魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人) 再構築
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8部 StrikerS
6章 ゆりかご
その後
俺は叩き落され海に落ちたのだが、すぐさま追おうと体を動かした瞬間
全身に痛みが走った。
≪これ以上は体がもちません綾様≫
≪ヴィヴィオを・・・≫
≪今無理をなさってどうするのですか?≫
≪俺のペインを使用すれば何とかなるだろう≫
≪ショック死するかもしれません≫
≪だが・・・≫
≪生きていればチャンスはあります。それに・・・私は機械ですが、無茶をしないでください綾様≫
≪ん・・・相棒に止められたらどうしようもないな・・・≫
≪その代わりこの付けは必ず≫
≪ん・・・修復にかかる時間は?≫
≪一日ぐらいはかかります≫
≪そっか≫
そんな話をティアと話していた時にエリオがこちらに向かって泳いできた。
「おい、綾大丈夫か?」
≪思念波で悪い。大丈夫。何心配してくれるの?≫
「あんたはこんなところで死んではダメだ!僕が追い越すんだから」
≪あんなザコに殺されるわけないでしょ。でも少しつらいから救援をお願いしても良い?≫
「あぁ、フェイトさんが来てるから」
それから数分してフェイトが海上に来た。
綾を見た瞬間すぐさま近づいてきた。
「綾・・・綾・・・大丈夫なの・・・」
≪あぁフェイト・・・痛いけれど、大丈夫。でもごめん。あんなに言ったのにヴィヴィオを・・・連れてかれた。ごめん!≫
≪私たちも相手を甘く見ていた。どうしたの綾がそこまでやられるなんて・・・≫
≪ん、相手を見くびっただけ、この借りはきちんと返すから≫
≪うん、その前に≫
≪少しだけ眠くなったから≫
≪後は任せて≫
≪よろしく≫
フェイトとの思念波での会話を終えて俺は眠りについた。
フェイトは綾をお姫様だっこで運びながらティアに質問をした。
「ねえティア聞きたいことがあるんだけど?」
≪物に寄りますが?≫
「私たちって付き合いは長いよね」
≪ええ≫
「綾今リミッターだけじゃなく弱体化をしてるよね」
周囲に来ていたエリオとキャロはその言葉を聞いて驚いていた。
傷つきながらも周囲の半数を破壊した攻撃力を見ていれば驚いても仕方ない事だった。
「いくらヴィヴィオをが攫われて焦っていてもこんなにやられはしないよ
一応私は綾の弟子っぽい事してるし、綾の防御フィールドを破るのは本当に厄介なんだ!」
≪・・・≫
「無言ってことは肯定と取るよ」
≪普段ぽわぽわしているのに良く気付きましたね≫
「綾もなのはも強がりだから良く見ているんだ!
それにジュエルシード事件の綾の姿を見てるしね」
それからして綾は医務室に送られた。
「ん、朝か?」
日光の穏やかな明かりで俺は目覚めた。
目を開けるとそこにはなのはが座って寝ていたから俺は即座に起き上ろうとした瞬間痛みが襲った。
「ぐっ」
「んっはっ・・・綾ちゃん」
「あっ・なのはおはよう」
「もぅおはようじゃないよ・・・」
目に涙を浮かべて俺の方を見るなのは
「何日眠ってた?」
「丸一日かな」
「事件が起きてから2日か」
「ん・うん」
「・・・ごめんなのは」
「何で謝るの?」
「ヴィヴィオを護れなかった。ごめん」
「ううん、そんな体になってまで護ろうとしたんだもん。感謝だよ。」
「きゃっ」
俺は手に届く位置にいたなのはを手繰り寄せるように抱きしめた。
「もぅ、いつも急だよね」
「次は絶対に負けないから?」
そして包み込むようにもう一度抱きしめ
「ここには私しかいないから、吐き出していいよ」
「約束守れなかった。私がママの代わりだよって、護っていくよって約束したのに、そばにいてあげれなかった、護ってあげれなかった。きっとあの子泣いてる」
「うん」
「ヴィヴィオが一人で泣いてるって、痛い思いとか、悲しい思いをしているって思うと体が震えてどうにかなりそうな気がするの!今すぐ助けに行きたいって」
俺はそれを聞きながら頭を撫でて自分のふがいなさを改めて思った。
「俺もさ、なのはと一緒で攫われていくヴィヴィオを見たら、気が動転しちゃって下手を撃った。なのはの代わりに来たのに・・・ヴィヴィオを悲しませ、なのはを泣かしてごめんね」
二人して抱きしめながら泣いた。
「なのは・・・絶対に・・・二人で助けよう・・・」
「・・・うん・・・」
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