| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第四十二話 妹達の誤解その十八

「それでもね」
「まずは自分からですね」
「気をつけないといけないのよ」
「そうですよね」
「そうよ、けれど阿波野君もね」
 何かです、ここでこの子とお話をわかってきました。まさかでしたけれど。
「色々考えてるのね」
「そうですか?」
「おみちのことをね」
「これでも天理大学目指してますし」
「行くのね」
「はい、勉強してますよ」
「そうなのね、私もね」
 かく言う私もです。
「今は勉強中だし」
「受験生だしね、お姉ちゃん」
「昨日も頑張ってたわね」
 妹達がここで言ってきました。
「天理大学に行く為に」
「頑張ってるわね」
「ええ、おみちのことをもっと勉強しないといけないから」
 天理大学に行ってです、とはいってもおみちのことを勉強するには大学に行くだけではなくて他にもあります。
「だからね」
「それでよね」
「受験勉強も頑張ってるのね」
「そうよ、やっぱり大学行きたいから」
 妹達にも答えました、見れば妹達はお菓子もしっかりと食べています。
「勉強してるわよ」
「それで大学卒業したらどうするの?」
「それからは」
 妹達は私にこのことも聞いてきました。
「お家に戻ってくるの?」
「それで教会継ぐの?」
「いえ、そう言われたら」
 実はそこまて考えていませんでした、それで返事に困りました。
「どうなるかしら」
「わからないのね、そこまでは」
「まだ決めてないの」
「ええ、確かに教会継がないといけないけれど」
 このことは決まっています、とにかく私は教会の三人姉妹の長女なのでこの教会を継ぐことは決まっています。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