転生とらぶる
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ペルソナ3
2009話
前書き
2000話記念アンケートは、今日の午後10時までで締め切りとなりますので、よろしくお願いします。
グリと刈り取る者の顔合わせをしてから数日……タルタロスを攻略したり、順平や幾月、タカヤといった者を探してたりとしていたが、どれもこれといった手掛かりの類はないまま、時間はすぎていった。
「はい、では19日の文化祭でうちのクラスは何をやるか決めるわよ」
教室の中に鳥海の声が響く。
相変わらずのように、現在このクラスには順平がいないが、取りあえずそれはそれ、これはこれといったところだろう。
寧ろ、クラスの中には順平が帰ってきた時に自分がクラスの文化祭の準備に関われなかった事を悔しがらせてやろうという雰囲気すらあった。
実際には恐らく幾月が何らかの手段で順平を連れ去ったのだろうが、まさかそんな事を公表する訳にはいかないので、現在クラスの認識としては、順平は家庭の事情で休んでいるという事になっている。
……こう何日も休む家庭の事情ってのはどんなだよと、そう思わない事もないが……取りあえず、まぁ、今のところは全員がそれで納得してるんだから、変に突っ込む必要はない。
文化祭の類は、実際にそれを楽しむよりも準備をしている時の方が楽しいと言われる事が多い。
そんな訳で、順平が学校に再び登校してきた時には、既にクラスでやる文化祭の準備は全て終わらせておく……と、そういう雰囲気がクラスに出来たのも不思議な話ではない。
「はいはいはい! 合コン喫茶がいいと思う!」
真っ先に手を挙げてそう言ったのは、当然のように友近。
いや、お前……叶の件があってからそう時間は経ってないのに、随分と積極的だな。
しかも何だか、幼馴染みと良い雰囲気になってるって話も若干聞いてるんだが。
だが……意外や意外、合コン喫茶という提案にクラスの男何人かが賛成する。
「却下よ」
それを即座に却下するのは、ゆかり。
友近が……そして合コン喫茶に賛成していた男達全員が怯む程の強烈な視線を向けた。
……うん、毎日のように生き死にの戦いをタルタロスでしているだけあって、ゆかりが纏う雰囲気は、その気になれば強者としてのそれになる。
普段はその雰囲気を隠して、普通の女子高生という形になってるんだ。
「な、何でだよ……別にいいじゃん、合コン喫茶。こうして他の皆も賛成してるんだし」
そんな雰囲気を放つゆかりに視線を向けられても、取りあえず喋る事が出来たのは友近が普段からゆかりと話しているからだろう。
基本的に、俺、ゆかり、順平、友近、宮本、有里……といったグループで行動する事が多いしな。
最近はそこから順平が抜けていたり、アイギスが加わっていたりといった風にもなっているが。
ともあれ、何とか自分の意見を通そうとする友近に対し、ゆかりは若干の……いや、相当の呆れを含んだ様子で口を開く。
「あのね、うちのクラスには有里君がいるのよ? もし合コン喫茶なんて真似をしたら、間違いなく私達だけじゃ捌き切れなくなるわよ?」
その言葉の意味は、俺にも容易に理解出来た。
あー……なるほど。そうなんだよな。このクラスには、有里という月光館学園でも屈指の人気を誇る男がいる。
まだ転入してきてから半年……は経ってないのか。ともあれそれくらいにも関わらず、真田と肩を並べるだけの人気を持つ有里が。
そして、このクラスにいるのは有里だけではなく、ゆかりもいるのだ。
こちらは前から月光館学園にいたこともあって、有里程に圧倒的な人気ではないが、それでももの凄い人気があるのは事実だ。
それこそ、美鶴と人気を二分するくらいには。
であれば、そんな状況で合コン喫茶なんていかがわしい模擬店をした場合、間違いなく有里とゆかり目当てのファンクラブの連中がやってくる。
1人2人といったところであればまだしも、この学校にいるそれぞれのファンクラブの全員が来たら……いや、文化祭という事は当然のように校外の者達がやって来る訳で、人数的にとんでもない事になりかねない。
何しろ、ゆかりや美鶴、有里、真田のファンクラブは、学校の中だけのものじゃない。それこそ、校外にも存在しているのだから。
噂では、東京だけじゃなくて他の地域……それこそ、北は北海道から、南は沖縄まで。
少なからずファンがいるらしい。
正直、何がどうなってそんな事になっているのかは分からない。
ああ、でも美鶴なら生徒会長だったり、桐条グループ令嬢だったりで有名だし、真田の場合はボクシングで有名だから分からないでもない、か?
