| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生と奈良の三山

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七幕その三

「こんなこと思いもつかないよ」
「皆で日本にいるなんて」
 老馬も言います。
「しかも先生が教授さんだからね」
「世の中何がどうなるかわからない」
「運命ってのはね」
 オシツオサレツも思うのでした。
「人や動物じゃどうなるか想像も出来ない」
「本当にそうだよね」
「しかもいつも何かが起こるし」
 最後にホワイティが言いました。
「今回もそうかな」
「ああ、そういえば今回平和だね」
「いつも何か起こるからね」
「狐さんや狸さんと会ったり」
「熊さんにね」
「沖縄では蛇さんにも会ったし」
「学校にいても」
 本当に日本に来てからはです。
「何かが起こるから」
「それで先生が動いてね」
「僕達もお供して」
「そんなのだから」
「そうだね、まあ何かが起こるのはイギリスにいた時からだね」
 先生は笑って応えました。
「僕にとって」
「そうそう、先生の人生で退屈ってないよ」
「僕達もいつも一緒だし」
「お金やお客さんがなかった時もね」
「退屈とはあまり縁がなかったから」
「アフリカに行ったり月に行ったり」
 本当に色々あった先生でした。
「郵便局とかキャラバンとかね」
「色々あったし」
「日本でもね」
「そうだね、日本にいる時は」 
 今思うとです。
「郵便局とかはしていないけれど」
「色々あるね」
「学校の中でもね」
「動物園とか水族館でもあったし」
「芸術のお話とかお相撲とか」
「桜もあったね」
 皆でこれまでのことを思い出しています、思えば退屈であったことはただの一度もなかったことです。
「何かと」
「本当にね」
「けれど今回はね」
「まだ平和ね」
「今のところは」
「いや、いつも平和だよ」
 先生は皆に笑って突っ込みを入れました。
「僕達は。じゃあ今からね」
「うん、今からね」
「次の場所に行こう」
「次は何処だったかな」
「何処に行くのかな」
「於美阿志神社だよ」
 そちらだというのです。
「十三重の塔があるね」
「ふうん、そこになんだ」
「今度はそこに行くのね」
「明日香村の主な場所は全部回ったけれど」
 それでもというのです。
「あそこはまだ行ってないから」
「そういえば僕達かなり回ったね」
「明日香村のあちこちを」
「それで最後にね」
「於美阿志神社に行くのね」
「そうするのね」
「そうだよ」
 それでというのです。
「最後に行こうね」
「うん、じゃあね」
「その神社にも行ってね」
「そしてね」
「次は大和三山ね」
「そこに行くのね」
「そうしようね」
 是非にというのでした、そしてです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