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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません

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第十五話  暗雲


書いてて感情移入してしまった。
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第十五話  暗雲

帝国暦477年12月

■オーデイン     ノイエ・サンスーシ      テレーゼ・フォン・ゴールデンバウム

 グリンメルスハウゼン爺様に初遭遇してから既に3ヶ月近くその後会いに行っても軍務や領地へ行っているとかで全然会えません、こりゃ困った避けられているのでしょうか。カロリーネに聞いてもちょうど都合が悪いらしいですと言われています。何とかせねばあかんな。

■オーデイン     ノイエ・サンスーシ   小部屋

「グリンメルスよテレーゼに会ってやらんのか?」
「今少し資質をみております」
「そちが見て後どのくらいじゃ」
「年明けにはよいかと」

「どのような事を聞きたがっておるのじゃ」
「カロリーネによると陛下の若い頃の話を色々聞きたいからと仰っているそうです」
「ふむあの頃のことか」
「ですなあのころのこでしょう」

「父の威厳は大丈夫かの」
「陛下のお心もテレーゼ様なれば判りましょう」
「まあそうじゃの」
「恐らくその話は口実でありましょう、相当に政治、歴史、軍学などに興味を持たれておりますからそちらの話がメインかと存じます」

「これは楽しみじゃ逐次伝えるように」
「判りました」

「シュザンナの方は大丈夫か」
「こちらも手練れを付けておりますれば」
「うむ頼むぞ」
「はっ」


帝国暦477年12月24日

■オーデイン     ノイエ・サンスーシ      テレーゼ・フォン・ゴールデンバウム

 本日はクリスマスです。この時代にもキリスト教は廃れたようですがクリスマスは有るのです不思議だね♪
お母様は臨月なので参加せず、宮殿でパーティーよりはヴェストパーレ男爵邸でパーティーをすることにしました。

在校生や教え子さん達が皆さん着飾って来ています、男性は居ないです女だけのパーティーです。
クラちゃんブリちゃんリアちゃんエルちゃんカロちゃんみんなかわいく着飾っています、話すことは誰それの御曹司は格好いいとか誰それは嫌だとか、かしましいですよ。ヒルダさんもマグダさんも来てますから話が弾みます。

聞いているとヒルダさんこの頃から真面目ですね、マグダ姐さんはこの頃既にパトロンを考えているような口調ですね早い早いですね。9時までパーティーしてお開き大人の方はこれからご用があるそうです、知ってますけどね、子供はおとなしく帰りますよふふ。


帝国暦477年12月26日

■オーデイン     ノイエ・サンスーシ      テレーゼ・フォン・ゴールデンバウム

 クリスマスから2日後、本日お母様の出産予定日です。今までなら何らかの妨害が何者からか行われてきたのですが今回はそれに鑑み身元のしっかりした者を付けていましたので安心できるそうです。

大きなおなかで辛そうなお母様は先ほどから陣痛がして分娩室へ入って行かれました、私のこともありますので出産後の処置に3人が入り処置するそうです、此なら相互監視が出来ますから安心ですね。

 分娩室に入って2時間あまり経ちますが未だに出てきません心配です。
3時間ほどでやっと出てきましたが、侍従長の顔色が悪いです。

「まさかお母様が何かあったのですか?」
「いえ侯爵夫人はご無事ですがお子様の方が・・・・・」
「子供がどうしたのですか?」
「お生まれに成ったのですが呼吸をしておらず懸命の処置も虚しく先ほどお亡くなりに成りました」
「え・・・・・・・・」

えっ死んだ・・・・死んだ・・・・何で何で・・・何でこんな所だけ原作と一緒になるの!!
そんなそんなこの子は無事に生まれてきて育つはずじゃなかったの。みんなで守ろうとしたのに何で死んじゃったの・・・・・辛いよ辛すぎるよ幾ら原作がそうだからって、生まれる前から死を宣告されているなんて酷すぎる。あまりに無情すぎるよ!

殺されたんだきっと、兄上みたいにそして私みたいに殺そうとして殺されたんだ!!
ブラウンシュバイクかリッテンハイムかフェザーンか地球教か誰にしても許さない絶対許さない必ず敵を討つ!!

みてやがれ奴らを地獄の底へ追い詰めてやる!!
自分らの犯した罪を思い出すがいい!!

「皇女殿下がショックで興奮しておられる女官はお連れして差し上げろ」
「皇女殿下さあ行きましょう」
「けどお母様が・・・!」
「ご心配をお掛けしては反って侯爵夫人に障ります」
「判りました」

部屋に帰ってきて一人にしてもらい、この世界に来て初めて思いっきり泣きました、初めて出来る弟か妹大事にしたいと思ったそれなのにそれすら許されないこんな世界の皇帝一家って辛いよね。
会えなかった弟か妹天国で幸せになってね。必ず敵はとるから見守っていてね。


■オーデイン     ノイエ・サンスーシ      シュザンナ・フォン・ベーネミュンデ

 3人目の御産ですから楽に出来ましたが、生まれた子を見て思わず天を呪いたくなりました。子供は奇形児だったのです、私が悪いのでしょうどうすればいいのか途方に暮れ自分を責めました、目に浮かぶのはテレーゼの笑顔ですこの様な劣悪遺伝子を持つ私がテレーゼの母親として一緒にいられる訳がない、ルドルフ大帝時代であれば母娘共々死を賜るはずです。

たとえ今の陛下でも私はテレーゼと引き離されるでしょう。テレーゼの為ならこんな母親は居ない方がいい死んでしまいたい、丁度手術台上にメスがある、テレーゼこんなお母さんを許しておくれ。
幸せに暮らすんですよ・・・私の大事な大事な可愛い可愛いテレーゼ・・・・・

「きゃーーーーー侯爵夫人!!」


 
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