魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
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第九十九話
前書き
部活動紹介のデモンストレーションで使うペットボトルロケットに『テポの夜明け』って書いたら顧問に怒られた件について。
窓際に箒、隣に円香、更に隣に千冬。
対岸の窓際にエレン続いてリム、束が座った。
一夏は千冬の膝の上…というか胸の中だ。
「ぷはっ…」
ようやく抜け出した一夏が千冬を睨む(上目遣い)。
「私の胸はどうだ?」
『箒、今晩姉さんを頼む』
「いいのか?」
と箒が目を輝かせた。
『欲求不満らしい…宜しく』
『あぁ…たのしみだ…』
『リリムキッス使っていいから』
『わかった』
「おい、私は除け者か」
「はいはい」
「ちーちゃん、小さい子の前なんだからさ…」
「……………」
ガラリとコンパートメントの扉が開く。
「若、失礼するぞ」
ヴィッサリオンとフィグネリアが入って来て、弁当の箱を箒に渡した。
二人はアルシャーヴィン姉妹を抱えあげ、椅子に座り、姉妹を膝の上に乗せた。
「姫、適当に配ってくれ」
「うむ」
一人一つ、ただしアルシャーヴィン姉妹は二人で一つ、弁当の箱が配られる。
「若とヴァナディースは食べにくくないか?」
千冬の上に座った一夏の膝の上に、箱が2つ置いてある。
「姉さん、俺の頭に溢したらぶん殴るよ」
「試しにこぼしてみるか…」
「やってみろや」
一夏が箱を開けると、ハンバーガーの包みとパックのジュース、ゼリーが入っていた。
「特におかしい物は入ってないよ」
「呪術的にも異常ナシだな」
と束と一夏が言った。
それに周りは呆れた顔をした。
「さて、食うか」
一夏が包みを開け、ハンバーガーにかぶりつく。
口が小さいので少しずつしか食えないが…
「おにーちゃん。これあけてー」
「みゅ?んく…」
包みの開けかたがわからない円香から、一夏がハンバーガーを受け取り、あけて手渡した。
「あんまり溢すなよ。まぁ、最悪は俺が魔法で綺麗にするけど」
「わかった、おにーちゃん」
「エレン、リム、ハンバーガー分けるからこっちにわたせ」
と箒がアルシャーヴィン姉妹に言った。
「わかりました」
リムが渡したハンバーガーを箒が受け取り、包みを開け、手の上に乗せた。
人差し指を立て…
「闇の刃よ全てを斥け、以て万物を絶て」
圧切でハンバーガーを綺麗に二等分する。
「ほら、エレン、リム」
「ありがとうございます」
「ほーきおねーちゃんありがとー!」
弁当の箱を開けた束は、悪い笑みを浮かべた。
「ねぇ、いっくん」
「ふみゅ?」
もきゅもきゅしながら一夏が応えた。
「私のジュース、キウイなんだけどさ、ちょっと苦手なんだよね。
いっ君のグレープジュースと交換しない?」
「一夏、姉さんに従っておけ、ネコにブドウは厳禁の筈だ」
「タマネギ食って死んでないんだからブドウも食えるわ。
つかブドウは犬科のお前も同じだろうが」
「私のはアップルジュースだから問題ない」
「まぁ…いいや…はい、束さん」
一夏と束がジュースを交換する。
「ありがと、いっ君」
十数分後
「うみゃー…みゃう…うにゅぅ…」
「えっと…若?」
「みゃー…?」
フィグネリアの声に応えた一夏の目は、トロンとしており、頬は上気していた。
「みゃー…」
現在は千冬と円香の膝の上で腹這いになり、撫でられていた。
「うみゅー…」
「あー…束博士」
「なんだいヴィッサリオン君?」
「キウイってたしかマタタビ科じゃぁなかったか?」
「おぉ、よく知っていたね」
「束…ナイスだ」
「でっしょー?
でもあんまりやると私と箒ちゃんの抑えが効かなくなっちゃうからねぇ…」
「変態だな…」
「いっ君が可愛いのがいけないんだよ」
エレンとリムが、一夏の顎を撫でた。
「あ…ふにゃぁ…」
二人がゴクリと唾を飲む。
「「……………」」
そのルビーとサファイアのような瞳に妖しい光がチラつく。
「ストップ」
フィグネリアが二人を止めた。
「ウチの子がイケナイ事に目覚める前に若をどうにかしてくれ」
「わかった…姉さん、一夏を空いてるコンパートメントに連れていこう」
「はいはーい。わかったよ箒ちゃん」
束が一夏を抱き上げ、箒を連れてコンパートメントから出ていった。
「はぁ…色ボケ共め…」
千冬の呟きに、フィグネリアとヴィッサリオンは苦笑し、円香とアルシャーヴィン姉妹はクエスチョンマークを浮かべた。
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