レーヴァティン
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第三十一話 アジトその一
第三十一話 アジト
一行は食事を終えてすぐに淳二の転移の術で彼のアジトの入り口に来た。その入り口は洞窟のそれだった。
その入り口を見てだ、久志は納得した様に頷いてから自分達をここまで案内した淳二に言った。
「何かな」
「お約束っていうんだね」
「ああ、アジトとしてはな」
「洞窟って定番だからね」
「洞窟の中を改造してだな」
「アジトにしてるんだ」
淳二は笑って久志に話した。
「これからは皆で使おうね」
「そうしていいうのかよ」
「だって仲間になったし」
淳二は寮てを頭の後ろにやってそのうえで話した。
「だからね」
「仲間だからか」
「何かあったら使ってね」
「もう俺達の拠点はあるけれどな」
ヨハネスブルグにとだ、久志は淳二に言った。
「それでもか」
「拠点は一つで充分かな」
「いや、そう言われるとな」
「多くても構わないよね」
「別に一つじゃないといけないとかはな」
そうした決まりはとだ、久志は考える顔になり淳二に答えた。
「ないな」
「誰も決めてないね、じゃあね」
「いいか」
「そうそう、幾つあってもね」
別にとだ、久志に笑って話した淳二だった。
「いいんだよ」
「だからか」
「ここをおいら達の拠点の一つにしようね」
「これからはか」
「長い戦いにもなるかも知れないしね」
「確かに。そう考えますと」
順一も考える顔になりそのうえで淳二に応えた。
「いざという時の隠れ家にも」
「おいらがそうして使ってる様にね」
「出来ますし」
「いいよね」
「はい」
その通りだとだ、順一は淳二に答えた。
「淳二君の言う通りです」
「そういうことでね」
「これからはですね」
「このアジトも使っていこうね」
「そうするか」
久志がリーダーとして決めた。
「これからは」
「うん、じゃあ今からね」
「中に入るか」
そのアジトの、というのだ。
「そうしようか」
「中も案内するよ」
「頼むな」
「中に入ってね」
洞窟のだ、こう話してだ。
一行は暗い洞窟の中に入った、するとだ。
一直線の道だった、正はその洞窟の中を進みつつ自分達を案内している淳二に尋ねた。
「奥まで行くとか」
「アジトだっていうんだね」
「そうなってるのかよ」
「だったらわかりやすいからね」
笑ってだ、淳二はそのケースを否定した。
「そうはしてないよ」
「っていうとどっかにか」
「隠し扉があるっていうんだね」
「そうだろ」
これが淳二の予想だった。
「違うか?」
「ご名答と答えておくよ」
淳二は自分の後ろにいる正の方を見て笑って答えた。
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