けど、ゆかりの場合はどこからどうやってファンが広がっていったんだ?
ましてや、有里なんかまだ月光館学園に転入してきてから半年も経ってないんだぞ?
……それとも、もしかして全国区なのは美鶴と真田の2人だけで、ゆかりと有里は違うのか?
だとすれば、全国津々浦々から合コン喫茶目当てに大勢がやってくるという可能性は低いだろうが。
「う……でも、そのおかげで美人なお姉様が来る可能性も……」
「呆れた。何、有里君を使ってナンパするつもりだったの?」
ゆかりの口から出たその言葉に、クラス中の女達から友近に軽蔑の視線が向けられる。
うーん、友近の奴は比較的顔立ちが整ってるんだから、女にがっつかなければ、それなりにモテると思うんだけどな。
もっとも、友近は同級生や下級生に興味がなく、年上……それも1歳や2歳ではなく、5歳、6歳と年上の相手が好みなのだから、クラスの女に興味を持たれなくても特に問題はないのか?
「ぐ……」
ゆかりの言葉にそれ以上反論出来なくなった友近は、黙り込む。
他の男達の中にも、合コン喫茶についてやってみたそうな奴はいたが、急先鋒の友近がゆかりにやり込められてしまっては、それ以上何も言えなくなる。
まぁ、ゆかりが何か言わなくても、恐らく鳥海はそれに反対をしてただろうが。
「はい、じゃあ次に何か意見のある人は?」
話が収まったと思ったのか、鳥海がそう聞いてくる。
にしても、文化祭が。定番なのは喫茶店とかそういうのだよな。
高校生活を楽しむ為に俺はこうして学生をやっているのだから、出来ればこの文化祭を楽しみたい。
そうなると、定番の喫茶店とかじゃなくて、もっと面白い何かをやりたいところだが……さて、どうしたものか。
一瞬、グリと刈り取る者を召喚してみるか? と考えるが、まさかそんな事が出来る筈もなく、すぐに却下する。
あ、でもお化け屋敷とかなら、スライムを出して驚かせたりとかも出来るか?
グリはともかく、刈り取る者は出せそうな気がしないでもないが……いや、まさかずっと出しっ放しにしておく訳にいかないか。
お化け屋敷は、結構学園祭っぽいんだけどな。
そう考えていると、不意に生徒の1人が手を挙げる。
「無難に喫茶店とかどうかな?」
「うーん、喫茶店か。でも、無難だからこそ喫茶店をやる店は多いわよ? 他のクラスに勝ち目はないと思うけど」
この勝ち目というのは、学園祭でどの出し物が良かったのかというのを決める件についてだ。
優勝すれば1人につき商品券5000円分と、それなりに結構な額を貰う事が出来るらしい。
あくまでも商品券であって賞金ではないので、好きな店でどんな物も買えるって訳ではないが、それでも高校生の臨時収入として熱くなるには十分な金額だろう。
それだけに、最初から諦めているクラスはともかく、優勝を狙っているクラスは2学期に入ってからすぐに学園祭の準備を進めているらしい。
勿論授業を潰してとかではなく、休み時間、朝、放課後……そんな時間を使って。
残念ながら、このクラスではそこまでして優勝を狙っていないというのは、こうして学園祭が近くなってからクラスで何をするのか決めている事で明らかだろう。
「あ、じゃあさ。メイド喫茶とか」
「馬鹿じゃない!? 何でそんな恥ずかしい真似をしなきゃいけないのよ! てか、馬鹿じゃない!?」
おお、久しぶりに出たな。ゆかりの2回言う奴。
いやまぁ、友近のメイド喫茶発言に関しては、他の女達も同じように軽蔑だったり怒りの視線を向けているので、クラスの半分近くは反対しているんだが。
「お化け屋敷とか?」
お、まさか俺以外からお化け屋敷の意見が出るとは思わなかった。
だが、準備するには時間が足りないという事で反対する者が多い。……残念。
「もう、優勝を狙わないのなら、最初から休憩室とか、何か調べてそれを展示するとかどう?」
そんな意見も何人かから出てくるが、結局それは折角の学園祭なのに勿体ないという事で却下された。
「いっそ、屋台とかは? 焼きそばとかそういうのなら、学園祭らしいからそれなりに売れると思うけど」
「えー、どうせなら私はたこ焼きがいいー!」
「あのな、たこ焼きを上手く作るってのは難しいんだぞ?」
しみじみとした口調で友近がそう呟いたのは、実際に以前たこ焼きを作った経験があるからか?
