レーヴァティン
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第三十五話 北の大地その十
「入ろうね」
「サウナかよ」
「うん、この三日お風呂入ってなかったし」
水浴びすらしなかった、尚モンスターは雪男やそうしたモンスター達が時折出て来て戦ってきている。
「汗もかきたいしね」
「だからサウナは」
「お湯のお風呂でもいいけれど」
それでもというのだ。
「一番入りたいのはサウナだよ」
「そこで汗をかいてか」
「あったまって身体も奇麗にしたいね」
こう久志に言うのだった。
「おいらとしては」
「そういえば寒い国はサウナだしな」
久志は彼等の世界のことから話した。
「ロシアとかフィンランドとか」
「そうだよね」
「お湯のお風呂よりもな」
「それってやっぱりね」
「やっぱりか」
「そう、その土地の条件もあるだろうし」
ロシアやフィンランドといった国々のというのだ。
「身体の芯から温もるから」
「だからか」
「サウナなんだよ」
こちらの風呂だというのだ。
「徹底的にぬくもってね」
「汗をかいてな」
それも滝の様にだ。
「そしてだよな」
「そうそう、冷たいお水の中に入る」
「そうして一旦冷やしてな」
「また入るんだよね」
サウナにだ。
「そうすればね」
「また汗をかいてな」
「身体の中の毒素とか老廃物も出るし」
「いいよな」
「そうなんだよね、そのこともあって」
「サウナに入りたいか」
「それでサウナを出たら」
淳二はにこにことしてそれからのことも話した。
「後は飲もうね」
「酒かよ」
「多分この街のお酒は強いよ」
「寒いからな」
「寒いとお酒も強くなるんだよね」
アルコール度の強い酒になるというのだ。
「ワインとかビールじゃなくてね」
「蒸留酒だな」
「ウォッカとかね」
強い酒の代表を話に出した。
「あれなんだよね」
「ウォッカだな」
「そう、おいらウォッカも好きだしね」
「ここに来るまで結構飲んでたしな」
「あれもいいよ、ロックにして」
氷を入れたグラスでというのだ。
「それで飲んでいくんだよ」
「ウォッカはロック派か」
「そうなんだ、おいらは」
「確かにいいな、ロックは」
ウォッカはともかくロックという飲み方について言う久志だった。
「冷えていて水も出て飲みやすくてな」
「氷が溶けてお酒に入ってね」
その水がだ。
「いいんだよね」
「だからか」
「おいらはロック派なんだ」
「ウォッカもか」
「基本ね、じゃあサウナがあったら入って」
「そしてウォッカ飲んでか」
「あったまろうね」
久志に明るい笑顔で話した。
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