まった。
ブルネイ提督は荷台の艦娘たちに声をかけた。
「このまま走って15分くらいだ。大丈夫だとは思うが途中で転げ落ちるなよぉ!」
それを聞いた艦娘たちは一斉に笑っている。ブルネイ提督は、こういう軽妙なところは昔からうまい。
「……で、私は?」
「お前は前の座席、俺の隣だ」
「あ、そう」
「早く乗れ」
「あぁ」
……よく考えたら私はポロシャツだが。良かったかな?
「出しまぁす」
私たちが乗り込むと運転手さんは手馴れた手つきでトラックを発進させる。
荷台からは賑やかな歓声が聞こえる。艦娘たちが盛り上がっている雰囲気が伝わってきた。
私はブルネイ提督に、さっきから疑問に思っていることを聞いてみた。
「おい、今夜はどこで食べるんだ? 彼女らの服とか大丈夫かな……その風紀的に」
彼は私の心配を察したように言った。
「食事はホテルではないから心配するな。この運転手……俺の義理の兄なんだが彼の縁者のところへ行くんだ」
「運転手さんって、お前の義理の兄さんなのか?」
思わず驚愕する私。
運転手さんは、こっち向いて陽気に手を上げる。
「美保さん、ヨロシクです」
いつの間にか私は『美保さん』になっていた。まぁ間違いではないが。
しかしトラックの後ろの艦娘たちを見ると、まさにサーカス団だな。
(軍隊なんて一種の曲芸団みたいなものだ)
私は心の中で苦笑した。
トラックは夕日に照らされたブルネイの町を走り続ける。こうしてみると我が国もそうだが世界各地、ここブルネイでも陸の上は平和そのものだ。
だが、いったん海に出れば貿易航路は敵に分断され艦娘がいなければ自由に海へ出ることすら不可能だ。今なお人類は国家間で、まともにやり取りすることすら難しかった。
以下魔除け
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後書き
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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PS:「みほ3ん」とは
「美保鎮守府:第三部」の略称です。
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