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ヘタリア大帝国

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171部分:TURN17 南京戦の後でその二

171部分:TURN17 南京戦の後でその二


TURN17 南京戦の後でその二

「若し我々が今彼等を攻撃するとだ」
「それを口実としてですか」
「我々に対して戦争を仕掛けてきますね」
「遅かれ早かれそうなるにしてもな」
 それでもだというのだ。東郷は今度はこんなことを言った。
「今すぐにそうなるのは避けたい」
「重慶を陥落させたとしてもですか」
「その事態は」
「重慶に主力がある状況でガメリカとの戦闘に入れば厄介だ」
 戦略からもだ。東郷は指摘した。
「出来るだけ。彼等との国境に戦力がある状況で開戦を迎えたいからな」
「司令の計画通りに進める為にですね」
「その為にも」
「だからこそ今重慶を攻めることはしない」
 また言う東郷だった。
「この南京に最低限の戦力を置いたうえでだ」
「今は日本本土に戻りますか」
「主力艦隊は」
「ガメリカと何時でも戦端を開ける様にな」
 まさにそうするというのだ。
「わかったな。ではだ」
「わかりました。ではこの南京には最低限の艦隊を置くだけに止めます」
「そのうえで私達はですね」
「東京に帰ろう。香港やマカオからも治安が安定し次第艦隊を引き揚げる」
 こうも言う東郷だった。
「向こうも事態が変わらない限り反撃には転じないからな」
「そうですね。彼等とて愚かではありません」
 秋山もそう見ていた。中帝国軍は今は重慶に篭もるとだ。
「彼等にとって事態が変わらない限りは動かないでしょう」
「それこそ我々がガメリカに対して敗色濃厚にならない限りはな」
 そうなるというのだ。
「だから今は重慶は迂闊には攻めない」
「そして日本に主力を集結させ」
「ガメリカとの開戦準備に入りましょう」
 こう話してだ。そのうえでだった。 
 日本軍はその主力を日本本土に戻すことにした。そのことを決定してからだ。
 東郷は司令部を出てからだ。廊下で会ったアストロコーギーに尋ねた。
「前の戦いで捕虜になったランファ提督はどうしている」
「あの人わん?」
「そうだ。あの人はどうしている」
「国賓用の部屋に収容されているわん」
 捕虜としてだ。そうなっているというのだ。
「ただ。他の中帝国の捕虜達は既に殆どが日本帝国軍に加わったわん」
「そうか。では後はだな」
「ランファ提督のところに行くわん?」
「ああ、そうする」
 微笑みだ。東郷はコーギーに答えた。
「少し話がしたい」
「話だけわん?」
「ははは、そうだが?」
「東郷さんの場合は信じられないわん」
 コーギーはかなり疑っている目で東郷を見て言う。
「何しろ稀代の女好きわん」
「それはその通りだがな」
「それで何もしないとはとても思われないわん」
「それは展開次第だがとりあえずはな」
「話をするだけわん?」
「ああ、提督に誘いたい」
 日本帝国軍の提督、それにだというのだ。
「それじゃあ行って来るな」
「じゃあ。提督を増やしてくれるのなら」
 コーギーもだ。それならというのだった。
「お願いするわん」
「任せてくれ。そのことはな」
 東郷は余裕の笑顔でコーギーに応えた。そうしてだった。
 彼は貴賓室、ランファのいるその部屋に入った。中華風のその見事な部屋の中でだ。ランファは不機嫌な顔をしてそのうえで席に座っていた。東郷はその彼女に声をかけた。
「気分はどうかな」
「待遇は悪くないけれど」
 だがそれでもだと返すランファだった。
TURN17 南京戦の後でその二

「若し我々が今彼等を攻撃するとだ」
「それを口実としてですか」
「我々に対して戦争を仕掛けてきますね」
「遅かれ早かれそうなるにしてもな」
 それでもだというのだ。東郷は今度はこんなことを言った。
「今すぐにそうなるのは避けたい」
「重慶を陥落させたとしてもですか」
「その事態は」
「重慶に主力がある状況でガメリカとの戦闘に入れば厄介だ」
 戦略からもだ。東郷は指摘した。
「出来るだけ。彼等との国境に戦力がある状況で開戦を迎えたいからな」
「司令の計画通りに進める為にですね」
「その為にも」
「だからこそ今重慶を攻めることはしない」
 また言う東郷だった。
「この南京に最低限の戦力を置いたうえでだ」
「今は日本本土に戻りますか」
「主力艦隊は」
「ガメリカと何時でも戦端を開ける様にな」
 まさにそうするというのだ。
「わかったな。ではだ」
「わかりました。ではこの南京には最低限の艦隊を置くだけに止めます」
「そのうえで私達はですね」
「東京に帰ろう。香港やマカオからも治安が安定し次第艦隊を引き揚げる」
 こうも言う東郷だった。
「向こうも事態が変わらない限り反撃には転じないからな」
「そうですね。彼等とて愚かではありません」
 秋山もそう見ていた。中帝国軍は今は重慶に篭もるとだ。
「彼等にとって事態が変わらない限りは動かないでしょう」
「それこそ我々がガメリカに対して敗色濃厚にならない限りはな」
 そうなるというのだ。
「だから今は重慶は迂闊には攻めない」
「そして日本に主力を集結させ」
「ガメリカとの開戦準備に入りましょう」
 こう話してだ。そのうえでだった。 
 日本軍はその主力を日本本土に戻すことにした。そのことを決定してからだ。
 東郷は司令部を出てからだ。廊下で会ったアストロコーギーに尋ねた。
「前の戦いで捕虜になったランファ提督はどうしている」
「あの人わん?」
「そうだ。あの人はどうしている」
「国賓用の部屋に収容されているわん」
 捕虜としてだ。そうなっているというのだ。
「ただ。他の中帝国の捕虜達は既に殆どが日本帝国軍に加わったわん」
「そうか。では後はだな」
「ランファ提督のところに行くわん?」
「ああ、そうする」
 微笑みだ。東郷はコーギーに答えた。
「少し話がしたい」
「話だけわん?」
「ははは、そうだが?」
「東郷さんの場合は信じられないわん」
 コーギーはかなり疑っている目で東郷を見て言う。
「何しろ稀代の女好きわん」
「それはその通りだがな」
「それで何もしないとはとても思われないわん」
「それは展開次第だがとりあえずはな」
「話をするだけわん?」
「ああ、提督に誘いたい」
 日本帝国軍の提督、それにだというのだ。
「それじゃあ行って来るな」
「じゃあ。提督を増やしてくれるのなら」
 コーギーもだ。それならというのだった。
「お願いするわん」
「任せてくれ。そのことはな」
 東郷は余裕の笑顔でコーギーに応えた。そうしてだった。
 彼は貴賓室、ランファのいるその部屋に入った。中華風のその見事な部屋の中でだ。ランファは不機嫌な顔をしてそのうえで席に座っていた。東郷はその彼女に声をかけた。
「気分はどうかな」
「待遇は悪くないけれど」
 だがそれでもだと返すランファだった。
 
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