ヘタリア大帝国
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
170部分:TURN17 南京戦の後でその一
170部分:TURN17 南京戦の後でその一
TURN17 南京戦の後でその一
TURN17 南京戦の後で
自国の軍がまた敗れたと聞いてだ。シュウ皇帝は重慶の離宮に置かれた仮の宮廷でだ。憤懣やるかたないといった顔で己の前にいる中国兄妹に対して言った。彼等は何とか帰ってこれていた。
「ではランファはか」
「そうある、捕まったあるよ」
「捕虜になってしまったある」
そうなったとだ。二人は皇帝に対して話す。
「おそらくは。このままある」
「日本帝国軍の提督になるある」
「ううむ、それは決まりだから仕方がないが」
皇帝にしても認めるしかなかった。捕虜になった者はその捕虜にした国の軍に加わり戦うこともできてそれを咎めることはできない、この銀河の絶対の掟の一つである。
だがそれでもだ。皇帝は玉座からその口をへの字にさせて言った。
「南京まで奪われるとはな」
「申し訳ないある」
「言葉もないある」
「この重慶を奪われれば終わりだ」
皇帝はこの現実を指摘した。
「しかも残った国家はそなた達二人だけとなった」
「ハニートラップも行方がわからないある」
「数も少ないある」
「全く。どうしたものだ」
皇帝はこうも言った。
「このままではこの重慶も危ういぞ」
「だからこそガメリカが助けてくれているある」
中国は弱りながらもだ。己の上司にこのことを話した。
「だから。重慶に追い詰められてもある」
「まだ戦えるか」
「艦隊も残っているある。そう簡単には敗れないあるよ」
「そうか。まだ絶望することはないか」
「その通りある。ただしある」
中国は皇帝に暗い顔を見せて述べた。
「今こちらから攻めることは止めるべきある」
「慎んで守りを固めるべきか」
「やはり日本帝国軍は強いある」
それ故にだというのだ。
「ここは守りに徹するべきある」
「事態が好転するまではだな」
「近いうちに日本帝国とガメリカは戦争に入るある」
中国もだ。そう呼んでいることだった。
「だから。それまで待つべきある」
「ふむ。不本意だがな」
それでもだとだ。皇帝も不機嫌な顔ながら頷いたのだった。
そしてそのうえでだ。こう中国達に話したのである。
「ではだ。これから軍の指揮はそなた達が執れ」
「了解ある」
「そうさせてもらうある」
「守りに徹せよ。ガメリカからの兵器で軍を編成せよ」
皇帝は二人にこのことも告げた。
「朕はここにいる。何かあればすぐに来るのだ」
こうも告げてだ。そのうえでだった。
皇帝は仮宮の奥に入った。不機嫌だがそれでもだった。彼もまた腹を括っていた。そうするしかないからであるがそれでもそうしたのである。
日本帝国軍は南京を占領してだ。すぐにだった。
東郷が秋山と日本にだ。南京の仮司令部においてこう話した。
「さて、重慶攻略だが」
「はい、どうされますか」
「今すぐ作戦計画を立てられますか」
「いや、重慶を今すぐ攻めることはしない」
それはしないとだ。東郷は二人に答えた。
「重慶は険阻な星形だ。それに中帝国軍の守りも堅い」
「だからですか」
「今すぐ攻めるということはしませんか」
「そうだ。おまけにガメリカの軍事顧問もいるからな」
東郷はこのことも指摘した。
「今あそこを攻めると下手をすればだ」
「ガメリカの軍事顧問を戦争に巻き込み外交問題に発展しますね」
秋山がこのことについて眉を顰めさせつつ述べた。
「それだけで」
「彼等が中帝国を支援していてもですね」
日本も言う。
「表立っての攻撃はできませんか」
「向こうは半分それを狙っている」
東郷はアメリカの意図も指摘した。TURN17 南京戦の後でその一
TURN17 南京戦の後で
自国の軍がまた敗れたと聞いてだ。シュウ皇帝は重慶の離宮に置かれた仮の宮廷でだ。憤懣やるかたないといった顔で己の前にいる中国兄妹に対して言った。彼等は何とか帰ってこれていた。
「ではランファはか」
「そうある、捕まったあるよ」
「捕虜になってしまったある」
そうなったとだ。二人は皇帝に対して話す。
「おそらくは。このままある」
「日本帝国軍の提督になるある」
「ううむ、それは決まりだから仕方がないが」
皇帝にしても認めるしかなかった。捕虜になった者はその捕虜にした国の軍に加わり戦うこともできてそれを咎めることはできない、この銀河の絶対の掟の一つである。
だがそれでもだ。皇帝は玉座からその口をへの字にさせて言った。
「南京まで奪われるとはな」
「申し訳ないある」
「言葉もないある」
「この重慶を奪われれば終わりだ」
皇帝はこの現実を指摘した。
「しかも残った国家はそなた達二人だけとなった」
「ハニートラップも行方がわからないある」
「数も少ないある」
「全く。どうしたものだ」
皇帝はこうも言った。
「このままではこの重慶も危ういぞ」
「だからこそガメリカが助けてくれているある」
中国は弱りながらもだ。己の上司にこのことを話した。
「だから。重慶に追い詰められてもある」
「まだ戦えるか」
「艦隊も残っているある。そう簡単には敗れないあるよ」
「そうか。まだ絶望することはないか」
「その通りある。ただしある」
中国は皇帝に暗い顔を見せて述べた。
「今こちらから攻めることは止めるべきある」
「慎んで守りを固めるべきか」
「やはり日本帝国軍は強いある」
それ故にだというのだ。
「ここは守りに徹するべきある」
「事態が好転するまではだな」
「近いうちに日本帝国とガメリカは戦争に入るある」
中国もだ。そう呼んでいることだった。
「だから。それまで待つべきある」
「ふむ。不本意だがな」
それでもだとだ。皇帝も不機嫌な顔ながら頷いたのだった。
そしてそのうえでだ。こう中国達に話したのである。
「ではだ。これから軍の指揮はそなた達が執れ」
「了解ある」
「そうさせてもらうある」
「守りに徹せよ。ガメリカからの兵器で軍を編成せよ」
皇帝は二人にこのことも告げた。
「朕はここにいる。何かあればすぐに来るのだ」
こうも告げてだ。そのうえでだった。
皇帝は仮宮の奥に入った。不機嫌だがそれでもだった。彼もまた腹を括っていた。そうするしかないからであるがそれでもそうしたのである。
日本帝国軍は南京を占領してだ。すぐにだった。
東郷が秋山と日本にだ。南京の仮司令部においてこう話した。
「さて、重慶攻略だが」
「はい、どうされますか」
「今すぐ作戦計画を立てられますか」
「いや、重慶を今すぐ攻めることはしない」
それはしないとだ。東郷は二人に答えた。
「重慶は険阻な星形だ。それに中帝国軍の守りも堅い」
「だからですか」
「今すぐ攻めるということはしませんか」
「そうだ。おまけにガメリカの軍事顧問もいるからな」
東郷はこのことも指摘した。
「今あそこを攻めると下手をすればだ」
「ガメリカの軍事顧問を戦争に巻き込み外交問題に発展しますね」
秋山がこのことについて眉を顰めさせつつ述べた。
「それだけで」
「彼等が中帝国を支援していてもですね」
日本も言う。
「表立っての攻撃はできませんか」
「向こうは半分それを狙っている」
東郷はアメリカの意図も指摘した。
ページ上へ戻る