ドリトル先生と春の花達
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第四幕その三
「飛行機も怖かったしね」
「あっ、そういえばそうだったわ」
「先生飛行機嫌いで」
「船で来日したし」
「それからも暫くは」
「うん、飛行機での移動はね」
そちらはだったのです。
「あまりね」
「どうにもだよね」
「好きじゃなくて」
「というか苦手で」
「船や電車での移動ばかりで」
「ずっとね」
「そのことも変わって日本のことにもね」
しみじみと思う先生でした。
「馴染んで思考までね」
「日本語でする様になって」
「そこまでなっていったのね」
「そうなのね、先生は」
「本当に」
「うん、僕はね」
さらに言う先生でした。
「今は英語で論文を書いているけれど」
「考えているのは日本語?」
「そうなってるの?」
「もう完全に」
「そうなんだ」
実際にというのです。
「そうなっているよ」
「そこまでなんだね」
「先生の大きな変化だね」
「思考に使う言葉まで変わるなんて」
「そのことまで」
「そう、思考に使う言語が違うとね」
そうなると、というのです。
「同じ人が同じことを考えても違う結論になったりするよ」
「あれっ、同じ人が同じことを考えても?」
「結論が違ったりするの?」
「それでもなの」
「同じ人が同じことを考えても」
「思考に使う言葉が違うと」
「違う結論になっているするんだ」
「そうなんだ」
実際にtおいうのです。
「これがね」
「ううん、それは凄いね」
「それが変わるなんて」
「何ていうか」
「凄いね」
「だから今はね」
それはというのです。
「日本語で使う結論に至るね」
「英語で考える場合と違って」
「そうなってるの」
「その論文についても?」
「そうだよ、この論文もね」
今英語で書いている数学のそれもというのです。
「また違った結論になるかもね」
「数学についてもなんだ」
「先生が日本語で考えているから」
「英語で考える場合と違ってくる」
「そうなるんだ」
「うん、果たしてその結論がどうなるか」
日本語で考えつつ英語で書いて言う先生でした。
「楽しみだよ」
「何か聞いていて面白いよ」
「僕達にしてもね」
「じゃあその論文の結論楽しみにしておくね」
「どうなるのか」
「そうしてね、さて論文も書いて」
そちらも楽しんでと言う先生でした。
「そしてね」
「うん、そうしてだよね」
「和歌のことも考えよう」
「桜の前でやるし」
「是非ね」
「そちらのことも」
「英語で和歌を考えると」
先生はふと思いました。
「果たしてどうなるのかな」
「あっ、それも楽しみだね」
「どうなるのか」
皆はそのことも楽しみに思うのでした、そしてです。
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