ドリトル先生と春の花達
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第八幕その七
「滋賀県の方にお城を築いたりして」
「そしてだね」
「大阪にお城を築いて」
「それで大阪にいたんだね」
「そうした人なんだね」
「そうなんだ、姫路城も築いたけれど」
神戸のすぐ近くにあるこのお城もというのです。
「けれどね」
「それでもだね」
「大阪の人なんだね」
「だから神戸のことになると」
「働いてくれるかどうか」
「どうなるかな、少なくともね」
先生も心から思うことでした。
「この策さがどうにかなってね」
「それでだよね」
「桜はいつも通り咲いて欲しいね」
「是非ね」
「そうなって欲しいよね」
「そう願うよ、冬の寒さは風情があるけれど」
季節のものとしてです。
「けれど春の寒いのはね」
「よくないよね」
「やっぱり春は暖かくないとね」
「困るよね」
「桜も咲いて欲しいし」
「全くだよ、ここはね」
先生が思うことはといいますと。
「教会に行ってお願いしようかな」
「神様にだね」
「お願いするんだね」
「暖かくして下さいって」
「そうお願いするんだね」
「僕はキリスト教徒だからね」
それでというのです。
「神様にお願いするよ」
「そうだね、この大学にも教会あるしね」
「是非お願いしようね」
「じゃあ今からだね」
「教会に行くんだね」
「そうしようね、ただこの大学には国教会の教会もあるけれど」
イギリスの教会です、イギリスはこの国教会という宗派が主流で他のキリスト教の宗派よりも大きいのです。
「日本は教会についてはね」
「うん、混ざってるよね」
「宗派の違い意識してないわね」
「カトリックもプロテスタントの諸宗派も」
「正教までね」
「そうなんだよね、正教は非常に少ないし」
東欧のこの宗派はというのです。
「カトリックとプロテスタントの諸宗派なんてね」
「もう全然区別ないよね」
「混ざっててね」
「神父さんと牧師さんの違いもね」
「凄く曖昧だよね」
「仏教の宗派もそうだしね」
「いや、教会といってもね」
一口にです。
「カトリックとプロテスタントで違うのに」
「それも全くね」
「プロテスタントでも宗派でね」
「それでも日本じゃ一緒だよね」
「この大学も神父さんと牧師さんよく一緒にお仕事したり飲んだりしてね」
「仲がいいしね」
「このことは聞いていたけれど」
それでもというのです。
「実際に見てびっくりしたね」
「そうだよね」
「それどころか仏教や神道の人とも仲いいし」
「一緒にお仕事したりしてるね」
「天理教の人とも」
「うん、そのせいか僕もね」
他ならぬ先生もです。
「普通にお寺や神社に参拝してるしね」
「そうだね、学校の中でも」
「神主さんやお坊さんともお話するし」
「天理教の会長さんとも」
「そうしてるしね」
「そのことも考えると」
どうにもというのです。
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