オズのトロット
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第四幕その三
「オズマはモンビさんからはあまりね」
「可愛がられていなかったですね」
「あまり一付き合いのいい人じゃなかったから」
モンビという人はです。
「だからね」
「それで、でしたね」
「オズマもあの時はあまり幸せじゃなかったわね」
「何か寂しい感じがしましたね」
「それがジャックを作ってね」
「ジャックと一緒に冒険に出て」
「変わったのよ」
そうなったというのです。
「本当にね」
「その時から」
「そう、もうここはオズマのお家じゃないしね」
「幸せな思い出もない」
「そうした場所だけれどオズマが言うにはね」
その彼女がです。
「懐かしい思い出の場所でね」
「こうして記念館になっていますね」
「そうなの」
まさにというのです。
「思い出の場所だから」
「それで今も残っていますか」
「そうなの」
「そしてここにいはモンビさんはね」
キャプテンはこの人のことをお話しました。
「今はもう別の場所に住んでいるよ」
「ええと、何処にでしょうか」
「ギリキンの山奥に一人でね」
「今はですか」
「住んでいるよ」
「そうなんですか」
「まあ元々一人暮らしでそちらが好きな人でね」
それでというのです。
「今は幸せだと言っているよ」
「モンビさんとしてはですか」
「そうみたいだよ」
「ずっとお一人でも幸せなんですね」
「あの人的にはね」
「じゃあ僕達が会いに行ったら」
「あの人はよく思わないよ」
お一人でいることが好きな人だからというのです。
「そうなるよ」
「そうした人もいるんですね」
「オズの国でもね、ちなみにわしはね」
キャプテンはといいますと。
「何といっても海にいる時がね」
「一番幸せですか」
「船長だからね」
それでとにこにこと笑って言うのでした。
「そうですか」
「だから今回の冒険でも海に出る予定があるからね」
「その時が楽しみですか」
「そうなんだ」
こうカルロス達にお話するのでした。
「本当にね」
「そう思いますと」
「海に行く時も楽しみですね」
「キャプテンさんのこともあって」
「だからですね」
「海に行くのも」
「うん、やっぱり海はいいよ」
キャプテンは五人にもお話しました。
「見ているだけでもね」
「幸せですか」
「キャプテンとしては」
「海を見ているだけでも」
「それでなんですね」
「幸せなんですね」
「そうだよ、そして船に乗られるなら」
このことも出来ればというのです。
「余計に幸せだよ」
「そうですか」
「それじゃあですね」
「その時のことも期待しながら」
「冒険をしていくんですね」
「海に行く時も考えながら」
「そうしていこう、そして船の上で」
そこでのお話もするのでした。
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