こんなチートでもありですかい?そうですかい。
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第9話。変人の家族。
前書き
今回はちいと聖杯について自己解釈あり。
一晩泊まった後、具体的に聖杯戦争をどうするかを親父と爺ちゃんで話し合いをするらしい。
俺?姉ちゃんが胡桃芽探しをしようというから一緒に探してた。
んで、戻ってきたら親父に呼ばれたから姉ちゃんと一緒に移動。
「話は切嗣から聞いた。晋吾、お前は死徒狩りをしていたようだな。」
「嘘!?」
「ほんまやで姉ちゃん。」
「何言っての?死徒よ死徒!?おいそれと倒せるモノじゃないわ。それがバットでなんて倒せるわけ・・」
「事実だよイリヤ。」
「おう。このバットでな・・・」
「それを出すはヤメテ。」
相棒を取りだようとしたら姉ちゃんに止められる。なんでやー。
「そのバット・・見せてくれんか?」
「爺ちゃん。エス○リボ○グやで。」
「・・・・・・エス○リボ○グを貸してくれんか?」
「おお、ええでー。」
爺ちゃんに釘バットを手渡す。平均910gのバットは老体にはこたえるらしく、若干よろめきが、持ち直す。
「なにも感じられん。これは礼装ではない。本当にタダのバットだと言うのか・・・・」
「バットやってゆうてるやん。」
「聖剣って言ってたじゃない。」
「フッ・・そうとも言うのだよ。」
赤い大佐みたいな笑みを浮かべ誤魔化す。姉ちゃんは顔を赤くして「ばかっ。こっち見ないで」とか言いよる。なんやーいけずぅ。
「・・晋吾には信じられない力があります。」
「力?異能持ちだと言うのか?」
「異能と言うのか分かりませんが・・分かることは2つの能力があるということです。」
「何と!?複数の能力だというのか!?」
「はい、おそらく魔力放出。もう一つが名付けるとしたら魔力硬化」
親父が爺ちゃんに俺の能力について説明していたので、実際に見せた方がいいかな?と思い、魔力放出を行う。
「つぉ!!」
「きゃっ」
スーパー野菜人みたいに魔力放出を始め、輝く体。近くにいたイリヤはいきなり発せられた光に驚く。
「俺・・輝いてるわ。」
実際に。
「なんと・・本当に人の身で魔力を体に纏うとわ・・・」
「恐らく、セイバーの魔力放出には劣ると思います。ランクで言うとCかDランクぐらいでしょうか?」
なんと、ランク付けさせていたとは・・ところでセイバーって誰?・・・・ここは弟子入りせんとあんかね。
「それで魔力硬化とは?」
「こうやんねん。」
「固まれっ!!」と揺らめく魔力に言うと、目に見えてかちんかちんに固まる魔力。
「・・・・触ってもいいかね?」
「・・・・私もいい?」
「ええで~」
さわさわ触ってくる爺ちゃんと姉ちゃん。ここはアレをやる場面やな。くやしいっ!でも感じちゃうぅう!!
ハァハァ言いながらくねくねしていたら、姉ちゃんは俺の奇行に気づかなかったみたいだが、ススッっと離れる親父。
な・・ん・・・・やと!?
「なんて魔力の密度なの?信じられない・・・・」
「ふむっ、なるほど。これほどの密度なら我が結界を砕き、死徒を倒すことも可能か?」
親父なんかに引かれたことに慄いていると、爺ちゃんたちは納得した様子。
「当主殿。確かに晋吾の魔力硬化は強力です。しかし、だからと言って聖杯の穢れが落ちるとは限らない。」
「大丈夫やで。親父。」
「晋吾・・・・」
「我に策あり・・とな。」
ぶっちゃけ無理っぽかったらアポストロスがあるしの。・・ぶっつけ本番はやっぱ怖ええからいつか試してみるかの?
んで、聖杯は結局俺がぶっ壊すことになったのだが、聖杯には『大きいの』と『小さいの』があるんやと
汚れてるのは『大きいの』。しかし聖杯戦争で英霊を倒し、魂を『小さいの』に満たし『大きいの』の炉心としなければ汚れが出てこないとのこと。
・・・・すまん。言葉通りなら解釈できるが全然よくわからん。英霊って何?魂を満たすってなんや?大聖杯ってどんなの?小聖杯ってどんなの?
