鋼の錬金術師 貴方を守りたい――12人の巫女と1人の神――
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~ランファンside~
シレーナとアルがキラーパンサーと戦っている同じころ、リンとランファンもまたキラーパンサーと戦っていた・・・・。
『カキンッグサッ!!!』
ランファン「ッ・・・若! 大丈夫ですか?!」
リン「ああ・・・何とか・・・。」
沢山の数のキラーパンサーが居たが、やっと全てを倒すことができた。
キラーパンサー・・・スピルメイズに巣食う魔物。でもっ、こんなに沢山のキラーパンサーなんて見たことが無いぞ。とランファンはキラーパンサーの死体を見ながら考えていた。
リン「・・・この量はさすがに可笑しい・・・。ランファン、他の奴らが心配だ。奥に行くぞ。」
ランファン「はいっ!」
と言ってランファンとリンはさらに奥に進んでいった。
~???side~
三つのルートでどんどん奥へと進んでいる、エド達を行動を一番奥にあるスピルーンの部屋である少女が見ていた・・・。
???「・・・うるさい・・・・・・」
???「キュウルル・・・・」
???「・・・メール・・・・そうだね、貴方に任せるよ・・・・」
???「キュルルルルウ・・・」
???「・・・うん、お願いね・・・誰かわからないくらいに皆殺にしてきてね・・・・。」
???「キュル!」
会話が終わると「キュル」と鳴いていた変な生き物は、『バサバサ』と音を立てながらどこかに向かって飛んで行った。
そして、スピルメイズから跳ね返された光が少女の顔に当たる・・・その少女の目の色は・・・紫色だった・・・。
もしかして、この少女はっ!!
アル&シレーナ、リン&ランファン、がキラーパンサーと戦っている中0号とエドはスピルメイズの中を探索していた――
0号「…………」
何も話さずにただ前を向いて歩いている。
いや、そもそも何を見て歩いているんだろう?
彼女の眼からは何も感じられない。
エド「お前は何処に向かって歩いているんだ?」
何の迷いもなく、歩き続けている0号にエドが質問する。
0号は足を止め、エドの方を向き
0号「スピルーンのもと。」
とだけ言うと静かに前を向いて、また歩き出した……。
しばらく歩いていると、何処からか
『バサバサ』
鳥が羽ばたいているような音が聞こえてきた…。
そして、
「キュルルル……」
またしばらく歩いていると、今度は可愛いようなそうでもないような鳴き声が聞こえてきた。
これは、確実に何かが居る。
エド「…………」
辺りを警戒しながら歩く…。
0号「…このまま進んだら戦闘になる……」
不意に0号が何かを話した。
でも周りを警戒するのに夢中だったエドは話を聞いていなかった。
エド「ッ?今なんか言ったか??」
慌てて聞き返すが、0号は
0号「…………」
何もなかったかのように先を進む。
エドも気のせいか?と思いそれ以上追及せずに奥へと進む。
しばらく歩いていると大きな空間に出た。
周りには少し欠けた氷の壁とカチンコチンのアネモネの花が覆っていて、天井はなく空洞になっている。
目の前の方に何故かそこだけ茶色い砂がこびり付いている、大きな扉があった。
たぶん、扉の向こうにスピルーンがあるのだと思い、扉の方へ向かって歩いていると上から、
『バサバサ』
「キュルルルル」
という音と鳴き声が聞こえてくる。
なんだか、だんだん大きく聞こえてくるのは気のせいだろうか……?
0号「……………」
さすがの0号も辺りを警戒し始めた。
エド「……なにかが来る…」
リンやランファンでは無いがエドは上から何か大きな力を持ったなにかがこっちに来るのを肌で感じていた……。
そして、
「キュウゥ!!!」
『ドッスンッ』
白い毛におおわれた兎のような見た目をし背中に銀色に輝く翼を生やしたなんとも変な生き物がエドと0号の前にゆっくり降り立った。
エド「ッ?!!」
ビックリしすぎて声も出ない。
まぁ、無理もない。こんな生物はエド達の世界には存在しないのだから……。
0号「メール・ミルス……スピルーンを守る門番……ってとこ…。」
冷静にこの状況を分析してらっしゃる。
分析した後、0号は何処からか赤い蛇が髑髏を巻いているような血がしみ込んだ大剣を召喚し、
それを握ってメールに戦いを挑んだ!!
以外にも好戦的?!
『タタタタタッ』
0号「ふんっ!」
『カキンッ』
大剣を両手で持って大きく振り下ろすが、メールが翼を盾のように使って攻撃を防いだ。
エド「ッ!」
やっと、状況が何とか飲み込むことが出来たエドは0号の助太刀に入ろうとする。
意味の分からない奴だけど見殺しにはできないから…まだ聞きたいことも沢山あるし。
それに、0号はレンリが変身した姿みたいな感じだし、0号が死んだらレンリまで死んでしまうような気がするし。
という感じの理由で0号を助けようとするが……
「そんなの、ほっといて早くこっちにおいでよ。」
謎の少女の声が頭の中に直接語りかけてくる。
エド「くっ、体が動かない!!」
少女の声を無視して助太刀に行こうとするがなにかがエドの体を縛り上げる。
目の前で0号が少し負けた感じで戦っているのにエドはただ見ていることしかできない。
0号「う、あああああああああああ!!!!」
エド「0号ぉぉぉぉ!!!」
刃のように鋭く切れ味がいい羽根が0号の腹部を直撃した。
そしてまた、少女の声がエドに語りかける。
「ねぇ、こんな光景もう見たくないでしょ?
だったら、早くこっちにおいでよ……」
何かの力が大きな扉方へと何かが引っ張る。
『ギィィィィィ』
不気味な音を立てながら扉は開いて行く……
エド「く、離せ!俺はまだそっちには!!」
0号を助けるまではスピルーンに行けない!!
そう言いたげなエドに向かって0号は優しい笑みで、
0号「大丈夫…心配しなくても彼女は私が守る。
貴方はあの子を闇から救って……
それは、彼女の願いでもあるから……」
エド「あの子?彼女?それはだr『ギィィバッタンッ』
質問しおわる前に扉が完全に閉まってしまった。
0号「さぁ……遊びはここまで。」
さっきまでとは違う構えに入る。
メール「キュウウキュウウゥゥゥ!!!!!!」
『バサッバサッ』
メールもまた大きく翼を羽ばたかせて本気モードに入る。
そして、スピルーンの間でスピルメイズの中で起きているすべてを見ている謎の少女は、
少女「ふふふ、そうそう醜く殺しあって死んで逝け!!!
早くおいで……エドワード・エルリック…
アンタだけはあたしがこの手で殺してあげるから……」
喜びを感じている?楽しそう?に言っている……。
だけど、スピルーンは悲鳴を上げていた――
偽りの負の感情を抑えきれなくて――
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