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鋼の錬金術師 貴方を守りたい――12人の巫女と1人の神――

作者:猫丸
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第九章 極寒な銀世界

~エドside~
+あれから三日後+



エドとアルが部屋でセントラルに行くための準備をしていると、突然レンリがドアをブチ破って入って来た。
『ドッバッーーーン』
レンリ「頼もう~♪」
アル「うわああ?!!レンリ?!」
エド「人の部屋に入るときくらい、ノックしろよな。レンリ」
レンリ「は~い^^」
何故か超テンションの高いレンリに超テンションが低いエドがツッコミを入れる。そして、アルはまだ驚いている。
エド「それで、なにしにきたんだ?」
いつになく、零細なエドがレンリに聞く。
レンリ「今日は、みんなに超超重要な事言うの忘れてたから言いに来たんだァ♪まぁ、とにかく一番広い部屋に来てよ!
エド&アル「超超重要な事・・・?」
レンリ「じゃあバイビ~♪」
エドとアルの話を全然聞いてないレンリは、いいたいこと全部言うとどこかに向かって走って行った。
エド「いったい・・・なんだったんだ、あれは・・・」
アル「うん・・・・。」
取り残されたエドとアルはまだ、ポカ~ンと口を開けていた。


~一番広い部屋~

なんか知らないけど集めらせられたエドたち。なんか、レンリから超超雄大発表があるらしい・・・・。
エド「で、超超重要な事ってなんなんだ?」
痺れを切らしたエドがレンリに聞く。
レンリ「ん~、そうだね、そろそろいいかな?」
全(レンリ以外)「?」
意味深な感じでレンリは言う。
レンリ「おいで~、アルト~。」
エド「アルト?」
小さな女の子が隣の部屋から出てきた。そして、レンリの横に立ち
アルト「アルト・リンクです。」
と礼儀正しく自己紹介をした。そして、何故かシレーナがアルトの頭を
シレーナ「…よしよし…よく…できま…した……」
と言いながら撫でている。


レンリ「本当だったら、15歳なんだけど訳あって子供の姿になってるの。」
エド「訳?」
レンリ「うん。アルトは感情の一部を失っているんだ。」
ウインリィ「感情の一部ってどうやって失うのよ!」
レンリ「う~ん、それにはいろいろと方法があるんだけど・・・今回はめんどいから省く。」
アル「ええ~、そんな理由で省くの?!」
レンリ「うん。」
エド「うんって、おい・・・・(呆」
レンリ「まぁ、そんなこんなでこの結晶をアルトのスピルーンに直接入れたいんだ。」
と言いながら、レンリは黄色い結晶を取り出した。
ウインリィ「スピルーンに直接って、またスピルメイズに入るの?!」
レンリ「イエス!」
驚いているウインリィにレンリは超笑顔で答える。


シレーナ「…………?」
でも、シレーナだけはキョトンとした表情をしている。まぁ、シレーナは入って貰う側だったので知らないのも無理はない・・・。
ブルース「あまり、大勢で行ってもアルトの体に負担がかかるだけだ。あらかじめ、行くメンバーは俺が決めてある。」
凄く嫌な予感がするが、ブルースからアルトの心の中に飛び込むメンバーが発表された。そのメンバーは
1、エドワード  4、レンリ
2、アルファンス 5、リン
3、シレーナ   6、ランファン
の6人だ。
ランファン「若、この命に代えてもお守りします。」
リン「ああ、頼むランファン。」
アル「アルトのスピルメイズもシレーナと同じお花畑があるのかな?」
エド「さぁな、ただ気を抜いたら命の危険があるような場所って事だけは言えるよな。」
シレーナ「…どんな…ところ…なんだろ……?(ワクワクドキドキ)
レンリ「そうだねぇ~、スピルメイズはその人の心を表したものだからねぇ~。」
それぞれの思いをそれぞのれパートナーと話している。


ブルース「お前ら、準備はいいか!」
全(スピルメイズに行くメンバー)「おう!」
そして、ブルースが精霊石に込められている魔法を発動させた。
ウインリィ「エド!」
突然ウインリィが声をかけてきた。
エド「なんだぁ?」
ウインリィ「絶対に、返ってきてねぇ~!!!」
エド「ああ、もちろんだぁ!!」
ウインリィ「うんっ^^」


――この時のエドはまだ知らなかった、ある一人の少女がエドとウインリィの楽しそうな会話を見て心を深く傷つけたことを――


~ウインリィside~


エド「くっ」
またあの感覚だ、今度はどんな世界に俺たちを連れて行くんだぁ?(エド)
全(スピルメイズに行くメンバー)「うわああああああ(あんかけチャーハンは好きじゃないぃぃぃぃぃ※レンリ)」
と叫びながら6人は大きな力に吸い込まれていった。
ウインリィ「みんな、大丈夫かな・・・?」
ブルース「大丈夫だ、あいつらはそうすぐに死ぬようなタマじゃない。」
フー「そうじゃ、若たちは大丈夫じゃ。」
二人の爺さんに励まされ、ウインリィは
ウインリィ「そうだよねっ!みんななら、絶対に大丈夫だよね♪」
と眩しいくらいの笑顔で答えた。




~エドside~





エド「ッ・・・ここは・・・って寒っ!!!」
目が覚めるとそこは一面氷しかない極寒の銀世界だった。
エド「ここがアルトのスピルメイズ・・・? シレーナのとは比べ物にならないくらい違うな・・・。」
辺りを探索しながらエドは言う。
???「・・・・貴方もここに放り込まれた・・・・・。」
エド「ッ?!!」
辺りを探索していると、どこかで聞いたことのある声が聞こえてきた。
エド「誰だ!!何処にいる?!」
そういいながら、辺りを探しているといきなり突風が吹いた。
エド「くっ!!」
突風から身を守る感じでガードしていると、突風は止みそして・・・
???「・・・出てきた・・・。」
エド「ッおまえは!!!」
あの、黒髪で紅色の瞳をした少女がエドの前に立っていた。


