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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません

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第九十一話 オフレッサーのお笑いウルトラクイズ

 
前書き
ネタばかりです。

 

 
帝国暦480年10月29日

帝国全土で憲兵隊粛正の嵐が吹きすさんだ直後の人事異動は、
軍務省人事局が泊まり込みでやっと仕上げたモノになった。
何と言っても大量の将官、士官、下士官、兵までが逮捕されたのであるから普段の人事異動に足されてそれらを行うことで激務と成ったのである。

そして、それに鑑み皇帝陛下が余りの酷さに指導を命じて。
士官学校でも人事異動と共に散々サボりまくった478年度生に対する、
認知度テストが行われる事になり、本日が試験日となった。

この試験に合格した者はそのままの学年でいけるが、悪い状態の者は留年や卒業延期などが科せられ、
さらに、最悪系の者達は別学校に隔離されて厳しい訓練と勉学をさせられる事と発表された為に今更ながら、必死に勉強する姿が見られた。

日頃真面目にやっている、他の年度の生徒はその姿を冷ややかに眺めていて、
元同期生達などは、完全に見限る状態であった。

テスト自体は、統帥本部、宇宙艦隊総司令部などの現職士官達から馬鹿な後輩達に愛の鞭、裁きの鉄槌を行いたい者達が特別に集められ、試験問題が作成された。
彼等は、本当に軍の将来を憂いて居る者達である為、試験問題は経験に基づいた非常に難しいモノになり、出来の悪い生徒達が頭を悩ませる原因となった。

ペーパーテストの後は体力テストもあり。
それらはオフレッサー率いる装甲擲弾兵が監督として参加している。
更に、此はテレーゼがオフレッサーに教えて、お仕置きを行う為に、
あるクイズ番組の方式を教えて作成した試験を行うのであった。

2ヶ月程居なかった装甲擲弾兵の一団が士官学校に再度現れて、
準備し始めると、478年度生は恐怖の為何も言えず。
それ以外の生徒は装甲擲弾兵に教えを請おうと思う者も多数居た為、歓迎の声も聞こえた。

その頃惑星オーディンの反対側では装甲擲弾兵が演習地を試験会場として改修していた。勿論テレーゼの悪趣味満載な会場と成っており、此処で演習と体力測定とその他テストを行うのである。

フレーゲル達5人は別室で装甲擲弾兵猛者と憲兵隊の監視下に試験を受けさせられていた。その姿は滑稽を通り越して哀れな姿で、今までの権勢が嘘のようである。
特にブラウンシュヴァイク公爵夫人アマーリエより永久追放を宣言された、フレーゲルは、完全に燃え尽きている状態であった。

この時、フレーゲル以下5名の境遇は既に貴族として致命的な状態であった。
フレーゲル男爵はブラウンシュヴァイク一門より追放の末、
皇帝陛下より男爵位を没収までは行かないが、無期限停止を命じられ既に只の一個人であった。

ヒルデスハイム伯爵令息ロベルトは一門から跡継ぎとして不適格者として継承権を剥奪され、その跡継ぎには姉のイングヒルトが一門より婿を迎えて継ぐことが決まった。

典礼尚書のアイゼンフート伯爵の曾孫コンラートは、曾祖父の典礼尚書辞任の元になった為に、此までの30年間の裏工作と賄賂500万帝国マルクがパーになり怒り心頭であった為、伯爵家からの追放が行われ、単なるコンラートに成っていて、名字すら無い状態になっていた。

シェッツラー子爵の息子フィリップは未だマシな方で取りあえずの勘当に留められており、真面目な人間になれれば勘当を解くと子爵が約束していた為に人一倍努力していた。

シャイド男爵子息、ヴェルナー・フォン・シャイドもブラウンシュヴァイク公爵家から一門の参集に参加が無期限禁止とされていて、それを解く為に非常な努力をする気であった。

ヴィクトール・フォン・コルプト子爵令息とヘルムート・フォン・ノルディン子爵令息は、テレーゼの盗撮密告者としての偽装により、彼等こそ密告者とフレーゲル達に思われるように、誘導されていた為に、敢えて見逃して通常のクラスで試験を受けていた。

478年度生が試験に悲鳴を上げている中、
準備を終了した装甲擲弾兵副総監オフレッサー大将に話しかける生徒達の集団がいた。

「大将閣下、宜しいでしょうか」
「ん?何か用か?」
「はっ、小官はギュンター・キスリング候補生であります。
我々在校生は、今回の放送で皇帝陛下の御心を知り、装甲擲弾兵の方々に時間的余裕がありましたら、是非自分達にも、装甲擲弾兵の格闘術や戦い方をご教授頂きたく有志達で集まり参上しました」

「ほう、装甲擲弾兵の訓練は辛いがそれでも良いのか?」
「はっ、厳しいのは覚悟の上です」
「おう、その目気に入った、俺の一存では決められないが校長と相談して授業に時間を入れよう」

「はっ、宜しくお願い致します」
返答を貰い嬉しそうに帰って行く生徒達を見て、オフレッサーは目を細めて、
未だ未だ捨てたモノじゃない連中が居るモノだと考えていた。

生徒達が帰る途中、一際大げさなアクションの生徒がいた。
彼は伯爵令息であり、私利私欲の多い門閥貴族なのにも関わらず。
人一倍帝室を敬愛しておったが、どうすれば良いか判らずに、

