ドリトル先生と春の花達
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第八幕その八
「僕も混ざってるかな、けれどキリスト教の信仰はあるつもりだから」
「じゃあいいよね」
「神様にお願いしよう」
「早く暖かくして下さいって」
「そうね」
「そうしようね」
動物の皆とお話をしてでした、そのうえで。
先生は実際に研究室に入る前に国教会でお祈りをしました、そうしてから研究室に行こうとしましたが。
ふとです、思い立って言いました。
「神社にも行ってね」
「お願いするの?」
「そうするの?」
「この大学の神社が学業成就、交通安全だけれど」
そうした神様を祀っているというのです。
「天神様とかを祀っていてね」
「ああ、梅の人だね」
「菅原道真さんだね」
「確か歌も謡えたよね」
「学問だけでなくて」
「うん、あの人にもお願いしようかな」
その天神様にもというのです。
「あと太閤さんも祀られていた筈だし」
「あの人もなんだ」
「祀られているんだ」
「日本の神社は神差を何柱も祀っていいからね」
一つの神社がです。
「だからお願いしようかな」
「うん、じゃあね」
「あちらに行ってみよう」
「私達も一緒に行くわ」
「そうさせてもらうね」
「悪いね、じゃあ行こうね」
こうしてです、先生は神社にもお参りしてお願いしようと思いました。クリスチャンでもお願いならいいだろうとも思って。
そして神社に入るとです、小柄な高校生位の巫女さんが神社の社の階段のところでおはぎを食べつつお酒を飲んでいました。
その巫女さんを見てです、オシツオサレツが最初に言いました。
「あの巫女さんこの神社の巫女さんだね」
「そうだよね」
「お酒大好きって聞いていたけれど」
「朝から普通に飲んでるね」
「そういえば高校今は春休みだったんだ」
ホワイティはこのことに気付きました。
「だから飲んでるんだね」
「けれど朝から飲むなんて」
「何か凄いわね」
チープサイドの家族も言います、その巫女さんを見て。
「巫女さんだから御神酒にしても」
「どんどん飲んでるわ」
「おはぎで飲んで美味しいのかな」
ガブガブはこのことが不思議でした。
「合うのかな」
「日本酒は甘いものに合わない筈だよ」
トートーがガブガブに言います。
「先生も言ってるしね」
「それでもかなり美味しそうに飲んでるわね」
ポリシアもその巫女さんを見ました。
「ごくごくって感じで」
「あの人にとっては美味しいのかな」
老馬はこう考えました。
「実際美味しそうだし」
「味覚はそれぞれだしね」
ジップはこう考えました。
「だからかな」
「まあお休みだから朝から飲んで」
チーチーはこのことはこう解釈しました。
「それでもいいかな」
「そうね、まあとにかくね」
最後はダブダブが言いました。
「今はお願いしましょう」
「そうだね、それじゃあね」
先生も頷いてお祈りをしようとしましたら。
巫女さんが先生に気付いてそれでお酒を飲むのを止めて先生に言ってきました。
「ドリトル先生じゃないですか」
「うん、今日はお祈りに来たんだ」
「寒いからですね」
巫女さんは立ち上がって先生のところに歩いてきて言ってきました。
「だからですね」
「そうなんだ」
「そうですよね、今日は日差しがいいですが」
それでもとです、巫女さんも言います。
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