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転生とらぶる

作者:青竹
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ペルソナ3
  2048話

 修学旅行が終わってから、暫く……色々と細々としたことはあったが、大きな出来事はないまま、12月に入った。
 敢えて上げるとすれば、体験学習があったが……学校のイベントとしては大きかったが、俺としては特に何かある訳でもない感じで普通の終わったので、あまり印象に残ってないってのが正直なところだ。
 ああ、いや。影時間にシャドウによって被害を受けた者が陥る、無気力症と呼ばれる者達が若干多くなっていったのは正直なところ困ったが。
 実際、最近ではタルタロスの外に出てくるシャドウの数も多く、影時間になれば皆……俺達やS.E.E.Sも含めて、それぞれバラバラに活動し、そういうシャドウを倒している。
 俺も炎獣や刈り取る者を使ったりしてシャドウを倒してはいるのだが……それでも、何故か11月の月末近くになってから、急激にタルタロスから出てくるシャドウが増えたんだよな。
 ちなみに、現在一番活躍してるのは俺となる。
 ……まぁ、炎獣でかなりの数のシャドウを倒せるし、何より俺は影のゲートという転移魔法を持っているので、当然かもしれないが。
 武治からも、報酬は後払いになるがしっかりと払うので、今はタルタロスに挑むより外に出てくるシャドウの退治を優先して欲しいと言われている。
 山岸、チドリ、美鶴という探査能力を持つペルソナ使いが3人もいるので、シャドウの発見も難しくない。
 ただ、今の状況でも結構ギリギリなので、もし俺がこの世界にいなかったら……多分、無気力症の患者は爆発的に増えていた筈だ。
 そうなれば、果たしてどうなっていた事やら。
 ともあれ、そういう毎日を送っていたのだが……その日、影時間になると何故かアイギスの姿がなかった。

「おい、どうしたんだ? アイギスはいつも有里と一緒にいただろ?」
「うーん、そうなんけど、どこにもいないんだよね」

 普通なら、シャドウとの戦いが嫌になって逃げたのではないか? と思ってもおかしくはない。
 だが、いなくなったのがアイギスであれば、話は違ってくる。
 アイギスはアンドロイドで、怖くなったから逃げるといった真似はしない。……いや、出来ないという表現の方が正しいか。
 そして何より、そういうのを抜きにしても有里に懐いていた。……懐いていたって表現はどうだろうな。保護者意識を抱いていた? うん、こっちの方が分かりやすい。
 ともあれ、アイギスは今の状況ではかなり戦力になっていたのは間違いない。
 やはり人間というのは連日戦い続けるとストレスとか戦力が落ちたりするのだが、アイギスの場合はアンドロイドだからこそか、そういうのは見られない。
 いや、もしかしたら見えない場所でストレスを抱えている可能性はあるのかもしれないが、少なくても普通の人間のゆかり達に比べれば、耐性が強いのは間違いない。
 そんなアイギスだけに戦うのが嫌になって逃げた……という事は、ないと思うんだが。

「出来ればアイギスを探したいところだが、残念ながら今夜も影時間になれば、恐らタルタロスからシャドウが出てくるだろう。……もっとも、あれだけ大量にシャドウが出て来ているのを考えると、タルタロス以外からでもどこかかからやって来てるように感じないでもないのだが」

 そんな風に呟く美鶴だが、実際それは間違っていない可能性が高い。
 タルタロスからシャドウが出て来てるのは間違いないが、出てくる以上の数が街中に溢れているのは間違いないのだから。

「そんな訳で、アイギスを探すのは影時間が終わってからという事になる。ただ。私達バックアップ班の方でもアイギスを探してみるので、もし見つけたら……」

 美鶴の視線が俺に向けられる。
 そこにあるのは、恋人に向ける甘い視線……ではなく、S.E.E.Sのリーダーとしての視線だ。
 俺もこんな場所でイチャつくようなつもりはないので、頷きを返す。

