魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人) 再構築
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7部 中学生編
5章 文化祭
文化祭の会議
あの相談から1週間がたった2クラス合同LHR
議長はアリサとはやてが教壇に立っていた。
「みんな喜んでください。南條さんから了解をいただきました。」
え?何の話?
俺はきょろきょろしていたのだが周囲から
「私お客さんとしてくる」
「綾さんを見てれる方がいいのか接待を受けた方がいいのか・・・」
俺の方は????
仕方なくなのはの方を見たら
「綾ちゃんよく了解したよね。」
フェイトからも
「最近の綾は振り切っているね」
よくわからないから小さい狸の方を見たら
「また綾ちゃん私の事変な風に考えてたんやろ」
「はやてなら知っているかなと思って」
「綾ちゃん男装喫茶精一杯やるって言ったやん」
「それに近いニュアンスはね。やるのは一学期のころから決まってたよね。
だから頑張るわ」
「追加でみんなで話てたんよ。タダの男装喫茶じゃつまらんやん」
「楽しいつまらんの話では・・・」
自分ですごくまずい提案を了承したみたいだ。
「そんな矢先に綾ちゃんのさっきのセリフや。後はアリサちゃんにタッチ」
「まかされたわ。綾には悪いけれど特別メニューを作ったの」
「私限定?」
「ううん違うの。ただ・・・・」
「なにすずか?」
「いいわ。私が言うから胸キュンなセリフを言ってもらうというチケットが発行されたのよ」
「ちなみに聞くけど、どんなの?」
「壁ドンしながらお前のことが好きなんだみたいな」
「本気?」
「楽しそうやろ」
「拒否権は」
「自分で了解のサイン押したのに」
そういわれるとね
「それに最後の私のセリフ何かあるとわかってたはずやろ」
「なんとなく・・・」
「いつもの綾ちゃんなら聞くのに聞かなかった綾ちゃんが悪いやん」
「誰がそのセリフ考えるの」
「そんなの綾が考えるにきまってるでしょ。一応不公平ない様に全員やるんだから」
「ただね、指名制だからきっと綾ちゃんが一番多いかなって思うんだ」
「乗り掛かった船だ、了解。でもタヌキと狐は覚悟しとけよ」
少し格好をつけて言ったら教室がうるさかった。
「時間内から次行こう」
「綾もお待ちかねの劇ね」
「セリフにとげがあるんですが」
「この間綾ちゃんから相談されてこちらの方が面白くなりそうだからいいのかなと思って配役を少し変えてみました」
すずかがおっとりとした言い方でみんなきょとんとしていた。
「月村さん。南條さんメインじゃなくなったのですか?」
「もちろんここでも綾ちゃんはメインを張ってくれます」
「賭けに負けたからね。仕方ないでしょ」
「南條さん、バニングスさん達とこれからかけ事やめた方がいいって。
絶対に負けるから」
「そうしとくね」
主な配役
姫→高町なのは
王子→フェイト・T・ハラオウン
魔王→南條綾
吟遊詩人兼魔女→月村すずか
王様→アリサ・バニングス(王子の父親)
王様→八神はやて(姫の父親)
・・・・
・・・・
etc
よくもまぁこんなに登場人物が多い劇をやることになったものだ
前場、後場で計2時間半だったかな
2クラスの出し物だから交渉したって言ってたっけ
簡単なあらすじは前に聞いたけれど本当にこの話をやっていいのか悩むところ
簡単なあらすじはこんなのだった
ある国の広場で今日も吟遊詩人がある物語を奏でた。
はるか昔のお話
美しい姫がいる豊かな国があった。
そこには従者の少年と隣の国の王子が交友のため遊びに来ていた時に起きた悲劇だった。
なぜならその国は一晩で滅ぼされてしまった。
攻め込んだ国は交友のために来ていた王子の国
何故なら小国ながら豊富な資源があっていつも隣国と緊張していたのだが
姫の国もまさか同盟国から攻めてくるとは思わなかったのだろう。
ほぼ何の抵抗も出来ずの滅ぼされてしまった。
それから5年の歳月がたった。
王子の国には亡国のお姫様がいた。
お城での生き残りはこのお姫様だけだった。
王様が戦利品として連れてきた。
最初の期間は王子も恨んでいたのだが、王子の知らぬところで起きたため
心優しき姫は次第にその感情も失せ以前の関係になっていった。
王子の方も子供の淡い恋心から彼女との婚姻を望むべく
王様に許可を頂くために彼自身も戦場に立った。
王子がたった戦場は連戦連勝
いつしか彼の事を雷撃の王太子又は閃光の死神と呼ばれていた。
