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インフィニット・ゲスエロス

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7話→山田太郎の日常①

 
前書き
昨日は仕事があり、更新できなくて申し訳ないm(_ _)m
後、ISのwikiなど見ながら書いているのですが、時系列を読み取るのが難しい(素) 

 
山田太郎の朝は早い。

朝四時、皆が寝静まっている時間には、既に起きている。

そして、寝ている家族を起こさないように静かにキッチンへ。

母親が昨晩作ってくれた手間のかかる料理……煮物などを棚から出した三つの弁当に詰めると、フライパンを出して冷蔵庫からバターと卵を出した。

慣れた手つきでバターを熱したフライパンに投下しながら卵に下味をつけ、プレーンオムレツを作成。

それを3等分して詰め終えると、今度はウインナーを……と、弁当が満杯になるまで、繰り返す。

太郎にしては珍しいが、太郎は純粋に料理をするのは好きであった。

自分自身旨い飯を好むのは勿論、女の子との話題作りにもなる料理は、小学校時代から続けていることもあって、かなりのレベルまで達している。

『まあ、流石にプロと比べると見劣りするが、素人料理と考えればまあまあだろ』

最近、一夏の友達の家がやっているという中華料理屋の、所謂プロの味を思い浮かべながら、太郎はフライパンを振るう。

やはり火力かな。

なんて下らない事を考えていると、気づけば弁当は完成していた。

一つを『麻耶へ』とメモ書きして、二つを床においてあるカバンへ。

朝食代わりに食べているバナナとカロリーメイトをかじっていると。寝ぼけまなこで母親が起きてきた。

「相変わらず太郎は早いねえ。あら、今日も美味しそうじゃない」

そういって褒めてくれる母に、笑顔で挨拶し、冷蔵庫内の使った材料と弁当用に作った焼き物の残りを引き継ぐと、牛乳を一杯飲んで洗面所へ。

洗顔、歯ブラシと共に、幼い頃から見ている、自分の顔を鏡で確認する。

シャープではあるが、きつくはない目つきに、マンガでよくあるカラフルな色の髪(メタ)ではない漆黒の髪。それを整髪剤でなでつけ、跡は残らないが伸びてくる髭を剃る。

こうしてマジマジと見ると確かに、と思うが、俺の顔、目付きと髪型の違い以外は一夏に似てるな。

まあ、もはや忘れた原作知識の残滓によると、一夏イケメンらしいし日本人イケメン顔要望出したから似てるんだろ。(適当)

最後に洗面所に差している銀縁だて眼鏡(贈ってくれた束に言わせると、インテリ眼鏡)をつけると、いつもの俺の顔だ。

そうして、準備を整えたらバックを持って家の前のチャリへ。

鼻唄を歌いながら走らせると、すぐに織斑家が見えてくる。

勝手しったる、という形で自転車を止めてドアの前までくると、ポケットからキーを出す。

千冬から渡された合鍵だ。

慣れた手つきで上下の錠を開き、中に入る。

「お早う兄貴!」

玄関で靴を脱ぐとすぐに織斑家のキッチンから声がかかる。

「よう、一夏。千冬は?」

「多分、まだ寝てる!」

フライパンからか、炒め物の音と共に返事が返される。

まあ、いつもの事だ。

「起こすわ」

短く返事をして、歩いて数歩で千冬のドアの前に立つ。

ゆっくりノブをひねり、ドアを開けると、相変わらずの乱雑な部屋の真ん中に下着姿で寝ている千冬がいた。

さらに抜き足差足で触れあうほど側へ。

なんで起きないの?と殆どの人間は思うかもしれないが、どうやらここまで起きないのは、俺と一夏の場合だけらしい。

部活の合宿では、後輩が起こしに来たらすぐに起きたらしいからな。

相変わらず素直じゃないヤツめ、と呟きながら、かがんで千冬の首と膝の下に手を入れる。

次の瞬間、よいしょ、っという掛声と共に、千冬の体は太郎の胸の高さに抱き上げられていた。

俗にいう、お姫様だっこである。

ここで、ようやく千冬が目を覚ました。

パッチリとした目を開け、周囲を見渡すと、最後に太郎の顔と目を開けるつきあわせ、短く声をあげる。

「よう、寝坊だぜ」

「……ふぅ、ついでに、リビングまでつれていけ。馬鹿」

「はっ、随分と慣れやがったな。了解」

そう答えると、太郎はゆっくりと一夏が料理を並べているリビングまで向かった。

彼の朝は、こうして過ぎて行く。
 
 

 
後書き
山田太郎、朝のお話。 
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