混沌の魔術師と天空の巫女
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第7章 大魔闘演武編
大魔闘演武
大魔闘演武から数日後、クロッカスの街にて・・・
「この前の緊急避難の時、城下にドラゴンが襲ってきたって。」
「馬鹿言え。そんなのいるモンか。」
「見た奴だっているんだぜ。」
「魔導士の魔法じゃないの?」
「滅竜魔導士の誰かがドラゴンに変身したって話を聞いたぜ?」
「んな、まさか!!!」
国民達はそんな話をしていた。
「そういや、その魔導士達、今日・・・お城でパーティだって。」
「うひょー!羨ましいねえ!!」
「今まで城に魔導士なんて招待しなかったのに。」
「それだけ今回は盛り上がったって事さ。」
国民の2人はそう言うのだった。
「わあ!」
「すごい・・・!」
ルーシィとウェンディは、テーブルに置かれた豪華な料理や、
ピカピカに清掃されている部屋を見て驚くのだった。
2人共、ドレスを着ている。
「おう、来たかーーーーーーっ!!!」
エルフマンが2人に声をかける。
「お前似合わな過ぎだろ」
「服着てから来いよ。」
グレイとガジルはそんな会話をする。
「こっちだ。他のギルドも全員集合ってトコだな。
大魔闘演武打ち上げパーティだ。」
エルザがそう言う。
多くのギルドのメンバー達も、大勢この場所に来ている。
「漢なら、食うべし、食うべし!!」
「この肉うめーーーーーっ!!」
「酒だーーーー!!酒よこせー!!!」
「オイ!!カナ!!お城の中だぞ!!!」
「王様も太っ腹だねぇ~。」
「こんな荒くれ連中をみんな城へ招待するなんて。」
「あれ?ナツは一緒じゃないのか?」
「そういや見てねえな。」
妖精の尻尾メンバー達は食べたり飲んだり、話をしたりしていた。
「・・・・・・。」
「どうしたのキナナ?
顔が曇って、しょぼくれているよ?」
「それって、暗いって言いたいのか?」
キナナに声を掛けたら期の言葉に、ワカバがそう言う。
「うん・・・ちょっとね・・・。」
「?」
「(エリック・・・・・・。)」
数日前・・・
「キナナ・・・・・・・・・すまねえ・・・。」
キナナを抱きしめたコブラはそう言うのだった。
「俺は行かなきゃならねえ・・・・・・」
「行くって・・・」
「安心しろ・・・必ず、お前に会いに来る。絶対に・・・。」
コブラはキナナを離し、そう言う。
「しばらくの間は、あばよ、だ・・・。」
コブラはそう言い、何処かへ走り出した。
「っ、エリック!!!」
キナナは急いで、コブラの後を追った。
「はぁ・・・はぁ・・・。」
キナナは息が荒れていながらも、コブラを探し続けた。
「あ・・・!」
キナナはコブラを見つけたが、見えた光景に少し驚いていた。
「あーあ・・・呼ばれといて、ドラゴンの1頭も始末できねえってんじゃ、
情けねえよ、まったく。」
コブラは大勢の評議委員に囲まれ、
魔導士の魔力を封じる魔封石という石で作られた枷を付けられていた。
「本当に戻って来るとは・・・・・」
「悪党のクセにどういうつもりだ?」
ラハールは驚き、ドランバルドはコブラに問う。
「外はいい・・・数日間も多くの声も吸収した。
キュベリオス、お前の声も聴こえたぞ。」
「声?」
「(いや・・・キナナだったな・・・。)