んで、またこれにより『外』に出ることができるので、もしかしたら『聖杯の正常化』と『アインツベルンの悲願』の両方が可能なれば一石二鳥とのこと。
しかし、聖杯の『汚れ具合』。つまり泥による呪いの威力によっては、すぐさまこれを破棄する。
新たな聖杯を用意して、次の聖杯戦争に望む。
「つまりどうすればええん?」
「絶対にしなきゃいけないことは、聖杯戦争を勝ち抜き、聖杯を現界させ、壊す。・・・・これで分かった?」
「I see」
始めからそう言えばええのに。
「ほな俺は、聖杯戦争とやらもせなあかんのか?」
「いや。それは当初の予定通りにイリヤにさせよう。」
「ほ?姉ちゃんがやるんかい?」
「フフッ。私を普通の魔術師と思わないことね。」
自信満々の姉ちゃん。まぁ、確かに普通『人間』とは違う感じはしとったの。
「ところで爺ちゃん。姉ちゃんと日本で暮らしてええ?」
「・・・・聖杯を手に入れることができるのなら、好きにして構わん。」
「おおっ!やったで姉ちゃん!これでみんな一緒やー!」
やっほーいっと再び姉ちゃんを肩車し、走り回る。姉ちゃんも嬉しそう。
「じゃ、日本に帰る用意をしないとね。」
親父は俺の肩にいる姉ちゃんを抱き上げ、自分の肩に乗せる。姉ちゃんはとても嬉しそう。
服とか、魔術(魔法じゃないんだと)に必要なものとかを入れた結構な量の荷物をまとめ、日本にいく準備を開始する。
今日の夜の便でドイツを発ち、明日の昼には冬木につくとシロちゃんたちに連絡を入れる。
姉ちゃんはその時にシロちゃんと始めて話した。二人ともすごく緊張してて、まともに話せるようになるには10分程かかったが、最後には楽しそうに話していた。
俺と親父はその微笑ましい姿を見てニマニマしていた。
「冬木よ!私は帰って来たぁあああ!!」
「恥ずかしいからやめなさい!!」
なんや姉ちゃん。このセリフはお約束やがな。
「少し観光でもしてくかい?」
「何いっとるんだ親父。シロちゃんたちも一緒にやろ?」
「ははっ、ごめん。ごめん。そうだったね。みんなで一緒にね?」
昼時だがご飯を食べず、観光もせず、真っ直ぐ家に帰る。
「へ~、いい家ね。武家屋敷だなんて。」
「そうやろ?」
姉ちゃんも気に入った様子。門をくぐり、玄関を開けると・・何故かあるくす玉。
「・・・・何これ?」
「姉ちゃん。引くんや。グイーって。」
「引くの?」
「せやせや。」
不安がりながら姉ちゃんはゆっくりひもを引く。
『おかえりなさいイリヤお姉ちゃん。』
「・・・・あっ。」
パン!パン!!
「きゃ!!」
「おかえりなさーい!」
シロちゃんと舞弥姉ちゃんがクラッカーを鳴らして姉ちゃんを歓迎する。
「もうっ!ビックリしたじゃない!!」
そういって拭った涙は驚きからか?それとも嬉しさからか?それは彼女にしか分からない。
「腕によりをかけてご飯を作ったよー。お姉ちゃんの歓迎会だよ!」
「マジか!楽しみよ!!」
「兄ちゃんのために作った訳じゃないよ?」
「シロちゃんそんなことを言わんといてなー。」
イリヤは後に語る。この時の味は、一生忘れはしない。・・・・と。
後書き
ようやくイリヤの衛宮家入り。次回は時間がだいぶ飛んで小学校卒業ぐらい。
いよいよあの『ナントカアクマ』改め『赤い悪魔』のご登場。
決して丸い悪魔ではない。
どう絡むか?どうしてこんな時期に会うのか?は次回にてお楽しみに。
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