エド「確かお前は・・・・第五研究所にうッ!!」
少女のことを思い出そうとすると頭が割れそうな程の激痛がはしる。
???「・・・無理に私のことは思い出さないほうがいい・・・頭、割れる・・・・。」
こっちを見て少女は無表情のまま静かに言う。でも、あともう少しで少女のことを思い出せそうなところまで来ているのに諦めるのは嫌だ!という事でエドは頑張って思い出そうとする。
エド「うっ・・・・あと、もう少し・・・・。」
???「・・・どうして、そんなに頑張る? 思い出したところで何も生まれないのに・・・・。」
頑張って思い出さそうとするエドに何故か悲しそうな表情で少女は言う。
エド「・・・ああ!思い出しだ!!」
やっとこさ、少女のことを思い出したエド。でも、少女は不満そうな顔でどこかに向かって歩いていく。


エド「あっ、おい待て!確かお前、俺がレンリを仲間に誘いに行ったあの日、レンリが俺を殺そうとしたときお前が出てきて止めたんだったよな?」
???「・・・思い出さなくてもいいこと・・・・。」
一瞬だけこっちを見てそう言うとまたどこかに向かって歩き出した。
エド「あっ、お前は何者だ!レンリは何処にいる?!」
???「・・・・・・・・・・・」
呼び止めるエドに少女は足を止めこっちを見る。
???「私は彼女の中に眠るもう一つの人格。彼女が気絶しているから私が出てきた。」
エド「もう一つの人格・・・?」
???「・・・名は・・・・・・0号、それでいい・・・。」
『スタスタ…』
エド「あっ、だから待て!もう少し詳しく教えろ!なんだ、もう一つの人格って!0号って!!」
言いたいことをすべていうとまたどこかに向かって歩き出す0号を追ってエドも歩き出した。
この絶壁の氷に覆われた極寒の銀世界の中を――


~アルside~



エドがどこかであったことあるような少女を追っている間アルとシレーナは美しい氷の世界をさまよっていた・・・。
アル「シレーナ大丈夫?寒くない?」
シレーナ「…大…丈夫……」
アル「うん・・・、大丈夫ならいいんだけど・・・」
シレーナのことを心配するアルだったが少し避けられる。アルはシレーナに好意を寄せてる?のかはよく分からないが何かとシレーナの役に立とうとするがいつも避けられて終わる。どうして、避けられているのかはアルにも分からない。
シレーナ「…あ……」
少し歩いていたシレーナが足を止めた。
アル「? どうしたのシレーナ?」
しえーなの顔を覗き込むと、シレーナは何かを見ていた。その見ている方向を見ていると、そこには・・・
アル「花? 花が凍ってる・・・?」
真っ白い花が綺麗に咲いていたがカチンコチンに凍っていた。


シレーナ「…アネ…モネ……」
花を見ていたシレーナが息を吐くぐらいに小さな声で言った。
アル「アネモネ?確かアネモネの花言葉は・・・・・」
シレーナ「…孤独…」
アル「ッ!!」
まだ考えている時にシレーナが悲しそうな表情でまた息を吐くくらいの静かな声で言った。何故かその言葉に、アルは心にグサッと来るものがあった。
シレーナ「…あっち……にもある…かも……」
と言うとシレーナは何処かに向かって走り出した。
アル「あっ、シレーナ!どこ行くの?!ちょっと待って!!」
慌ててどこかに向かって走っていくシレーナを追いかける。
今この時、黒い影もシレーナとアルを追いかけた・・・。一体この黒い影は敵?味方?どちらなのだろう・・・・?

***

しばらくシレーナを追って走っていると、大きな空間に出た。そしてそこには・・・
アル「凄い!!一面アネモネの花畑だ!」
そう、この広い空間一面に白いアネモネが綺麗に咲いていた。でも・・・
シレーナ「…全部…凍って…る……」
そう、ここに咲いているすべてのアネモネはカチンコチンに凍っていた。まるでそれは、一瞬ですべてを凍られたかのように綺麗に凍っていた・・・。
シレーナ「…私と…同じ……」
アル「えっ?シレーナそれ・・・」
???「グルゥ!!」
アル「ッ!!シレーナ危ない!」
シレーナ「ッ?!」
『スッ ドカァァァ!!!』
シレーナの言っていることを聞こうとしたが、獣の声を上げる黒い影に襲われアルはシレーナと一緒に黒い影の攻撃を避けた!


アル「誰だっ?!」
???「グルゥゥゥ・・・」
アルが声をかけるとまた獣の声を出しながらこっちに近づいてきた。その姿は・・・
アル「豹・・・?」
そう見た感じは豹にそっくりな生き物だった。だがシレーナは、
シレーナ「…キラーパンサー…。…豹に…似てるけど……立派な……獣……。」
とあの豹みたいな生き物の説明をする。あの豹みたいな生き物も、
キラーパンサー「ガウゥゥゥ!!!」
みたいな感じで返事する。だぶん、あっているんだと思う。
アル「シレーナは下がってて!」
と危ないから下がっているように言うのだがシレーナは、
シレーナ「……私も……戦える…から…大…丈夫……」
と言ってアルよりも前に出る。
アル「あっ、うん・・・じゃあ一緒にあいつを倒そうか・・・(汗」
シレーナにかっこいいところを見せようと思っていたアルは、なにかが折れた・・・・。


 
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