おぢばにおかえり
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第四十四話 二人でお外に出てその十九
「そうしています」
「近鉄そんなに嫌なのね」
「嫌いになったんです、まあそのお話は置いておいて」
「ふそくとかになるから」
「はい、やっぱりよくないですよね」
「それはね」
他の人や組織を嫌いだと言うことも出来るだけです、そうした悪いことも言うべきでないというのがおみちです。
「やっぱりね」
「ですからこれで」
「いいことね、それで今は八条鉄道で」
「通おうって考えています」
「そのこともわかったわ」
「大学も天大に通わせてもらって」
そしてというのでした。
「おみちのことも勉強させてもらって」
「ようぼくになってからも勉強させてもらって」
「はい、教会長さんの資格をいただいて」
何か阿波野君のおみちへの考え方が変わってきていると思いました、前は資格を取るとか言っていましたから。
「そうしてそれからも」
「おみちにいさんでいくのね」
「そうさせてもらいたいですね」
「前から思っていたけれど」
私はお弁当を食べつつ言う阿波野君に尋ねました。
「阿波野君おみちについては凄く熱いけれど」
「そうですか?」
「普通の人よりも。それはどうしてなの?」
「どうしてって言われても」
「普通の信者さんのお家で天理高校にも来てるし」
「受験して受かったんですけれどね」
「いや、それだけ?」
首を傾げさせて聞き返しました。
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