「分かってる」

 結局アイギスが何を思ってこんな事をしたのか……それは俺にも分からなかったが、見つけたら即座に捕らえる……いや、この場合は保護するか? ともあれ、そんな風にするという事を決め……影時間になる前に、俺が決められた場所まで、影のゲートで送っていく。
 それぞれがバラバラの位置に移動するという事は、当然のようにこっちの戦力も拡散するという事になるのだが……幸い、タルタロスの外に出てくるシャドウは、そこまで強い訳じゃない。
 戦力を分散しても、各個撃破される……というような事はない筈だ。
 また、もしイレギュラーシャドウや門番シャドウのように強力なシャドウが出て来ても、少し時間稼ぎをすれば美鶴達から連絡を受けた俺がすぐに影のゲートで援軍に向かう事が出来る。
 本来なら戦闘に回りたい美鶴だったが、やっぱりサポートする側の戦力も必要になるという事で、サポートの方に回っていた。
 タルタロスの上の方にはエントランスからでもサポート出来ない美鶴のアルテミシアだったが、それでもタルタロスの外であれば、問題なくサポート出来ている。
 ……実は、ペンテシレアでならサポート出来るのは分かっていたんだが、アルテミシアになってもサポートが可能だとは思ってもいなかったんだよな。
 これはまさに、嬉しい誤算と言ってもいいだろう。
 後ろからサポートしてくれる相手がいるというのは、かなり戦いやすいという事を証明してくれたのが、美鶴達だ。
 いやまぁ、今更言うまでもなく、今までにも何度かサポートはして貰った事があったから、その辺りは承知の上だったんだけどな。

「では……アクセル、頼む。配置は昨日と同じで構わない」

 美鶴の言葉に頷きを返し、それぞれを昨日と同じ場所にまで連れていき……そして、影時間がやって来る。
 アイギスがいないから多少忙しくなるが、その辺は刈り取る者と炎獣、それと……

「ガアアアアアアアアアアアアアアアア!」
「グリ、頼むぞ」

 召喚魔法で召喚したグリに、任せる事にする。
 タルタロスではなく外だからこそ、こんな真似が出来るんだよな。
 正直、毎日のようにグリを召喚しているので、グリの疲れがどうなのかがちょっと心配になってくる。
 ちなみに、一応といった感じでグリに手紙を持たせてフェイト辺りに現在の状況を知らせて貰えないかと思って試してみたんだが、無理だった。
 正確には、召喚されたグリがネギま世界に帰る時にこっちに出て来た時に持っていなかった物を持たせると、それを持ち帰れないということは判明した、というのが正しいか。
 ……思いついた時は、もしかしたら! と思ったんだが……まぁ、何事もそう簡単にはいかないって事なんだろう。
 俺達は結構手軽な感じで行っているが、元々平行世界や異世界といった場所に移動するのは、そう簡単な話じゃない。
 簡単な事なら、それこそ他の世界でももっと実用されていてもおかしくはないのだから。
 そんな風に考えつつ、グリには遊撃を任せる事にして、刈り取る者を召喚してこちらも同様に遊撃を、炎獣を以下略といった感じにし、俺もまた自分の担当区域でシャドウを探す。
 探し始めてから1分もしないうちにシャドウを見つけるが、それこそタルタロスの低層にいるような雑魚シャドウでしかなかった。
 もっとも、この手のシャドウであっても、厄介なのは間違いない。
 俺達にとっては問題がなくても、ペルソナ能力も何も持たない人間にしてみれば、影時間に引きずり込まれた時点で、絶体絶命以外のなにものでもないのだから。
 それから少しの間、そんなシャドウを狩っていると……不意に強烈な力の波動を感じ、俺は反射的にそちらに視線を向ける。
 何だ?
 この世界に来てから、恐らく初めて感じただろう程に、強大な力の波動。
 それこそ、俺が知ってる限りだとこの世界の誰にも出せないだけの力と言ってもいい。
 最強のペルソナ使いのゆかり、ペルソナチェンジの能力で様々なペルソナを使用出来る有里の2人であっても、これだけの力を発揮するのは難しい筈だ。
 他に思いつくとすれば、満月に姿を現すイレギュラーシャドウ。
 だが、今まで戦ったイレギュラーシャドウはそれなりに強かったが、それでもここまでの強さを持つ者は存在しなかった筈だ。
 ……待て。イレギュラーシャドウ? そう言えば今日は満月だったな。
 だとすれば、もしかして新たなイレギュラーシャドウが出現したのか?
 先月のイレギュラーシャドウが最後だと思っていたが……
 そんな風に悩んでいると、美鶴からの連絡が入る。