今は大人しく愛しの牢獄に戻るよ。六魔全員を救う為にな。」
コブラが素直に捕まった理由はこれであったのだった。
「何を聴いた。」
ドランバルドはコブラの腕を掴みそう言う。
「さぁな。しいて言えば・・・」
「冥府の門が開くぜ。その時まで、俺の記憶はいじらねえ事だ。」
「!?」
「さ、とっとと行こうぜ。」
「・・・・・・。」
ドランバルドは何も言わなかったが、仕方なく、
評議委員全員、コブラを連行して行った。
「・・・・・・。」
キナナは不安と寂しさで少し暗いだけであった。
「(約束・・・守ってよね・・・エリック・・・。)」
キナナは心の中でそう言うのだった。
「ウェンディ!」
「シェリア!」
ウェンディはシェリアと会った。
「会いたかったよ~!」
「私もだよ。」
「ウェンディ、そのドレス、似合っているよ!!」
シェリアは着ているドレス姿のウェンディを褒める。
ウェンディが着ているドレスは白色の短めのワンピースで、
足を覆うように黒のスパッツを履いていた。
「ありがとう。シェリアも似合っているよ!」
今度はウェンディが着ているドレス姿のシェリアを褒める。
シェリアが着ているドレスもワンピースで、
上半身は水色で、下半身は長いピンクのスカートを履いていた。
「ありがとう、ウェンディ。」
「おーい!シェリアー!」
「お兄ちゃん!」
「ん?おおっ!ダチのウェンディも一緒か。こんなの持って来たぜ。」
ニスイはそう言うと、2人に持ってきたモノを見せた。
「わぁ!!見てシェリア、宝石みたい。」
「綺麗だね~、どんな味するんだろ?」
ニスイが持ってきたモノを見た2人はそう言う。
オレンジ色に光っている、たくさんの果実が中に入っているゼリーだった。
「食べな。俺は別にいいからよ。」
「「本当!!!」」
「おう。」
「「それじゃ・・・」」
2人はスプーンで救って口の中に運んだ。
「「おいし~~(ハート)」」
2人は幸せそうな表情でそう言った。
「おいしそうですね。」
「初代!!?」
ウェンディの目の前に、妖精の尻尾の初代マスターである
メイビスが出てきたのだ。
「あ?」
「どうかしたの?」
「う・・・ううん。何でもない」
「「?」」
実は、メイビスは妖精の尻尾のメンバー以外は見えていないのである。
「私も食べたいです~。」
「我慢してください。幽霊なんですし。」
ゼリーを食べたがっているメイビスをウェンディは説得する。
「お~い、そう言えば聞きてぇ事があるんだが。」
「え・・・はい?」
ニスイがウェンディに尋ねて来たのでウェンディは返事をする。
「お前の兄ちゃんはどうした?見かけねえが・・・?」
「あれ・・・そういえば・・・見てませんね・・・。」
ウェンディはコージがいない事に気が付く。
「初代・・・見ませんでしたか?」
「さあ?」
ウェンディはメイビスに聞くが、メイビスは知らないようだ。
「どうしたんだろう・・・そういえば、ナツさんも見てませんね・・・
こーゆートコだと1番目立ってるのに。」
ウェンディはコージだけでなく、ナツがいない事にも疑問に思った。
「ウェンディ!!お兄ちゃん!!近くに何かいるよっ!!助けて!!」
「じとー。」
メイビスの見えない存在にシャリアは怯えだすのだった。
「おーーーい!!!うちの大事な妹に近づくクソ野郎は!!!!
