ガールズ&パンツァー もう一人の転校生
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黒森峰女学院と白河女子高等学校
その日の夜に自室(寮)でまほさんに貰った箱を開けてみた。
その中にはよくニュース等で見ることのある黒森峰女学院の制服とまほさんからの手紙だった。
{この手紙を読んでいるということは、あなたが私と話したと言うことなのでしょう。私はみほの行動がどうして西住流に反するのか気になっていた。もしその理由を知っていて話してないのであったら、もう一枚入れてある紙(一週間体験入学)に参加してもらいたい。いい返事を期待している。 西住まほ。}
私が察したのは一週間黒森峰女学院の戦車道を体験してみないかと言うこと。
それを私に伝えたのには体験入学以外にも何かがあると考えた。
そして私はすぐにみほにメールをうった。
{今からみほの部屋にいってもいい?話したいことがあるんだ。}
送信してすぐに返信が帰ってきた。
{いいよ。鍵開けとくね。}
私はみほを驚かせようと黒森峰女学院の制服と付属されていたバッチを付けてみほの部屋に行った。
「みほ入るよ。」
中からみほが、
「どうぞ。」
入っていくとみほ以外に四号の乗組員がいた。
「梨華、どうして黒森峰の制服を着ているの?」
みほが驚き、私に質問をしてきた。
私は少し嘘を吐いてで驚かせることにした。
「みほには悪いんだけどまた転校することになったんだ。」
「そんな。やっと一緒に戦えるようになったのに。そんなのってあんまりだよ。」
みほが泣きそうになったのをみて、罪人感を感じた私は、
「嘘だよ。でもね来週から一週間黒森峰女学院に体験入学に行くことになったんだ。」
「どおして。」
「梨華さん、どうしてですか?」
「そうだ。生徒会が黙っているはずがない。」
「行かないといけないんですか?」
「りかりんは大洗の大切な仲間なんだからいなくなんないで。」
みんなに黒森峰女学院に行くことを反対されたが、
来週の白河戦に私が出るとどうなるか、私のことを白河女子高の仲間はどう見るのか不安だった。
すると外から、しかもちょっと離れている所に郵便が来たようで、
「大洗さん宅配です。いますか?」
私は慌ててみほの部屋を飛び出した。
「はい、すみません。」
梨華は荷物を貰い、送り主を確認した。
「どうして。」
その荷物を持ってみほの部屋に行き、みほに荷物を見せた。
「これって白河女子高の制服にバッチそれに転校願まで入っているよ。どうして?」
「それに送り主は深雪さん。」
私はもう一度外に出てお姉ちゃんに電話をした。
『梨華、こんな時間に何のよう?』
電話に出たお姉ちゃんはいつもと変わらなかった。
「あの荷物どう言うこと?説明して。」
『ああ、あれね。見た通りだよ。白河女子高に戻ってこい。ただそれだけよ。』
「拒否権は?」
『もちろんあるわ。でもそんなことをしてみんなにどう思われるかな?』
脅しであることに気づいていたが、どうしても反論できなかった。
『転校の意志があるなら、白河女子高から転校したメンバー全員に伝えなさい。やっと王者奪還のチャンスなんですから。』
「わかりました。」
お姉ちゃんが通信を切ると、私は泣き崩れてしまった。
私の鳴き声を聞いたみほたちが外に出て来た。
「どうしたの梨華。大丈夫?」
みほが話しかけてきたが私は何も喋れなかった。
「とにかく部屋に運びましょう。」
みんなに運ばれているときに、私は頭の中で、大洗のみんなと白河女子高の仲間を天秤にかけていた。
お姉ちゃんからあんなことを言われなければ、迷うことなく大洗のみんなをとっていたであろう。
私は泣き止むまでには至らなかったが、少しみほと話すために涙をこらえた。
「みほはもし、まほさんから黒森峰女学院に戻ってこいと言われたらどうする?それも黒森峰の仲間が待っている何て言われたら。」
「私は残るよ。だって今の居場所は此処だから。」
みほが言ったのは当たり前の事だが、私の頭にとても響いた。
「ありがと、みほ。少しだけ落ち着いたよ。みんな、私の此処に残っても良いかな?」
私は当たり前のことをみんなに聞いた。
自分の気持ちを整理するために。
「りかりんは仲間なんだから当然良いに決まってるじゃん。」
「そうです。」
「私は梨華さんがいてくれると嬉しいです。」
「張り合う相手がいないとつまらないしな。」
みんなが私に手を差し伸べてくれた。
私は決意を決めた。
どんなことがあろうと決して、大洗の仲間は裏切らないと。
「ありがとう、みんな。」
「話は戻るんだけど、梨華は黒森峰女学院に体験入学に行くの?」
みほに質問され、私は、
「まほさんからのお願いなんだ。」
「お姉ちゃんの!」
驚くみほ、
「あとは偵察をかねてかな。」
「そうなんだ。絶対に帰ってきてね。約束だよ。」
「ああ、約束だ。」
二人は約束を結んだ。
決して裏切れない約束を。
三回戦結果。
第一試合・・・・聖グロリアーナ女学院vs国立北海学園
開始から約三時間の激闘の末、国立北海学園が勝利した。
第二試合・・・・ヴェネツィオ女子学園vs黒森峰女学院
三時間の末にヴェネツィオ女子学園の隙をみてフラッグ車を撃破した黒森峰女学院が勝利。
第三試合・・・・国立白河女子高等学校vsルール女子工業高校
開始から30分でフラッグ車を撃破した国立白河女子高等学校の勝利。
第四試合・・・・県立大洗女子学園vsプラウダ高校
県立大洗女子学園の勝利。
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