| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

レーヴァティン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第四十七話 海はなけれどその十一

「それでね」
「クラーケンもその中にあってか」
「頂点にあるから」
「数はかなり少ないか」
「そうなるよ」
「じゃあ七人目が倒しに行ったのはな」
「戦えるのが稀なモンスターと戦いたいってこともあったかな」
 このこともというのだ。
「それもあるんだな」
「そうかもね」
「成程な」
「まあな、俺もクラーケンの話なんてな」
 それこそとだ、正も言った。
「今はじめて聞いたからな」
「その数が少ないからだな」
「出たって話もな」
 それ自体もというのだ。
「今回はじめて聞いたぜ」
「そうなんだな」
「ああ、というか御前もだろ」
「そういえばそうだな」
 久志も言われてみればだった。
「クラーケンはな」
「水の中にしかいないだろ」 
 水棲モンスターだからこれは当然だ。
「しかもでかい湖にな」
「こうした海みたいにな」
「基本海にいるモンスターだからな」
「水の中でもか」
「広い場所にしかいなくてな」
「その数自体もか」
「少ない、しかも馬鹿でかい個体になるとな」
 それこそというのだ。
「もうそれこそだよ」
「ドラゴン並に数が少ないか」
「そうしたものだよ」
 まさにというのだ。
「だからな」
「俺達にしてもか」
「今がはじめてなのもな」
「普通にあることか」
「それこそこの湖にいてもな」
「一生遭わない人もいるか」
「そうだろうな」
 そこまで数が少ないというのだ。
「クラーケンってのはな」
「そんなものか、じゃあそいつが戦ってるとか」
「戦えたらな」
「凄い珍しい経験になるか」
「そうなるぜ、そしてな」
 その目を鋭くさせてこうも言った正だった。
「いいな」
「ああ、クラーケンと遭遇したらな」
「絶対に相当な金や銀が出る」
「それは手に入れておくべきか」
「それが絶対に後で生きるだろ」
 手に入れた金や銀がというのだ。
「さっきバイキングの頭の人が言ってた通りにな」
「金ってのは幾らあっても足りない、だな」
「特に政治はな」
 これにかかり政治で金を使うとなると、というのだ。
「だから今からな」
「手に入れられるだけか」
「金や銀は手に入れていこうな」
「わかった、じゃあな」
「そっちに行こうぜ」
 クラーケンが出たという方にだ、一行は船を進めていった。だがその船を進めていく中で一行は何度かモンスター達を倒してだ。
 そのうちに夜になった、それで星空を見つつ今度は淳二がこんなことを言った。
「今おいら達南西に向かってるね」
「この島のだな」
「うん、星を見てわかったよ」
「この世界の星座か」
「この世界の星座一緒だよ」
 こう久志に話した。
「あの三つ斜めに並んでるのがね」
「オリオン座か」
「それだよ」
 その三つ斜めに並んでる星達を指差しての言葉だ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