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ヘタリア大帝国

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184部分:TURN18 ガメリカ共和国その六



TURN18 ガメリカ共和国その六

「頼むわ、祖国氏」
「わかった、ではドロシーのものも注文するぞ」
「いつも思うけれど兄貴って面倒見いいよね」
「ははは、国民の為なら一肌でも二肌でも脱ぐぞ」
 アメリカは携帯片手に満面の笑みで妹に返す。
「だから今も注文するぞ」
「そうするのね」
「そうだ。しかし本当にミスターはいいのか?」
 アメリカはルースにも顔を向けて問うた。
「今ならまだ頼めるぞ」
「いや、私はいい」
 疎外された中でだ。ルースはアメリカに答える。
「本当にな」
「わかった。では僕達だけで食べよう」
「ミスターも遠慮することないのにね」
「だからキャロルは砕け過ぎよ」 
 クーはおどおどとした態度でそのキャロルを注意する。
「上司の人にも祖国の人にも」
「ははは、僕は一向に構わないぞ」
「祖国さんも。そうしてフランク過ぎるから」
「クー、君の分も頼んでおくぞ」
 アメリカはクーにもさりげなく気配りをした。そうした話をしたうえでだ。
 彼等は届いたピザを食べながら会議をはじめた。ルースはその中でぽつんとしている。
 だが会議は続きだ。議長役であるハンナが一同に話す。
「今回は定例の若草会議でもあるけれど」
「そうそう、ガメリカの国家戦略を決めるね」
「その会議だね」
 キャロルとアメリカ妹がハンナのその言葉に応える。
「まあ。さっきまでであらかた話しちゃった感じがするけれど」
「あらためて話すね」
「若草会議はガメリカ建国から祖国さん達を交えて行われているけれど」 
 ハンナは若草会議の歴史についても話した。
「今回もね。そのことは守っているわ」
「そうだ。僕達と若草会は本当に建国からの付き合いだからな」
「何代も前からのね」
 アメリカだけでなくアメリカ妹も話す。
「この会議には親しみがあるぞ」
「あたし達はこの会議で何もかも決めてるからね」
「そう。そして今回の若草会議での議題は」
 ハンナは自分の祖国達に応えながら話していく。
「太平洋のことはもういいわ」
「あらかた話しちゃったからね」
 キャロルが楽しげに笑いピザをセットになっていたコーラで流し込みながら応えた。
「もうね」
「そう。だから太平洋のことではなくてね」
「経済?」
「エネルギー。若しくは科学かしら」
 クーとドロシーがそれぞれ言うとだ。ハンナはこう答えた。
「経済よ。失業率はかなり改善されたわね」
「ニューディール政策のお陰だぞ」
 アメリカが明るく応える。
「世界恐慌で一時はどうなるかと思ったけれど何とかなったぞ」
「それはプレジデントのお陰ね」
 アメリカ妹は右目をウィンクさせたうえでルースに顔を向ける。だがルースは相変わらず議長の席で蹲っている。小さくなってさえいる。
 そして今は一言も発しない。だがそれでもアメリカ妹は言うのだった。
「感謝してるからね」
「ガメリカは競争社会でもあるわ」
 ハンナは今度はこう言った。
「無能な人物は上に登れないわ」
「つまりあれよね」
 キャロルはここでも明るい。しかも邪気もない。
「ミッちゃん、おっとミスターも有能ってことよね」
「だからこそ私達も支持しているのよ」
 ハンナもルースの能力はそれなりに認めていた。
「さもなければ祖国さん達が困るから」
「ははは、僕の為か」
「当然よガメリカ人はガメリカの為に働くものよ」
 それは当然としてだ。ハンナは言い切った。
TURN18 ガメリカ共和国その六

「頼むわ、祖国氏」
「わかった、ではドロシーのものも注文するぞ」
「いつも思うけれど兄貴って面倒見いいよね」
「ははは、国民の為なら一肌でも二肌でも脱ぐぞ」
 アメリカは携帯片手に満面の笑みで妹に返す。
「だから今も注文するぞ」
「そうするのね」
「そうだ。しかし本当にミスターはいいのか?」
 アメリカはルースにも顔を向けて問うた。
「今ならまだ頼めるぞ」
「いや、私はいい」
 疎外された中でだ。ルースはアメリカに答える。
「本当にな」
「わかった。では僕達だけで食べよう」
「ミスターも遠慮することないのにね」
「だからキャロルは砕け過ぎよ」 
 クーはおどおどとした態度でそのキャロルを注意する。
「上司の人にも祖国の人にも」
「ははは、僕は一向に構わないぞ」
「祖国さんも。そうしてフランク過ぎるから」
「クー、君の分も頼んでおくぞ」
 アメリカはクーにもさりげなく気配りをした。そうした話をしたうえでだ。
 彼等は届いたピザを食べながら会議をはじめた。ルースはその中でぽつんとしている。
 だが会議は続きだ。議長役であるハンナが一同に話す。
「今回は定例の若草会議でもあるけれど」
「そうそう、ガメリカの国家戦略を決めるね」
「その会議だね」
 キャロルとアメリカ妹がハンナのその言葉に応える。
「まあ。さっきまでであらかた話しちゃった感じがするけれど」
「あらためて話すね」
「若草会議はガメリカ建国から祖国さん達を交えて行われているけれど」 
 ハンナは若草会議の歴史についても話した。
「今回もね。そのことは守っているわ」
「そうだ。僕達と若草会は本当に建国からの付き合いだからな」
「何代も前からのね」
 アメリカだけでなくアメリカ妹も話す。
「この会議には親しみがあるぞ」
「あたし達はこの会議で何もかも決めてるからね」
「そう。そして今回の若草会議での議題は」
 ハンナは自分の祖国達に応えながら話していく。
「太平洋のことはもういいわ」
「あらかた話しちゃったからね」
 キャロルが楽しげに笑いピザをセットになっていたコーラで流し込みながら応えた。
「もうね」
「そう。だから太平洋のことではなくてね」
「経済?」
「エネルギー。若しくは科学かしら」
 クーとドロシーがそれぞれ言うとだ。ハンナはこう答えた。
「経済よ。失業率はかなり改善されたわね」
「ニューディール政策のお陰だぞ」
 アメリカが明るく応える。
「世界恐慌で一時はどうなるかと思ったけれど何とかなったぞ」
「それはプレジデントのお陰ね」
 アメリカ妹は右目をウィンクさせたうえでルースに顔を向ける。だがルースは相変わらず議長の席で蹲っている。小さくなってさえいる。
 そして今は一言も発しない。だがそれでもアメリカ妹は言うのだった。
「感謝してるからね」
「ガメリカは競争社会でもあるわ」
 ハンナは今度はこう言った。
「無能な人物は上に登れないわ」
「つまりあれよね」
 キャロルはここでも明るい。しかも邪気もない。
「ミッちゃん、おっとミスターも有能ってことよね」
「だからこそ私達も支持しているのよ」
 ハンナもルースの能力はそれなりに認めていた。
「さもなければ祖国さん達が困るから」
「ははは、僕の為か」
「当然よガメリカ人はガメリカの為に働くものよ」
 それは当然としてだ。ハンナは言い切った。
 
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