レーヴァティン
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第三十二話 六人目の手掛かりその六
「そして逆に」
「貧しい、悪いところはな」
「改善していくものです」
「それも政治だな」
「はい、政治とは何か」
「いいものをよりよくしてな」
「悪いものをよくしていく」
「そういうものだよな、ただな」
政治についてだ、久志はこうも言った。
「優先順位と出来ること出来ないことはな」
「全て決めてわかってです」
「そうしていかないとな」
「最大多数の最大幸福を実現させることです」
こうもだ、順一は久志に話した。
「そのうえでやっていくべきものです」
「そうだよな、それで外交は狐の様に賢くてか」
「獅子の様に勇敢にです」
「そうあるべきものだってな」
「言われていますね」
「マキャベリだったな」
「内政はまた別でしょうが」
「外交はそうか」
久志も納得した顔で頷いた。
「そうしてやっていくべきか」
「この島の統一を考えますと」
「統一するまでは外交も必要か」
「はい、そうなります」
「狐みたいに賢くライオンみたいに勇敢にか」
「やっていくべきです」
是非にとだ、順一は久志に真顔で話した。
「やはり」
「内政は最大多数の最大幸福でか」
「そして内政と外交は」
「リンクしてるよな」
「そうです、別ものではありません」
双方はお互いに関係し合っているというのだ。
「ですから基本理念は同じとしてです」
「やっていくべきものだよな」
「その通りです」
「じゃああれだな」
ここまで話してだ、久志はあらためて言った。
「統一までどっちも狐やライオンみたいにやっていって」
「両者を合わせた様に」
「そして出来るだけ皆を幸せにしていくか」
「そうしていきましょう」
「そういうことだな、しかし海の魔神か」
久志は今の彼等の究極の敵についても述べた。
「話は聞くけれどな」
「何か全然ね」
源三が応えた。
「わからないんだよね、何者か」
「何か書でもだろ」
「物凄く強いってのはわかるけれど」
「それはな」
「具体的にどんな力を持っていてどんな勢力でどんな姿か」
「一切わからないな」
久志もこう言う。
「本当にな」
「そうなんだよね」
「下に広がっている世界を海で覆っているのはわかってるけれどな」
それはとだ、久志は源三に話した。
「他は」
「どうもね」
「わからないな」
「おいらも色々聞いたけど」
それでもとだ、淳二も言う。
「魔神のことはね」
「一切だよな」
「わかってないよ」
「盗賊稼業でもか」
「見事な位にね」
「そんなことで見事でもな」
「仕方ないよね」
「何になるかってな」
それで見事になってもというのだ。
「ならないよな」
「悪い場合の見事だね」
「全くだな」
「まあとんでもなく強い奴なのは確かだな」
それはとだ、正が言ってきた。
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