惰性的に授業を受けていただけであったが、
陛下の御心に触れ、一念発起して先輩達が始めた装甲擲弾兵副総監オフレッサー大将への陳情にも参加し頑張ろうと、しはじめていたのである。

流石にオーバーアクションまでは、直らないが、原作ではサロンでつまらない詩を垂れ流し、その後リップシュタット戦役で敗北したした後、ルビンスキーに利用されて皇帝誘拐犯として歴史に名を残した存在になるはずであった。

「おーこのランズベルク伯アルフレッド、皇帝陛下の御為にこの身を賭して頑張る所存ですぞ」
「ランズベルグ伯、意気込みは判りましたから、大声は止めましょうよ」
「バイエルライン殿、その様なモノであろうか?」

「皆が不思議そうに見てますから」
「判りましたぞ」
ランズベルク伯アルフレッドの人生は此により全く違ったモノになるのであった。



帝国暦480年11月1日

478年度生は、士官学校でのペーパーテスト後、
逮捕されたクラーマーを除く全生徒4649名が輸送機に乗せられオーディン軍事空港から出発した。
フレーゲル達5名は別の機体に乗せられていた。

目的地も知らされず、有無を言わさず輸送機に乗せられた為に候補生達に不安な噂が流れていたが、それはテレーゼとオフレッサーが態と流させた噂であった。

曰く、このまま輸送機から紐無しバンジーをさせられる。
曰く、ペーパーテストの成績が悪いと到着空港でタラップから降りてブザー鳴った人物は強制的に帰還させられ、士官学校も追放される。
曰く、裸で火薬缶を背負って火炎地獄を走らせられる。

などなど、色々な変な噂で候補生は8時間の間胃が痛くなる者が続出した。
8時間後に演習場のあるアーヘン軍事空港に到着し何も無かった為ホッとさせたがそれからが地獄であった。またフレーゲル達の機体は空港へは着陸せずに演習場上空から空挺降下させられた。

嫌がるフレーゲル達を装甲擲弾兵が蹴り落とした。
他の候補生は演習場へ到着後その落ちてくる姿を見ながら全員が、
全身タイツに着替えさせられ、整列させられた。

悲鳴と共にフレーゲル達が落ちてきた。
無論まともな着地なんぞ出来るはずがない為に、
演習地で泥まみれでパラシュート索に絡まって芋虫のような状態である。

フレーゲル達がそのまま担がれ連れて行かれた後、オフレッサー大将がテストを始めると宣言した。
「よし、貴様等此より進級テスト第二部を始める、死ぬ気でやるようにせよ!」
教官役の士官が試験の説明を行う。

「此から出す問題の答えが書いてあるバスに乗り込め」
そうすると士官学校生なら判るはずの問題が出される。
BGMが流れる。ジャジャァ「442年に発生したパランティア星域会戦の指揮官は誰?」

口々にわかんねー、誰だっけとか判ったなとかの言葉が出てくる。
4個の答えが有りどれが答えかわからない候補生は適当に走り出す。
120人乗りのバスが40台用意されおり、10台ずつに同じ答えが書いてある。

候補生が乗り終えると、シートベルトをつけさせられ、急スタートを始める。
バスは演習場内のコースを走るが、至近距離での地雷の爆発や火炎放射や大量の水の放射などが、これでもかと言う限り行われていく。

バス内では、多くの候補生が悲鳴を上げたりしている。
そして、正解した10台は停止したが、残りの30台はそのまま地雷原突入後周りで爆発が次々に起こり最後にジャンプ台から次々にジャンプして横転した。

中では候補生達が、パニック状態であるが、生命は保証されている為に教官達は心配をしていない。
その後、○×試験で壁に突入し泥まみれになる者達。バラマキ試験で走り回る者。
バンジージャンプで答えを言うテスト。
更に体力テストとして、サスケのようなアトラクションでのテスト。

その結果1週間にも及ぶテストが行われたのであった。
フレーゲル達は相変わらず装甲擲弾兵に囲まれて、生きる気がしない状態で試験を受けていたが、話にならない酷い成績である。

その結果マイクロバスに乗せての地雷原突破や横転。
背中に炭酸ガスロケットを背負って池に向かって飛ばされたり。
しまくりである、ある意味某大監督のお笑いウルトラクイズ状態であった。

この模様は全て録画されて、後にお笑い映像としてTV放映され多くの笑いを受けるようになった。
後に海賊版を同盟に流して、同盟側のTV局により同系列のお笑い番組が制作される事になった。


最終的に4650名の内無事進級可能な者、585名で、彼等が478年度卒業生予定者と成った。
続いて、半年の卒業延期が1957名。
1年の卒業延期が1577名。
2年の卒業延期が455名。
フレーゲルを含む、どうしようもない連中が75名
逮捕されたのが、クラーマー1名。

結果士官学校へ戻れるのが585名だけと言う最悪の年度になり、
後々まで478年度=使えないと言う話が続いたのである。
残りの3989人は士官学校とは別の校舎でミッチリとしごかれることになった。

そして、フレーゲル以下75名は熱砂の惑星に流されて、
そこで勉強三昧の日々を送るのであった。

 
 

 
後書き
何と言っても大量の将官、士官、下士官、兵までが逮捕された、ではなく何万人もの士官、下士官、兵卒、従卒達が逮捕された(将官は士官に含まれるから)でいいと思います。
と修正してくれと来ていますが、人数が確定してない以上何万人とかとは言えませんので、そのままです。
 
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