魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
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第五十九話
刀奈さんと鈴と別れた私は、一人になりたくて祭会場を一人歩いていた。
その時、見知った顔が見えたような気がした。
「姉さん?」
もう一度そちらを見ると、姉さんらしき浴衣の女性が誰かと歩いていた。
そしてその"誰か"とは……
「一夏………だよな?」
見事な振袖を纏った誰か…というか身長から見て恐らくは一夏だろう…
大方姉さんがISを使って無理矢理着せたのだろうが…
ふむ…様になっているな。
まぁ、あの舞装束を着こなせるならばこれも道理か…
一夏と姉さんの二人は、祭会場を堂々と歩き、注目を集めていた。
二人を追ってどんどん神社の外れの方へ向かう。
普通なら一夏はこちらに気付いているだろう。
しかし、今回はそんな事が起こる事は無かった。
皆無だった。
それどころか一夏が多少そわそわしている風に見える。
あぁ…なるほど…魔法を解いたのか…
一夏が、自らを律する為に常時展開している魔法。
感情を抑制し、常に冷静であり、欲望を封じる魔法。
精神干渉系情動抑制魔法アマノハゴロモ。
愛しの姉さんと話すのだ、楽しみたい、ありのままの自分で居たいと思っても不思議ではあるまい。
やがて二人は雑木林の方へ入って行った。
「む…暗くてよく見えんな…」
さて…どうすべきか…?
いや、待て…今の一夏は枷を外した状態だ。
つまり普通の事に動揺する状態である。
で、あるならば…今は好機ではないのか?
今、一夏に私の思いの丈をぶつければ、少しは私を異性として意識してくれるのではないか?
早くもこのような好機が訪れるとは…
いや、しかし姉さんと一夏の邪魔をするのも……
≪箒ちゃん、遠慮は無用よ。一夏君が好きなんでしょ?
だったら、お姉さんに遠慮しちゃダメ。
恋はね、強欲なくらいで丁度いいのよ≫
さっき、別れ際に刀奈さんが言っていた。
「よし…」
先ずは…
「ウカノミタマ、起動…」
ウカノミタマを起動し、ハイパーセンサーを使用する。
「な!?」
二人は、雑木林の中で、濃厚な口付けを交わしていた。
「わ、わ、わ……」
『御主人もいつもあんな風じゃないか』
「い、稲荷!?」
『静かに!一夏様達にバレちゃうよ!』
そ、そう…だな…
それにしても…
「エロいな…」
浴衣と振袖の二人が雑木林の中で情を交わしている光景は、倒錯的で、背徳的で、妖艶な空気を醸し出していた。
その名画のような光景に、私は見惚れていた。
唇を離した二人の間に銀の梯川が掛かる。
一夏は、顔を赤くして、息を荒げていた。
「あぁ…今の一夏を組伏せて滅茶苦茶にしたい…」
『御主人もなかなかにアレだよね』
うるさい、私は遠慮はしないと決めたのだ。
『そう、だったら、箒の心のままに、欲望のままにすればいいよ。
私は式神として、主人を応援するからさ』
では、そうさせて貰おう…
私も雑木林に踏み入り、二人の下へ。
そして、一夏を無理矢理振り向かせ、唇を
奪う。
「んぐ!?」
そのまま一夏の中を蹂躙する。
ガクガクと足を震わせ、遂にはへたり込む一夏。
「はぁ…はぁ…」
そこらの女子よりも艶やかな息づかいの一夏を、押し倒したい衝動を抑えて、二人に言った。
「こんな所で何をしていたんだ?一夏、姉さん?」
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