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レーヴァティン

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第三十六話 北の街その四

「それこそね」
「どれだけあってもなくなって」
「おいら達が国を持つとね」
「特にか」
「国の財政なんて特にだよ」
「使い方を間違えるとか」
「なくなるから」
 そうして財政危機に陥った国家も多い、例えば過剰な軍事費により財政が傾いたソ連や北朝鮮である。
「気をつけないとね」
「金は命か」
「そうした場合もあるから」
「気をつけてか」
「使っていかないとね、特にギャンブルだね」 
 特異なこちらに使うと。
「熱くなって溺れたら」
「もう幾らあってもか」
「なくなるから」
「それで破産した奴多いからな」
「酒、女、ギャンブルはね」 
 この三つはというのだ。
「あくクスリね」
「覚醒剤とかか」
「使うとね」
 それこそというのだ。
「身体もボロボロになるしね」
「あれやって長生きなんか出来ないよな」
「だってあれ身体の中のエネルギーを使うんだよ」
 それを無理に引き出して一週間は寝ずに動ける様になる、そしてそれだけの力を無理に引き出せばというのだ。
「物凄く危ないよ」
「精神的にも来るっていうしな」
「幻覚視たりね」
「もう無茶苦茶になるんだよな」
「骨とか筋肉までね」
 身体の中のエネルギーを無理に引き出された結果としてだ。
「それでボロボロになってね」
「早死にするんだな」
「あんなのに使うのはね」
「一番馬鹿な話か」
「こっちの世界でもあるから」
「麻薬はか」
「覚醒剤はないけれどね」
 それでもというのだ。
「麻薬はあるから」
「取り締まらないと駄目か」
「さもないと国がそこから潰れるしね」
 国家に麻薬中毒者が蔓延すればそれだけでその国家は危機に瀕する、このことも昔からあることだ。
「密売商人とか許したら」
「駄目だよな」
「絶対にね」
「そうしたこともやってかないとな」
「国を持ったらね」
 その時はとだ、強い声で言う淳二だった。
「麻薬は絶対に駄目だよ」
「根絶を目指すべきか」
「そう思うよ。おいら実はあっちの世界で知ってるんだ」
「麻薬やってる人をか」
「やってた人ね、覚醒剤に手を出して」
「よりによってかよ」
「中毒になって幻覚視てね」
 先程淳二自身が言った通りにというのだ。
「そうしてね」
「大変だったんだろうな」
「もう死ぬ思いをしてね」
「覚醒剤を止めたんだな」
「禁断症状が凄かったらしいから」
「だから御前は余計に言うんだな」
「あれは手を出したら駄目だよ」
 絶対にという口調での言葉だった。
「闇の世界にお金が回るしね」
「色々物騒なんだな」
「そうなるから」
「そうか、じゃあ麻薬のこともな」
「考えていこうね」
「金の使い方だけでなくな」 
 風呂の中で言う久志だった、一行は身体の疲れを徹底的に取ってそうして洗いもして奇麗にもなってだった。 
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