『アクセル!』

 美鶴にしては、珍しい程に焦った様子の声。
 まぁ、今の状況を考えれば無理もない。
 山岸、チドリ、美鶴という探査能力を持つペルソナ使い3人がいるんだから、俺が感じた力の波動を見逃すなどという真似をする筈がないだろう。
 ましてや、山岸は他の2人と違ってサポート特化型のペルソナなのだから。

「分かっている。今の力の波動だな?」
『そうだ。やはり、アクセルも気が付いていたのか』
「これだけの力だ。気が付かない筈がないだろ。それで、何があったのか分かったのか?」
『無理だ。何かに阻害されてるのか、向こうの様子を把握する事が出来ない』

 美鶴がこう言うって事は、山岸でも駄目だったという事なのだろう。

「向こうがしっかりと把握出来ないって事は……自分の目で直接確認するしかない、か」
『そうなる』
「あの方向だと、ムーンライトブリッジだな?」
『うむ。本来なら、他にも何人か連れて行って貰うのがいいんだろうが……残念ながら、今は一刻を争う事態である以上、それも出来ない。頼めるか?』
「分かった。人を集めるのはグリを回すから、そっちに乗ってくれ」

 グリの大きさなら、ゆかりを含めて全員を拾ってくるのはそう難しい話ではない。
 召喚魔法で繋がっているラインを使い、他の連中を拾ってくるように命じる。
 刈り取る者は、俺からそう遠くない場所にいたからかすぐこっちに合流してきた。

『頼む。……何があるか分からん。くれぐれも気をつけてくれ』

 俺を心配する声音でそう告げると、通信が切れる。
 それを確認してから、俺は影のゲートを展開し……次の瞬間、俺の姿はムーンライトブリッジにあった。
 ムーンライトブリッジに出て、俺の目の前に広がっていたのは……

「アイギス?」
『やあ、アルマー君。君も来たのか』

 気絶したアイギス――フリーズした、という表現の方が正確なのだろうが――が地面に倒れている光景だった。
 それと、直接声を掛けてくるのではなく……何だか周囲に響くような声? 合唱してるような声? そんな妙な声で、俺に話し掛けてくる存在。
 ……シャドウ、か? いや、だがここまで明確に俺に話し掛けてくるシャドウは、今までいたか?
 それとも、イレギュラーシャドウ……なるほど、可能性はあるな。
 今日が満月であり、影時間が解決していない以上、新たなイレギュラーシャドウが姿を現しても、全くおかしな話ではない。いや、寧ろ納得出来る。

「イレギュラーシャドウ、か?」
『イレギュラーシャドウ? ああ、君達は僕の欠片をそんな風に呼んでいたんだね』

 僕達の欠片?
 そんな風に言ってくる目の前のシャドウと思われる相手は、どこか刈り取る者に通じるものがあるように思えた。
 シャドウである以上、そう考えれば不思議ではない……ような気がしないでもない。
 しかし、こうして見る限りでは俺に対して、妙に気安い感じで話し掛けているようにも思えた。
 そういう能力なのか?
 いや、こっちと友好的に接するような能力って、どんな能力だよ。
 もっとも、こっちの精神とか心を読んで、それで自分に有利な状況を作り出す、という能力を持つ可能性はあるのか。
 最後に出てくるイレギュラーシャドウにしては、ちょっと拍子抜けの能力だが。
 いや、本当にこれが最後のイレギュラーシャドウとは限らない。最後のイレギュラーシャドウと思われていた先月のイレギュラーシャドウを倒しても、結局影時間が解決しなかった事を思えば、今月だけではなく、1月、2月、3月といった風に毎月新しいイレギュラーシャドウが現れても不思議ではない。

「お前は……誰なんだ?」
『ん? ……ああ、そうか。こんな姿じゃアルマー君には僕が誰なのか分からないのか。……ただ、友達なんだから、出来れば僕が誰なのかはすぐに分かって欲しかったというのは、僕の望みすぎかな?』
「……何?」

 友達。間違いなく、目の前のイレギュラーシャドウは俺を見て、友達といった。
 だが、当然のように俺にイレギュラーシャドウの友達なんて存在はいない。
 ……まぁ、刈り取る者は召喚獣にしたから、必ずしもシャドウと意思疎通出来ないなんて事はないと思うんだが。

『そうだね、じゃあ……こうすれば、僕が誰か分かるかな?』

 そう言い……次の瞬間、イレギュラーシャドウの姿は、俺にとっても見覚えのある人物の姿に変わった。

「望月?」 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1435
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1389 
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