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ドリトル先生と奈良の三山

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第五幕その八

「奈良時代に至るのね」
「そう、聖徳太子の時代から大化の改新を経てね」
 先生は皆に飛鳥時代の歴史についてのお話をはじめました。
「そして天智帝、天武帝の統治を経てね」
「ご兄弟だったよね」
「最後の方かなり仲が悪くなっていてね」
「天武帝は吉野から当時都が移っていた近江に攻め上がってね」
「それで最後はご自身が帝になられたんだよね」
「そうだよ、その天智帝と天武帝の統治からね」
 そうしたものを経てというのです。
「都も遷ったり色々あったけれど」
「奈良時代に入るまでにだね」
「統治が固まってたし朝廷の権威も強くなって」
「日本は治まる様になっていて」
「力もついていたのね」
「そうだよ、そうして奈良時代になって」
 あの平城京の時代にというのです。
「大仏さんを建立してね」
「鑑真さんも来られて」
「仏教もさらに広まって」
「日本はさらに形成されていく」
「そうなっていくのね」
「古墳時代まではまだ神話の頃と言っていいところがあるね」
 古事記や日本書紀の続きだというのです。
「日本は神話から歴史に入っているね」
「そうそう、神様からね」
「神武帝の御代に入るんだよね」
「九州から近畿に入って」
「そのうえで」
「そうだよ、これも日本の歴史の特色でね」
 先生はご自身が学んできた古事記や日本書紀のことを思い出して脳裏に描いていました。その日本の歴史を。
「神話からね」
「歴史になるんだね」
「そして古墳時代にも入る」
「そうなのね」
「そう、日本武尊の時代は朝廷が西国から関東までを領土にする時代で」
「古墳時代までに領土にしていって」
「それで飛鳥時代はその基盤が固まって」
 そうしてです。
「奈良時代から本格的にはじまる」 
「そうなるんだね」
「そうした流れなんだね」
「いや、奈良時代になるまでね」
「そうしたことがあって」
「飛鳥時代も大事な時代なのね」
「日本にとって」
「そう思うよ、僕が書いている論文はね」
 飛鳥時代についてはそれはといいますと。
「その歴史についてだよ」
「日本が固まっていく」
「その時代のことだね」
「まさに」
「そうなのね」
「そうだよ、何かが出来るには」
 本当にというのです。
「それなりの歴史があってね」
「日本もだね」
「その歴史があるんだね」
「日本という国が出来るには」
「やっぱり歴史があるのね」
「そうだよ、本当にね」
 実際にというのです。
「そこを学んでいくものなんだよ」
「そして先生もだね」
「実際に学んでいっているんだね」
「そうして論文にも書いていく」
「そうしていくのね」
「そうだよ、書くよ」
 先生は皆に笑顔でお話しました。
「僕もね」
「うん、頑張ってね」
「そのこともね」
「色々と大変だろうけれど」
「それでもね」
「そうしていくよ、それとね」
 さらにお話した先生でした。
「飛鳥時代にも和歌が謡われていたんだよ」
「あっ、そうだったね」
「万葉集にも載ってるわね」
「天智帝の和歌もあるし」
「そして額田王の歌もあって」
「奈良時代にまとめられたのよね」
「この明日香を詠った歌も多いよ」
 万葉集にはというのです。 
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