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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません

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第二十二話 みんなで企めば怖くない!


卒業式は二十三話になりました。

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第二十二話 みんなで企めば怖くない!

帝国暦478年5月10日

■オーディン  グリンメルスハウゼン子爵邸    テレーゼ・フォン・ゴールデンバウム

 本日も連絡会議、結構頻繁に此処へ来ると怪しまれるのでアリバイ作りが大変な今日この頃です。
いつものように爺様とケスラーが見守る中答弁開始です。

「テレーゼ様前回ご依頼を受けました研究所の件ですが来年度予算に潜り込ませる様に手配をしました」
「ご苦労様です。これで何とかなりそうですね。
所で叛徒には選挙という物があるそうですね、その時は叛徒が好戦的になるとか、以前の資料を見たのですがどうやら今年がその年に当たるようです」

ケスラーが気付いたみたいですね。
「確かにその様な行動パターンが以前言われたことがありましたな。調べてみる価値はありそうですし警戒しその兆候があるなら迎撃の準備をしないとだめですな」

「お父様や軍部への根回しはよろしくお願いしますわ。今はまだ他人に正体をさらすことは避けたいですからね」
「たしかのそうじゃのテレーゼ様のお姿は晒してはならんの、儂が陛下にお伝えしよう」
「では軍部のほうが小官が手配りしたします」

「あとですね、このことを余り広く知られると叛徒やその様な確率を信じない方々がなにやら騒ぎ出す可能性が有るので、必要最小限でお願いします」
「確かにそうです」
「そうじゃの」

「あとですね、この館に士官学校に有るような戦術シュミレーターを置けませんか?」
「なにをなさるのですかな」
「色々閃いた戦法があるので実際に試してみたいのですよ」
「ほう其れは楽しみですな。ケスラー準備出来るかの?」

「備品の発注が終わっていますので今年中に配備するのは疑念を呼びます。
申し訳ございませんが、来年であれば損耗分として潜り込ませられます」
「仕方有りませんね。それでは来年まで我慢しましょう、其れまではアイデアとして暖めて置きます」
ケスラーが本当に申し訳なさそうに頭を下げます。

「あと優秀な人材を発見しました」
「ほうテレーゼ様のお眼鏡に叶う相手がおりましたか」
「どの様な人材ですか」
2人とも興味津々です。

「今年士官学校を卒業する生徒ですが、オスカー・フォン・ロイエンタール、フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト、アウグスト・ザムエル・ワーレンが二年前に士官学校へ視察を行ったとき優秀な人材かと思いました」
「なるほど、では早速三名を調べましょう」

■オーディン   グリンメルスハウゼン子爵邸  リヒャルト・フォン・グリンメルスハウゼン

「相変わらずテレーゼ様には驚かさせられるばかりじゃの」
「まことに」
「叛徒の攻勢の件頼んだぞ」
「御意」


帝国暦478年5月19日

■オーディン  ノイエ・サンスーシ  小部屋     テレーゼ・フォン・ゴールデンバウム

 今日はお父様にお願いしに来ました。お父様は終始にこやかです。
「テレーゼやグリンメルスより聞いたが、可能性が高いのじゃな」
「はいお父様過去のデーターを照査した結果かなりの確率で攻撃が来ます」
お父様考えながら。
「そうかでは軍に準備命令を出さねば成らんな、しかし外れた場合はどうするのじゃ」

「一つの案なのですが、迎撃艦隊に今期卒業の新規士官を研修として乗せて遠洋航海とすれば幾らでも準備が出来ます」
「つまりは迎撃艦隊は無く訓練艦隊だとして敵を欺くのか」
「そうです。敵と予算と信じない者達を欺きます」
お父様楽しそうです、普段の枯れた雰囲気から目が鋭くなりますね。
流石我が師匠、天下一の猫かぶりですね。

「その為に卒業生を遠洋航海に出かけさせる様に勅命を出して頂きたいのですよ、前例がないので現場が渋ると思うのです」
「父も使うかテレーゼはハハハ」
お父様凄く楽しそうです。
「ええ東洋の諺に【立ってる者は親でも使えと】というのがありますから、お父様もお願いしますね」
「よいよい儂は娘には甘いのじゃからなハハハ」

