ヘタリア大帝国
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130部分:TURN13 オフランスへその三
TURN13 オフランスへその三
「若し今それが起こるとです」
「ドクツとの戦いに向けられる戦力が減るからからな」
「それだけ。私達が苦しくなります」
「ったくよ。手詰まりだな」
イギリスも今はだ。ぼやくしかなかった。
「何とか粘るがな」
「お願いします」
「ああ、お互いに頑張ろうぜ」
こうした話もした彼等だった。そしてだ。
モンゴメリーは艦隊を率いてそのスエズに向かうことになった。そしてエイリスを発つ時にだ。同僚のロレンスとネルソンがだ。彼を見送りに来た。
そうしてだ。彼等はここでこう言うのだった。
「ご武運を祈ります」
「ご健闘を」
「有り難う。しかしだ」
ここでだ。モンゴメリーは余裕の表情を浮かべてだ。こうその二人に答えた。
「ドクツは確かに強い。しかしだ」
「イタリンはですね」
「あの国は」
「そうだ。弱い」
断言した。イタリンについては。
「装備も将兵もだ」
「そうですね。あの提督達ではです」
「お話にならないでしょう」
「随分な統治だとは思う」
モンゴメリーはここでは真顔で述べた。
「ファンシズムとはいってもだ」
「ドクツのそれとは違いますね」
「それも全く」
「そうだ。ドクツのファンシズムは堅固だ」
レーティアがだ。完璧に治めているというのだ。
だがイタリンはだ。どうかというのだ。
「しかしあの国はだ」
「そうですね。ベニス統領ですか」
「あの娘は」
「至って気楽だ。悪人ではないがな」
ムッツリーニのそうした気質もだ。モンゴメリーは見抜いていた。
そしてそのうえでだ。こうも言ったのだった。
「しかし気楽な気質でだ」
「あまり物事を考えていない」
「そうしたところもありますね」
「だから楽だ」
そうだというのだ。
「至ってな」
「そうですね。それではですね」
「彼等につきましては」
「私一人で充分だ」
敵としてはだ。弱いというのだ。
「確かに戦力を削がれることは残念だがな」
「むしろその方がですね」
「問題になりますね」
「その通りだ。それをどうするかだ」
まさにだ。それこそがだというのだ。
「できれば。イタリンをすぐに押さえたいものだがな」
「しかしそれを果たすのはです」
「今の我々の戦力では」
「わかっている。やはりオフランスでの戦いだ」
あの国での戦いがだ。全ての鍵だというのだ。
「マジノ線の戦、そこで決めなければな」
「そのままエイリス本土まで迫られます」
「それ故に」
「そこは頼む」
二人に頼むことはこのことだった。
「ではな」
「はい、それでは」
「お任せ下さい」
「女王陛下と祖国殿達も頼む」
彼等への無二の忠誠心もだ。モンゴメリーは述べた。
「ではな」
「はい、それでは」
「後はお任せ下さい」
こうしてだ。モンゴメリーはスエズに向かった。そしてその航海中にだ。彼が部下にしている参謀の一人にだ。こうしたことを言われたのだった。
「あの、噂ですが」
「何だ?」
「スエズの総督もです」
顔を曇らせてだ。参謀はモンゴメリーに話す。
「かなり問題のある人物の様で」
「そうなのか」
「植民地の民を虐げ私腹を肥やしている様です」
「またか」
そう聞いてだ。モンゴメリーは顔を曇らせて言った。
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