隠れてないで、出て来いやぁぁ---っ!!!!」
ニスイは怒り気味でそう言う。
「私・・・何も悪い事、してないのに・・・・・・。」
ニスイの言葉に、メイビスは泣くのだった。
「あぁ・・・しょ、初代、落ち着いてください・・・。」
ウェンディは何とかメイビスを宥めようとする。
「あ、もういなくなった。」
「ったく、一体何だったんだ・・・?次は容赦しねえぞ。」
シェリアは安心するがニスイは拳を鳴らしてそう言った。
「ううぅぅ・・・。」
「初代!しっかり!!」
泣いてる初代はウェンディは何とか宥める。
「「「「「「何イーーーーーーーー!!!?」」」」」」
「な、何・・・!?」
突然大声が聞こえ、ウェンディはそっちのを見る。
「アンタ酔ってるだろ!!」
「うるさい!!ユキノはマーメイドのモノだ!!」
この声の主は剣咬の虎のスティングと人魚の踵のカグラだった。
どうも、スティングがユキノをギルドに戻って来て欲しいと願うが、
酔ったカグラがユキノを自分のギルドに入れようとしていた。
「待てーーーーい!!!!それはウチも黙ってられんな。」
「漢だな。」
「そーよ!!流れ的にウチに入るって感じじゃない!!」
「オウ。」
「ジュビア的にはグレイ様の嫁候補はこれ以上要りませんが・・・」
「キャラ被ってるけど・・・」
「あ!」
何故か妖精の尻尾の方も乱入し、ユキノを入れようとしている。
ただし1名は少し違うが・・・
「いいや・・・あなたのような美しい女性は・・・」
「僕達青い天馬に入ってこそ・・・」
「輝くぜ。」
「どうぞこちらへ!!」
「くんくん・・・」
「何と美しい香り。」
「ウチにいらっしゃいよ。」
「歓迎いたしますよ。」
今度は青い天馬が乱入してきたのだった。
「そういう事なら、蛇姫の鱗もユキノ争奪戦に参加しよう。」
「張り合ってどうする(汗)」
「ウチに来いっての!!」
「キレんなよ。」
さらには蛇姫の鱗も。
「漢くせェギルドに一輪の華ってのも魂が震えァ!!!
大会はどーでもいいが、この戦いだけは絶対勝つぞォ!!!!」
「「「「「フォー!!!!」」」」」
四つ首の番犬も。
「やってやろうじゃねっか。」
「大会の憂さ晴らしに丁度いいぜ。」
「回るよ。」
「若い頃の血がふつふつしちゃうわ~。」
ギルドのマスター達までも・・・。
「マスター達まで・・・どうしよう。」
「愛だね。」
「愛なのか・・・?」
ウェンディとシェリア、ニスイはそう言うのだった。
そして・・・
ドギャン!!ドカーン!!ドコッ!!ドン!!ドガン!!
「オラー!!!!」
「このクソ天馬ァ!!!!」
「くらえー!!!」
「バカヤロォ!!!」
「マカロフの髪をむしれ!!!!」
「それはヒドイ。」
「やっちまえーーーっ!!!」
「ババア脱ぐなー!!!!」
「うわーーーーーーーーーっ!!!!大乱闘だーーーーーーーーっ!!!!」
こうなるのであった・・・・・・だがしかし・・・
「皆の者!!!!そこまでだ!!!!陛下がお見えになる!!!!」
アルカディオスが現れ、騒ぎを終息させたのだった。
「この度の大魔闘演武の武勇と、国の危機を救った労を労い、
陛下が直々に挨拶なさる。心せよ。」
王様がやってくるであろう場所に全員が視線を集める。
「ん?」
しかし姿を現した人物を見て、目を点にしてしまう。
何故なら、その人はどう見ても王様じゃないからだ。
「皆の衆!!!!楽にせよ!!!!
かーーーーーーーーーーっかっかっかっかあ!!!!」
「返すカボ!!」
「ねえ、僕にも代わってよォ~。」
「「「「「「「「「「なーーーーーーーーーっ!?」」」」」」」」」」
何と王冠を被ったナツであった。後ろには王冠を取り返そうとするマトー君と大臣、
さらに何故かシャンディーまでもいた。
「俺が王様だーーーーーーーーーーーーっ!!!!
