銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
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第六十七話 四老人の朝
何となく、穴埋めした感じな話です。
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第六十七話 四老人の朝
帝国暦480年3月30日
■オーディン エーレンベルグ子爵邸
エーレンベルグ元帥の朝は早い。
70歳を越え益々朝が早くなり午前4時には目が覚めてしまう。
毎日の習慣である。目覚めに一杯の水を飲む。
此により寝汗で濃くなった血液の濃度を適正にする。
寝間着から運動着に着替え庭へ出る。
その姿は、ランニングに短パンそして鉢巻き姿である。
未だ星が輝いている。其処で柔軟運動を始める。
「ふん、とう、たーーーあ」
足腰を伸ばし屈伸などを行う。
とても70歳を越えた様には見えない程の柔軟性である。
しかし3月でも早朝である。未だ未だ吐く息が白くなる。
30分ほど柔軟運動を行い、5時を越える頃。
曾孫のブリギッテが起床する。
ブリキッテも曾祖父と同じように、目覚めに一杯の水を飲む。
同じように寝間着から運動着に着替えて庭に出てくる。
やはり同じような姿である。
その間に元帥は柔軟運動の続きを行っている。
曾祖父と曾孫がにこやかにそして元気よく朝の挨拶を行う。
「お爺様。おはようございます。今日も良い天気で嬉しいです」
「ブリギッテおはよう。今日も頑張るのだぞ」
「はい、お爺さま」
同じように元帥の執事のホーファーとブリギッテ付きのメイドのリリーも挨拶する。
「旦那様おはようございます」
「お嬢様おはようございます」
「うむ。おはよう今日も頼むぞ」
「リリーおはよう」
4人で柔軟体操を行い6時近くになると屋敷の外庭でのランニングが始まる。
「よいしょ」
「一、二、三、四」
「旦那様」
「お嬢様」
外周を何周かし今日の朝の日課が終わる。
汗だくの体をシャワーで流し、
着替え終わると、あの軍服姿のエーレンベルグ元帥ができあがる。
その後家族と共に朝食を取る。
その後8時に軍務省へ出かけるのである。
■オーディン エッシェンバッハ子爵邸
宇宙艦隊副司令長官グレゴール・フォン・エッシェンバッハ上級大将の朝も早い。
まだまだ51歳の働き盛りである、その鍛えられた肉体は鋼のごとき筋肉である。
エーレンベルグ元帥よりは遅い午前5時彼の朝は始まる。
目覚めの一杯はスポーツ飲料であり電解質を補充している。
グレゴールの息子、エーリヒは士官学校へ入校したが。
三半規管が弱すぎて、ワルキューレのシミュレーションで吐きまくり。
適正が全く無いと言われた挙げ句に、
艦隊研修でも目を回しミュッケンベルガー一族初の士官学校を中退した男である。
現在はグレゴールの実家である、ミュッケンベルガー家の所領管理を行っている。
期待はずれの息子であったが、孫のフリーデグットはグレオール似て偉丈夫であった。
期待道理に士官学校に好成績で入校した時、グレゴールの喜びは大変なモノであった。
その為、今日のような士官学校休みの日は、
同時に孫のフリーデグットも共に起床し並んで目覚めの一杯を飲む。
軽く柔軟運動をした後。諸肌を脱ぎ、軍用サーベルを握り素振りを始める。
「エイヤー、トアーー、ダーー」
グレゴールが振り抜くサーベルの刀身が朝日を受けキラキラと光り輝く。
直ぐ横では、フリーデグットも同じようにサーベルを振り抜く。
2人で一時間ほど稽古を行い、汗で濡れた体をタオルで拭き上げる。
走り込みを行い足腰も鍛える、其れを行ったあとシャワーを浴びて汗を流すのだ。
そして此方でも軍服を着てエッシェンバッハ上級大将ができあがる。
その後。妻や孫との朝食後。
宇宙艦隊司令本部へと出かけるのである。
■オーディン ベヒトルスハイム元帥邸
他の2人とは違い宇宙艦隊司令長官ヴィルフリート・フォン・ベヒトルスハイム元帥は朝寝坊である。
もう60歳近いのであるが。
朝が子供の頃から苦手であり今でも何人ものメイドが起こしに来るのである。
「旦那様朝でございます」
「・・・・・・・・・」
「旦那様遅れます」
「・・・・・・・・・・」
「元帥閣下艦隊が出航します」
「・・・んーーあと5分まて・・・」
「元帥閣下敵襲でございます!」
「・・・・なに・・迎撃せよ、ワルキューレ全機発進・・・」
「発進間に合いません!」
耳元でメイドがIPレコーダーから爆発音を響かせる。
「・・うをーーーーーーーー!!」
「あああああ朝か・・・・」
「旦那様お目覚めのお時間でござます」
「うむ、何か言ったかの?」
「いいえ何もお言いになってはおりません」
「お時間が来てしまいます」
「おおもうこんな時間か」
「朝食は車の中に用意しております」
「うむでは行くとしよう」
こうして今日も宇宙艦隊司令長官ヴィルフリート・フォン・ベヒトルスハイム元帥は遅刻ギリギリに宇宙艦隊司令本部へ登庁するのである。
既に一時間前に副艦隊司令長官エッシェンバッハ上級大将は登庁し仕事を始めている。
■オーディン シュタインホフ元帥邸
統帥本部長テオドール・フォン・シュタインホフ元帥は特に朝何もしていない。
普通におきて、普通に朝食を食べ、普通に統帥本部へ登庁するだけである。
70歳であるが、腹を見れば判るように。
運動は好きではなく最近の健康診断でメタボであると注意を受けたところであるが、
暴飲暴食が好きで良くジャンクフードを食べている。
しかも老人のわりに、夜更かしが好きで昨夜もネットサーフィンを行い午前3時に寝る始末である。
今朝も7時半まで寝過ごし、生欠伸で登庁である。
優秀な部下が居るからこその夜更かしであると本人も承知しているのが、
それが返って始末が悪い状態になっている。
今日も副官や部下達の献身的な働きで仕事が減っていくのである。
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