……そう言えば、俺もたこ焼きは食べるのは好きだけど、作った事はないな。
冷凍のたこ焼きも、それなりに美味いんだが……やっぱり自分達で直接作った方がいいのは間違いない。
問題なのは、どうやってその道具を用意するかだよな。
大阪とかだと、一家に一台たこ焼き器があるって話だったが……学園祭の出し物としてやる場合、それこそ夏祭りの屋台で見たような、本格的なたこ焼き用の鉄板が必要になる筈だ。
まぁ、その辺りは桐条グループの力を借りれば集められない事もないだろうし、それこそ長鳴神社で行われた夏祭りでもたこ焼き屋があったのを思えば、そっち方面から借りる事も出来る……か?
「なら、お好み焼きと焼きそば……いや、鉄板焼きとかはどうだ?」
たこ焼きをどう作るのかといった事を言ってる友近達に、そう告げる。
「鉄板焼き? それって、アルマーが言ったお好み焼きとか焼きそばを焼く屋台って考えていいのか?」
俺の言葉に、友近がそう尋ねてくるが……俺は首を横に振る。
「いや、違う。正確にはそういうのも焼くけど、それ以外にも色々と焼く。基本的なところでは、イカかトウモロコシな。夜店とかでは定番だから、想像出来る奴も多いんじゃないか?」
その言葉と共に周囲を見回すと、少し前に行われた長鳴神社の夏祭りを思い出しているのか、何人かが唾を飲み込んでいるのが分かる。
……まぁ、イカ焼きもトウモロコシも、屋台の定番メニューで醤油の焦げた香りが食欲を刺激するからな。
「他にも、何品か目玉メニューとしてステーキとかホタテとか焼き鳥とか……ハンバーグや、それを使ってハンバーガーとかもいいかもしれないな」
「それは美味しそうだけど……でも、そんなに色々な料理を作っても、売れないと意味がないわよ?」
「学園祭、文化祭……色々と呼び方はあるけど、ようは祭りだぞ? そんな時に屋台を出して、売れない筈がないだろ。勿論、本当に食えない程に料理が不味かったり、炭になるまで焼いたりとか、そんな風にすれば話は別だが」
そう言うと、料理に自信のない者が何人か、そっと視線を逸らす。
うん、まぁ、そういう連中には宣伝とか行列整理とか、食材の補充とか、そういうのをやって貰えばいいだろう。
料理が余る可能性があるかもしれないという話だが、最悪俺が買い取ってもいいしな。
鉄板料理となれば、出来たてを食べるのが最善で、時間が経って冷たくなれば不味くなるが……俺の空間倉庫に入れておけば、いつでも出来たての料理が食えるし。
もっとも、まさか空間倉庫の事を言える筈もないから……そうだな。
「もし料理が余ったら、俺が大食いのパフォーマンスをやってもいい。具体的にどれくらい料理が残るのかは、俺にも分からない。だが、5人前、10人前、20人前といった量を俺が1人で食うのなら、パフォーマンスとして受け入れられるんじゃないか? ああ、もしくは客が買った料理を俺が食うって形にしてもいいけど」
その言葉に、ゆかりや友近、宮本、有里といったような、俺がどれだけ食えるのかを知ってるメンバーは納得した表情を浮かべ、それ以外の……あまり俺と関わり合いのないメンバーは、本当に大丈夫か? といった視線を向けている。
今の俺はそこまで大きな訳でもなく……寧ろ小柄と表現するのが相応しい体格なので、そのように思われても当然なのだが。
「その……アルマー君、本当にそんな事が出来るの?」
そんな中、1人の女……そこそこゆかりと仲の良い女が尋ねてくるが、俺はそれに頷く。
「何分以内に食べれば無料とか、そういう大食い店のチャレンジメニューをやってる店で挑戦して、食い切れなくてギブアップした事はないぞ」
そう告げると、皆が驚きの声を上げ……何だかんだと話し合い、最終的にうちのクラスは鉄板焼きの屋台をやる事になるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1435
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1389
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