「それとお父様、士官学校の卒業式に参加したいのですが良いでしょうか?」
「よいよいどうゆう気じゃな?」
「士官学校に顔を出しておきたいのと、今年度卒業生に原石が居るんですよ」
「ほほ其れはあの時優勝した者かの?」

「はいあの者も入っていますが他にも居りますので」
「よいよい行ってまいるがよい、エーレンベルクには儂が伝えておこう」
「お父様、ありがとうございます」

■オーディン  ノイエ・サンスーシ  小部屋     フリードリヒ四世

 本日娘がお願いに来た、儂は娘が可愛くてしょうがないからの。
グリンメルスの言っておった同盟の事じゃった。
聞くごとに此はと思う事ばかりじゃった。
弱冠七歳でこの知謀じゃ儂など足元にも及ばん、儂は逃げて居ったからな。

彼の者に会って儂の願いを叶えてくれると思ったが、それ以上の資質じゃ。
今は只テレーゼが儂の期待じゃ、彼の者には悪いがテレーゼの礎に成ってもらおうかの。
テレーゼが彼の者をどう扱うか楽しみじゃ、其れまでは彼の者の行動は目を瞑る事にしようぞ。
さて近いうちに三長官を呼んで指示しなければならぬな、これは楽しみじゃな。

帝国暦478年5月28日

■オーディン  グリンメルスハウゼン子爵邸      テレーゼ・フォン・ゴールデンバウム

 ロイエンタール卒業まで一ヶ月一寸となりました。
まずはケスラーが3人の調査をしてきたそうです。
「テレーゼ様3人の調査を致しましたが、ビッテンフェルト、ワーレンは素行問題等は有りません。
些かビッテンフェルトが口が悪く短気なところをのぞけばですが。
ワーレンに関しては非常に優秀です冷静沈着ですし。
しかしロイエンタールは素行が悪すぎます、女癖が悪く何度もトラブル等を起こしています。
あのような者が良いのでしょうか?」

「ケスラー確かに女癖が悪いのは良くないですが其れを上回る資質が有るのですから、一概に切り捨てることはしないですよ」
ケスラー本気で心配してるみたいだね。

「しかしです。あの者の噂ではロリエンタールと呼ばれており、恐れ多くもテレーゼ様の唇を奪ったと言うではないですか。その様な不埒で不敬な者をテレーゼ様のおそばに置く訳にはいきません」
「ああその噂ですか、それは武術優勝のご褒美にほっぺたに軽くキスしただけですよ。
其処まで噂が大きくなっていたとは、ビックリですよ」

クックックッワーハッハ。ロリエンタールだって可笑しいー吹き出しちゃうよ!
ケスラーが怪訝な顔するまえに我慢我慢、家帰ってから笑おう。

「そうですかしかし士官学校ではロリエンタール事件として有名だそうです。
今年の入校式にテレーゼ様が呼ばれなかったのはその為だそうです」
「なるほど迷惑をかけた訳ですね、しかしどんな事件なのですか?」
「テレーゼ様言い難いのですが、テレーゼ様が士官学校へお行かれた時余りの可愛さに生徒達がフアンクラブを創立したのです。
その総数は全校生徒の八割という状態になりました。
およそ16000人です、その時テレーゼ様がロイエンタールにキスをしたと言うことで学校中が彼に嫉妬し大騒ぎと成ったのです。それ以来彼はロリエンタールと言われいるのです」
 
うわー気の毒ですね、ロイエンタールだからかパーティーで余所余所しかったのは、けど女の敵には少しは反省して貰った方が良かったと言うことにしましょう。

「けど能力に問題無ければ良いのですよ、追々修正していけば良い訳ですし」
「士官学校の評判ではテレーゼ様の侍従武官とと言う噂が流れております」
「良いんじゃない噂は噂で、その時にならないと決めませんよ」
本当は決めてるんだけどね。

「ケスラーご苦労様です」
「御意」
「御意はいいのに」
「はっ」
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卒業式書こうとしたらそこまで行けませんでした。
 
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