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ドリトル先生と和歌山の海と山

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第二幕その三

「とてもね」
「そうだったんだ」
「よく歩いて食生活も改善して」
「肥満もだね」
「健康に影響が出ない位になったよ」
 太っていてもというのです。
「いいことだよ」
「そうだね、やっぱり健康第一だね」
「何といってもね」
「だから飲まない日もおいてね」
 そうしてというのです。
「健康にも気をつけているよ」
「そうなんだね、先生煙草も吸わないしね」
「煙草はね」
 こちらについてはです、先生は王子に微妙なお顔で答えました。
「好きじゃないからね」
「吸わないよね、先生は」
「パイプとか葉巻でもね」
「どちらでもだよね」
「吸わないよ」
 そうだというのです。
「シャーロック=ホームズみたいにダンディに吸うとかもないよ」
「ああ、あの人はトレードマークだね」
「けれど僕はホームズさんじゃないからね」
 このことは笑ってお話する先生でした。
「パイプでも葉巻でもね」
「吸わないね」
「葉巻はヘンリー=メルヴィル卿だったね」
 こちらの探偵さんだというのです。
「確か」
「何か凄い口の悪い探偵さんだったね」
「横柄で露悪的でね」
「密室トリック破りの」
「この人は葉巻だったよ、けれど僕は探偵さんじゃないし」
「煙草はだね」
「どれも吸わないよ」
 笑ってこう言うのでした。
「こちらはないよ」
「そうなんだね」
「勿論ドラッグもしないし」
「あんなのしたら絶対に駄目だよね」
「覚醒剤なんてしたら」
 このことは深刻なお顔で言う先生でした。
「身の破滅だよ」
「やっぱりそうなるよね」
「覚醒剤は身体の中のエネルギーを無理矢理に出すからね」
「身体のエネルギーを無意味に使って」
「一週間寝なくて済むっていうのもね」
 一度使えばです。
「それだけ身体のエネルギーを無理に引き出しているってことだから」
「身体に凄く悪いんだね」
「そうだよ、だからね」
 それでというのです。
「あんなのはしたら駄目だよ」
「骨も筋肉もぼろぼろになるんだよね」
「勿論髪の毛も精神もね」
 もう何もかもがというのです。
「麻薬はどれも身体に凄く悪いけれどね」
「覚醒剤もなんだ」
「あんなものに手を出したら本当にね」
「破滅するんだね」
「絶対にそうなるから」 
 だからだというのです。
「するなんてね」
「絶対に駄目だね」
「僕はこのことは皆に言っているよ」
「ドラッグ類は絶対になんだ」
「するものじゃないよ」
「煙草以上にだね」
「勿論だよ、煙草も身体に悪いけれど」
 それ以上にというのです。
「覚醒剤はもっとだよ」
「だからなんだ」
「あんなものをしたら」
「破滅するね」
「そうなるからね」
 こう王子にお話するのでした。
「あんなものはしないことだよ」
「よくわかったよ、僕も前からね」
「ドラッグはだね」
「国民の皆にも言ってるんだ」
「しちゃいけないって」
「そう言ってるからね」
 だからだというのです。 
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