レーヴァティン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二十六話 騎士その七
四人はそのケーニヒスベルグへの旅に入った、旅をはじめてすぐに狼男に出会って倒したが。
ここでだ、久志は戦闘に参加した源三にこうしたことを言った。
「御前も戦えるんだな」
「この通りね」
「まさか濃硫酸ぶっかけるとかな」
「錬金術は色々あってね」
源三は久志に笑って話した。
「色々な薬品を調合してね」
「それを敵にぶっかけて倒すか」
「それが出来るんだ」
戦闘の際にはというのだ。
「言うならば化学だね」
「そっちだよな」
「そう、錬金術は化学とも科学とも近くて」
「近代になって分かれたんだよな」
「錬金術はオカルトに入れられたけれど」
しかしというのだ。
「こうしてね」
「こっちの世界じゃか」
「表に存在していて」
オカルトに入らずにというのだ。
「そしてね」
「今みたいにだな」
「素早く薬品を調合して」
そしてというのだ。
「敵にかけてダメージを与えることが出来るんだ」
「成程な」
「だから戦闘の際もね」
「戦力になる」
「そうだよ、あらゆる敵のデータは頭に入ってるし」
モンスターのそれはというのだ。
「その敵に効果のある劇薬を調合して」
「かけられるか」
「あと治療も出来るから」
攻撃だけでなく、というのだ。
「そちらもね」
「傷を回復してか」
「麻痺や毒、石化もね」
「回復出来るか」
「死んだ死体を復活させることも」
この世界でも最高位の術もというのだ。
「出来るよ」
「そちらもか」
「うん、錬金術ならだよ」
それこそというのだ。
「何でもだからね」
「戦力としてもサポートとしてもか」
「頼りにしてね」
「そうさせてもらうな、やっぱりな」
「戦いにはだね」
「少しでも戦力が必要だからな」
現実としてとだ、久志は述べた。
「だからな」
「僕の錬金術もだね」
「戦闘中も頼りにさせてもらうぜ」
「それじゃあね」
「金も拾ったし」
モンスターを倒した時に出るそれもだ。
「じゃあね」
「あらためて行くか」
「ケーニヒスベルグまで」
「ああ、しかし何とかベルグとか何とかマスとかな」
久志はこの島の街の名前をここで言った。
「多いな」
「ケーニヒスベルグとかだね」
「ああ、ベルグは城でな」
こう源三に話した。
「あとマスな」
「それは港だからな」
正が言ってきた。
ページ上へ戻る