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ドリトル先生と春の花達

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第八幕その十

「皆もそうしていますし」
「ではね、ただね」
「ただ?」
「君さっきは随分飲んでいたね」
「はい、今日は日差しもいいので」 
 だからというのです。
「起きて足と自転車で走って」
「そうして汗をかいてだね」
「すっきりしてから飲んでいます」
 そうしているというのです。
「こうして」
「成程ね」
「春休みで今日は部活もないので」
 こうした条件が揃ってというのです。
「気持ちよくです」
「飲んでるんだね」
「はい」
 その通りというのです。
「こうして」
「成程ね」
「一升開けて」
 お酒をです。
「後はお昼御飯食べてゲームをして」
「プレステかスマホでだね」
「そうしてです」 
 それからというのです。
「お風呂も入ろうと」
「考えているんだね」
「そうです」
 まさにというのです。
「そう考えています」
「成程ね」
「あとです」 
 さらに言う巫女さんでした。
「夜はもう飲まないです」
「今飲んでいるからだね」
「飲むのは一日一度にしていますので」
「だからだね」
「もう今日は飲まないです」
 今飲んでいるだけだというのです。
「そうします」
「お休みだからゆっくりするんだね」
「はい、あと先生和歌会にも出られるんですよね」
「そのつもりだよ」
「でしたら」
 それならというのです。
「天神さんにお願いされたのはよかったですね」
「歌人でもあった人だからね」
「歌も有名なんですよ」
 学問だけでなくです。
「そちらも」
「そうだったね、梅の歌も詠っていて」
「ですからどうぞ」
「うん、じゃあ和歌会もだね」
「どうぞです」
 楽しんで欲しいというのです。
「天神さんにお願いしましたし」
「安心してだね」
「参加されて下さい」
「そうさせてもらうよ」
 先生はにこりとして応えました、そのうえで神社を後にしますが。
 研究室に入ってです、先生は動物の皆に言いました。
「これでだね」
「うん、そうだね」
「お願いが通じたらいいね」
「神様にね」
「神道も神様にもね」
「是非ね」
「そうなって欲しいね」
 皆も先生に応えます。
「天神さんに太閤さんにもお願いしたし」
「歌についても桜についても」
「早くなって欲しいね」
「そうだね、早くね」
 本当にというのでした。
「咲いて欲しいね」
「春になったんだしね」
「寒いのが終わってね」
「早く暖かくなって」
「そうしてね」
「うん、僕もね」
 本当にというのでした。 
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