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俺のペットはアホガール

作者:猫丸
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『汚れたバベルの塔』 4-1

雲一つない青い空

砂浜を照りつける太陽

どこまでも広がる青い海

そうここは__


「海だァァァァ!!」

「だぁ~♪」

海水浴場。砂浜。ビーチ。
駅でちよ子のお母さんと色々あって体力のほとんどを持っていかれたような気もするけどなんとか辿り着いた、海です。
回りには沢山の観光客でいっぱいだ。主にカップルが多い……目の毒って奴なのかな? 

「海だー♪ 海だー♪ 海だーキャッホウッ♪」

「イエーイ♪」

海に大興奮のちよ子とイラン。

「んふふふ……」

楽しそうな二人を見ていると僕まで楽しくなってくるから不思議。
一足先に海で遊んでいる二人は放置の方向で更衣室に行って着替えましょう、と腕を引っ張る美希に連れられて更衣室の方へ……って置いて行っても良いの?

「緑屋さんに朱雀さんっ」

「あ。高浜さん」

更衣室には知らない他のお客さんに混じって高浜さんが着替えていた。
そういえば…あの白いフリルのお嬢様風の水着、ちよ子のお母さんが◎を書いて駄目にしてたけど……あれどうするんだろう?
シャツ着て隠すと言っていたけど……

「こんなこともあろうかと、もう一つ用意して正解でした」

「こんなこともあろうかとってどんなことを想像してたんですかっ、会長!?」

高浜さんって用意周到な人なんだ。水着をもう1着持ってきていたなんて。
青い生地で真ん中に大きなリボンが可愛い今度は清楚な感じの水着ですっごく可愛い。
自分達も早く着替えましょうという美希にせかされて、本当は水着なんて着たくないのに仕方なく着替えることに…。

えっと空いてるロッカーは……と探すと、丁度隣り同士に空いているロッカーを発見。
良かったねと美希と笑い合いながらロッカーの戸を開けると中に

”バトン”と書かれた紙が貼り付けられた棒が入っていました…。なんだろう…これ…。

よく分からないものだったので、そのままゴミ箱へさようなら。

水着に着替え終わると、また美希に腕を引っ張られながら更衣室の外へ出て行ってみると

「ねぇ~ねぇ~アタシ達と遊ばな~い?」

「キミ可愛いね~♪」

「え…。えっと僕様は…友達と……」

逆ナンされているっぽい、優雅くんと

「まずは、スイカ割りしよう!!」

「イイネ!」

「ソイヤッ!」

頭でスイカを割るちよ子と割ったスイカを美味しそうに食べるイラン達を冷たく見守る終殿と高浜さん。
そういえばちよ子とイラン、水着を着ているけどいつの間に着替えたんだろう? 更衣室では見かけなかったはずだけど……?

「頭でスイカを割るなんてどんな石頭してるんでしょうね~」

「大和殿」

いつの間にか隣にはズルズルと焼きそばを食べる大和殿とその近くに

「ヤッホー、ミッキー♪」

「ミッキーちゃんだ♪」

「…どうも美希さん」

「ゲッ!!!?」

何処かで見たことがるような子達の姿が……あ。思い出した。
美希のクラスメイトの子達だよ。どうやら彼女達も日帰り旅行でたまたま、ここに遊びに来ていたそう。
偶然友達と会えて良かったね、美希。と話しかけたら、美希は何故か青ざめた顔をしていたんだけど、どうして? 友達と学校以外の場所で会えたのがそんなにも嬉しかったのかな??

「せっかく会えたんだし、一緒に遊んで来たら?」

「ええっしーさんっ!!?」

すっごく嫌そうな顔、今から売られに行く家畜のような顔をしていたような気がするのは僕の気のせい??
うん。気のせいだよねっ。だってせっかく友達と偶然会えたのに、嬉しくないわけないもんねっ。そうに決まってるはずだよ。

「さて_。僕は何をしようかな」


 
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