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『ある転生者の奮闘記』

作者:零戦
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TURN44

 
前書き
三話更新です。取りあえず、一発ネタをも入れると四八話くらいになりました。 

 





 それから約一年の時が流れた。

「ブラックホールに反応あり。検索結果はラムダスです」

「数は?」

「約一万です」

「……相変わらずの多さやな。それに引き換え、此方は当初の三千六百隻から九百隻……」

 損害が大きいのは速射性の短砲身に交換していないエイリスとガメリカやな。

「ラムダスが最大射程距離に到達しましたッ!!」

「撃ちぃ方始めェッ!!」

 残存の連合艦隊は砲撃を開始する。瞬く間に多数のラムダスが消滅していくがそれは氷山の一角に過ぎず、大半のラムダスは屍を越えて突き進もうとしていた。

「撃ちまくれェッ!! レーザー戦艦はラムダスが固まっている宙域に撃てェッ!!」

 ガメリカとエイリスのレーザー戦艦二十隻がエネルギーを充填してから大型レーザー砲を発射してラムダスを掃射する。

「長官、長門より通信です」

「通信パネルに映せ」

『やぁ狹霧』

「これは東郷長官。世間話なら後程にしてくれませんか? 今はラムダスを掃射していますので」

『いや違う。Hエンジンを搭載した艦艇が漸く完成したんでチェリノブ星域に向かっているところだ』

「ほぅ、漸く完成しましたか」

『あぁ、本当ならもう少し早くに全艦が出来たが最後の艦の建造が遅れていたからな』

「そうですか。到着するのを楽しみにしていますよ」

『なるべく早くに到着する』

「分かりました」

 そこで通信は切れた。

「……全艦に告ぐ。聞いての通りや、遂に人類の反撃する時が来た。俺達で艦隊を綺麗に迎え入れてやろうやないかッ!!」

『ウワアァァァァァァァーーーッ!!!』

 俺の言葉に全乗組員達は歓声をあげた。さぁて後一息やな。

「全艦、ド派手に撃ちまくれェッ!!」

 連合艦隊の砲撃が更に濃密な弾幕射撃となり、ラムダスがビームとレーザーに消滅させられていく。

 Hエンジンを搭載した超戦艦部隊が到着した時、連合艦隊は艦船を七百隻まで喪失していたがラムダスを全て掃射していたのであった。

「それで向こうの世界に行くには超戦艦部隊だけですか?」

「あぁ、今のところラムダスを最小限の被害で撃破出来るのは超戦艦部隊しかいないからな」

 俺は海戦後に旗艦長門に出頭していた。

「超戦艦部隊はエイリス戦艦一隻、ドクツ戦艦一隻、ソビエト戦艦一隻、ガメリカ戦艦二隻、日本戦艦二隻の計七隻で編成される」

 あれ? 日本の戦艦は長門だけやったはず……。

「長門の艦長は俺がする。もう一隻の艦長は狹霧、お前に任せたい」

「……マジですか?」

「マジだ。お前の戦艦を建造していたために遅れていたからな」

 えぇ~(´Д`)

「まぁ分かりました。どうせ断っても無理でしょうからね」

「分かってくれて助かる。艦名は三笠だ」

「分かりました、狹霧雪風。戦艦三笠の艦長職を拝命します」

「おぅ」

 俺は東郷長官に敬礼をして長門を退艦した。



「……で、何でブル○ノアやねん」

「YAMAT○2520のブルー○アをイメージして作った。パーペキだろう?」

「それは勿論や」

 三笠はブルー○アそのままやった。ただ主砲は短砲身を搭載しておりYAMAT○2520のブルーノ○やけど……。

「慣熟訓練は少ないけど五時間だ」

「それくらいなら十分や」

 俺は茂にそう言って三笠に乗艦して慣熟訓練を行った。そして翌日、超戦艦部隊で編成された連合艦隊はブラックホールへと向かうのであった。

「俺達の宇宙とはまた違うな」

「そうですねぇ」

 俺の呟きにシャルロットが答える。外の世界は灰色やしなぁ。

「長門から電文。囮に出したラムダスが二時の方向に向かったようです」

「よし、進路を二時に」

「ヨーソロー」

 連合艦隊は二時の方向に進路を取り、突き進む。そして……。

「レーダーに反応ありッ!! ラムダスですッ!!」

「向こうは歓迎する気みたいやな。数は?」

「凡そ五万」

 今まで比べると多いな。やっぱ本拠地やからやろな。

「砲雷撃戦用意やッ!! 三笠の凄さをラムダスに思い知らせろやッ!!」

「全武装オールグリーン、何時でも撃てますッ!!」

「撃ちぃ方始めェッ!!」

 連合艦隊は一斉に砲撃を開始する。連合艦隊の砲撃は今までの艦船より十倍は勝っていた。

 そしてラムダスの掃射は二時間で終了して超戦艦の威力を思い知らした。

「……流石はアドルフ総統やな……」

 超戦艦のHエンジンを開発したのもアドルフ総統やし、アドルフ総統がいなければ人類はラムダスに喰われていたな。

 攻撃後、連合艦隊は陣形を整えて再び航行を開始する。途中で捕獲していたラムダスの縄が切れて単独でワープゲートに突入する事態が起きたけど東郷長官の娘の真希ちゃんの機転によりワープ座標を入力してワープゲートへと突入した。

「……んで、何かおんねんけど?」

 ワープゲートから出ると大怪獣がいた。しかも富嶽やエアザウナに似ているのが五体も。

「多分、この世界の大怪獣じゃないですか? 柴神様もそう言ってましたし」

「やろうな。ま、全て潰せばええけどな。主砲撃てるな?」

「撃てます」

「撃ちぃ方始めェッ!!」

 三笠の前部主砲と副砲合わせて八基が一斉に砲撃を開始する。それに少し遅れて他の超戦艦も砲撃を始めた。

「初弾命中ッ!!」

「敵に攻撃させる機会を与えんなッ!! 撃って撃って撃って撃ちまくれェッ!!」

 俺はそう叫び、主砲と副砲が唸りを上げてビーム弾を吐き出していく。ビーム弾は次々と大怪獣に命中して大怪獣は悲鳴を上げる。

 反撃しようにも、超戦艦部隊の濃密な弾幕射撃で手も足も出ない。やがて大怪獣達は次々と力尽きていった。

「大怪獣の撃破を確認しましたッ!!」

「ふむ……今までと比べると凄い短縮されてるな」

「そうですね」

「艦長、長門から電文。今日の進撃は此処までにするとの事です」

 まぁ疲れているところで親玉に突っ込む気はないからな。そして連合艦隊は一時の休息をとる事にした。







 
 

 
後書き
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