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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません

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第五十八話 発動ローエングラム軍


今回は余り良くないです、スランプかな。
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第五十八話 発動ローエングラム軍

帝国暦480年1月25日

■ローエングラム星系  ローエングラム星系駐屯軍戦術訓練センター

 ローエングラム領に移住した100万の兵士の休暇も終わり、
再志願の意志を表明する日が来た。
多くの予想どうり、90万人以上が正式に軍に復活することになった。

実際は100パーセント近い応募率であったが、既に老齢で志願年齢を過ぎている者や、
病気な者などを除いて92万5879名が正式に復帰した。
老齢者や病気な者については約束どうり一階級昇進の上、恩給が支払われ始めた。

老齢者でも特に元気で志願する者は、再訓練センターの職員等に採用された。
それほどに100万の兵の士気は高かったのである。

92万の兵のうち元々宇宙艦隊所属者は、77万人であり彼らを訓練する為に、
元々のローエングラム領警備艦隊では1000隻しかないため、
宇宙艦隊から旧式艦が5000隻ほど移管された。

其れを練習艦として使い感覚を取り戻すことと成った。
旧型艦とはいえ基本的には殆ど変わらないシステムなため、
さほど不自由はしないのであった。

彼らは長い間にスッカリ鈍ってしまったそれぞれの腕を、
基本作業を行いつつ、
航海練習や攻撃練習などを行い元のように戻すのである。

宇宙艦隊所属以外の15万人は装甲擲弾兵や地上要員でありそれぞれ訓練をはじめる事に成った。
装甲擲弾兵については職責上、装甲擲弾兵総監による許可が必要であったが、
特別と言う事で許可がおり、ローエングラム領専門の装甲擲弾兵と言う事と成った。

全員が約束どおり一階級昇進を果たし真新しい制服と階級章を付け誇りに満ちた顔で汗を流している。
陸戦部隊は早速グランドで走り込みを行っている。
宇宙艦隊所属は訓練センターのシミュレーションで訓練を始めている。

年齢制限で惜しくも志願が認められなかった者達も職員としての職責を全うしようと努力を続けていた。
さらに家族の中からも志願者が多く出ており、
そう言った若者達にベテランなりのアドバイス等を行いっているのである。

彼らは皆、自分や家族を救ってくれた、
皇帝陛下と皇女殿下の御為にと初日から頑張っているのである。


■オーディン ノイエ・サンスーシ 小部屋  テレーゼ・フォン・ゴールデンバウム

 ローエングラム領に移住した帰還兵100万人近くも志願してくれて大変な盛況だそうです。
宇宙艦隊から5000隻もの旧型艦も移管されて訓練開始です。
この艦達は練習後は順次新造艦に切り替えられていきます。

その後で、スクラップや魚礁として、メンヒェングラトバッハ星系デュイスブルク星へ、
送られていくというシナリオです、他の旧式艦も順次送られていきます。

宇宙艦隊も150年も戦っていると意外に生き残る艦も有りまして、
そんな艦が艦隊にいると艦隊運動とかが大変なので新造艦と入れ替えが必要なんですよ。
けど軍も役所ですから、損耗等なら意外と簡単に補充されるんですが、
なまじ生き残っていると減価償却等が会計監査で引っかかるんですよね。

其処で今回のローエングラム領警備艦隊の大拡張です。
宇宙艦隊としても旧式艦をローエングラム領駐留艦隊に供出すれば、
新造艦による艦隊のリフレッシュが出来るので万々歳な訳です。
5000隻以上の艦が動くわけで、
其れでまず旧式艦を受け取り練習艦として使い潰すという絡繰です。

次々に旧式艦を受け取り其れを使い潰したこととして、
メンヒェングラトバッハ星系デュイスブルク星へ送る。
それを向こうの工廠で色々遣るわけですよ、良いサイクルです。

さて、今日集まったのはローエングラム領警備艦隊の指揮官が居ないと言うジレンマを何とかしようと言う話なんですよね。

爺様がやってくれれば一番なんですが、そうとも行かないのがこの人生どうしましょうかね。
父様や爺様やケスラーに聞くしかないですね。

「お父様、ローエングラム領警備艦隊の指揮官ですが誰かいませんか?」
「現在の警備艦隊司令ではだめかの?」
「今のリンデマン司令官は准将ですが帰還兵に対して余りよい考えを持っていません」

「ケスラーそうなんですよね、リンデマンは、
ちと石頭なので帰還兵を軟弱者と言う言動でいけないのですよ、
それに5000〜6000隻の長では最低少将出来れば中将が欲しいのです」

「なるほど丁度良さそうな指揮官か、ケルトリング中将はどうじゃ?」
「いえ中将は正規艦隊司令官に内示が出ております」
「グリンメルスハウゼンお主はできんの」
「陛下忙しくて無理ですの」

候補は居ることは居るんだけど、シュタイエルマルクも正規艦隊指揮官に内定だし。
爺様は駄目だし、ケスラー達は階級が足りない。
モブキャラを持ってくるしかないのかな。
あっメルカッツはどうだろう、彼なら物わかり良さそうだ。

「ケスラー、ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ中将は今何処に居るのかしら?」
「メルカッツ中将ですか、暫しお待ちを」
端末で調べてますね。

「ヴェガ星系の警備隊司令官ですね」
「完全な閉職ですね、よほど嫌われているのかどうなんでしょうね?」

知ってますけどね、ミュッケンベルガーと同期なのに何故か田舎廻りばかりで閉職を廻りまくる。
最後は脅されたあげく謀反人に成って、ヤンの所で厄介になり戦死したということです。
能力は抜群ですし、人格も申しぶんない、ここはスカウトですね。

「どうであろうかの」
「決めました、メルカッツ中将をスカウトです、艦隊司令に成ってもらいましょう」
「良いのか?」
「はいお父様お願いします、メルカッツ中将をローエングラム領警備艦隊司令官にしてください」

「ケスラー引き抜いても平気かの?」
「大丈夫かと思います」
「陛下平気でしょうな」

「ではエーレンベルクに伝えておこう」
「お父様、お願いしますね」

帝国暦480年1月27日

■オーディン   軍務省     軍務尚書室      ハーロルト・フォン・エーレンベルク 

 先日陛下からローエングラム領警備艦隊司令官に、
ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ中将を充てたいと連絡が有り、
部下に調べさせたところ、移動に全く問題がない為、辞令を交付することにした。

 
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