5年の歳月とともに統一まじかだった国に攻め込んだものがいた。
それは5年前に滅ぼされた国の従者
これだけなら復讐劇になるんだけどね
そこから愛やら友情に持っていくんだからすごいよね
王子がフェイトで 従者が俺、姫がなのはって配役ね
最後は魔王となった従者と騎士が戦って本当の愛を知った王子が魔王を倒してエンドだったけれど、話を一部変えさせてもらった。
どうなることやら
一部名前は決まってるんだよね
姫の名前がナノ姫で王子がフェイ王子
従者がアヤで滅ぼされた王様がハヤテ王で、攻め込んだ王様がアーサー王
姫と王子と従者は俺が決めさせてもらった。
多分フェイトの声を聴くのにそれが一番かなって
「アリサ質問なんだけど」
「なにフェイト」
「簡単なあらすじと劇の流れを見たのだけど最後の5分の所」
「それね、綾とフェイトにお任せなのよ。最後にフェイトが勝利すればいいの」
「私から言わせてもらうね」
「綾も絡んでいたの」
「絡んでいたというか相談を受けてね。いいかな」
「うん」
「最後の戦いのシーンはこの話の大きなシーンとなるもの。決められたやり方だと迫力がないと思ったの、だからアドリブで行いましょ」
「綾ちゃんそれ危険だよ」
「なのはわかってるよ。でもフェイトの技量なら出来るって思っているから」
「でも・・・」
「大丈夫だって仮にもテリーに戦いを挑戦した人がそれぐらいできないとは言わないよね」
「それってどういう意味かな?」
「言葉通りだよフェイト、それとも自信がないなら型とか決めてあげるよ」
「わかった。」
「武器は大鎌だから大丈夫でしょ」
「安心して最後は負けてあげるから」
「必要ないよ、実力で勝つから」
「フェイトやれないことは口に出さないほうが良いよ」
「見てなさい」
「期待してるね」
そんなこんなでLHRが終了した。
そしていつもの帰宅途中
なのはと二人きり
「どうしてフェイトちゃんをあおったの?」
「先の話」
「うん」
「あのままじゃフェイト駄目になると思って」
「?」
「なのはも最後は思ったようにしてね」
「どういうこと?」
「今回の劇私の要望を増やしてもらったの」
「うん」
「その代わりにあの男装喫茶のバージョンアップっていうこと」
「そこまでしないといけないことなの」
「まぁね。」
周囲に誰もいないことを確認してから俺は後ろからなのはを抱きしめた。
「ちょ・ちょっと綾ちゃんここ外だってば」
「誰も通らないよ」
「ちょっと」
「ごめん少しだけ」
きっと俺は震えていたのだろう。
これからやる事は本当にフェイトの為になるのか
「相変わらず甘えん坊さんだよね」
なのはも何となく気づいて綾をやさしく抱きしめた。
それだけで綾は何とかなるという確証はないが自信を深めた。
「なのはだけだよ」
「うん」
「身長差だけなら男女のカップルなんだけどね」
「綾ちゃん高いからね」
「ん。なのは愛してる」
「私も好きだよ綾ちゃん」
なのはは愛してるとは言ってくれない。
まだそこまでの関係じゃないのかなって思ってしまって必要以上に抱きしめてしまった。
「綾ちゃん強いって」
「ごめん、なのはの感触に浸ってしまって」
「また悪い癖がでたの?」
「何の話?」
「そうやってはぐらかす。いい加減その後ろ向き志向無くした方が良いよ」
完全にばれてら
「不安なんだよね」
「なにが?」
「色々とままならないから」
「そっか」
綾ちゃんが不安になっているのは私の言葉のせいだと思ったの
私にはまだ綾ちゃんの言う、愛してると好きの違いがよくわからない。
私が好きだよっていうと。はにかんだような笑顔と不安の目がしているのは知っていた。
今回の劇の企画を立てたのはアリサちゃんとすずかちゃん、はやてちゃんの3人なのは知っているけれど、どうやら綾ちゃんもこれに一枚絡んだようだった。
この劇の意図はなんだろうと考えたのだけど一向に解らなかった。
綾ちゃんが言った思うようにやって、それを信じて私が感じたことをやってみようと思った。
多分4,5分ぐらい抱きしめられてからそっと優しく離れてくれた
私は綾ちゃんが包み込むように抱きしめるのが好きだった。
「残念人の気配がしてきたから帰ろっか」
「うん」
俺はなのはの家まで送ってから、
手の甲にキスをした。
「ナノ姫、それでは」
「もぅ」
「じゃあねなのは」
「うん、明日」
そうやって俺は家路に向かった。
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