王様になったぞーーーーーーーーーーーーっ!!!!」
「わかったから、代わってよォ~~~。」
シャンディーはなぜか代わりたがっていた。
「返すカボ!!」
「いいだろ優勝したんだから・・・ん!?」
ナツがある事に驚いた。
「おーい!ウェンディー!!コージはどうしたーーー!!?」
「え、ええ?」
ナツの問いにウェンディも少し戸惑うが驚きもした。
「見てないんですかー?」
ウェンディはナツに向かって、大声でそう言った。
「ああ!!!」
ナツはすぐに返事した。
「あ~、コージねー。」
シャンディーは何か知っているようだ。
「見たのか?」
「うん。」
「コージなら帰ったよ。」
『はぁぁぁっ!!!??』
これには、ここにいる全員が驚いたのだった。
「か、帰った!!?」
「うん。」
「まじで!!?」
「うん。」
「本当に!!?」
「うん。」
全ての問いにシャンディーは返事をする。
「何でなんだぁ?」
ナツが尋ねる。
「えーっと・・・さっき・・・」
少し前の事・・・
「さてと・・・」
男子更衣室に入ろうとしていた・・・
「ちょっと!!!!」
「ん?」
突然、1人のメイドが俺に声をかけて来た。
「ここは男子更衣室です!!!女子更衣室は別です!!!!」
そう言ってきた。
「俺は男だ!!!!」
「嘘おっしゃい!!!!そんな顔で男訳ないでしょ!!!!」
「違うって言ってるだろ!!!!」
何だこのメイド・・・!!!!
「違うだろうが何だろうが、女のクセに、男子更衣室に入るなんて、
ある意味、変態化犯罪です!!!!」
ブチ!!!!!
「あったまにキタ!!!!もういい!!!!俺は帰る!!!!
こんな失礼過ぎるメイドがいるなんて、御免だ!!!!!!」
俺はさすがに暴力沙汰はまずいかったのでしないが、
それでも、このメイドの態度に頭にきて、帰る事にした!!!!!
「ありゃりゃりゃ・・・」
「という訳。」
シャンディーはそう説明をしたのだった。
「おい、さっき言っていたメイドは・・・」
「ええっと・・・あ、そこにいる人!」
シャンディーが指をさし、そのメイドは少しビビっていた。
「貴様か・・・この・・・大バカ者がぁぁぁぁぁ!!!!
客人を帰らすモノがあるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
アルカディオスは怒りの声でメイドに怒鳴った。
「も、申し訳ありません!!!!」
メイドはただ謝るだけでしかなかった。
「んだよ、アイツに用がるのに・・・あっ、そうだ!!!」
「ん?どうしたの?」
ナツんが何かを思いつき、シャンディーが問う。
「おーい皆の衆、よく聞け!!!!」
「コージを捕まえた奴が、ユキノを手に入れる事にするぜ!!!!」
「え、えええええっ!!?」
ナツのこの発言にユキノは驚く。
どうもナツは先ほどのユキノの話を聞いていたらしい。
「成程・・・」
「それはいいな・・・」
「ここで戦うよりも速いかもね・・・」
「こっちに有利あるかも・・・」
ナツの発言に全員がなぜか納得ししていた。
「シャンディー、コージまだこの辺にいるか?」
「う~ん・・・歩いて帰ったみたいだし・・・街の方にいるんじゃない?」
「よ~し!!!!町で探すぜぇぇぇっ!!!!」
ナツは言い、走り出す。
「待ってぇ~!返すカボ~!!」
マトー君は走り出すナツを追いかける。
「全員、直ちにコージを探せ!!!」
「「「「「オウ!!!!」」」」」
「君達、探しに行くぞ!!!」
「「「「はい!!!アニキ!!!!」」」」
「面白い・・・!!!!」
「必ず先に捕まえるぜ!!!!」
「「「「「「ワイルドー!!!!フォーーーーーー!!!!」」」」」」
「急ぐぞぉ~!!」
「カグラ、しっかり!」
「俺達が捕まえて、ユキノを手に入れるんだ!!!!」
「おうよ!!!」
「うむ!!!」
全員(一部除き)、コージを探しに行ったのだった。
一方、そのコージは・・・
「ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな!!!!」
俺はさっきの事をまだ根に持っていた!!!!ああもう、頭にくる!!!!
「何で優勝したのに!!!あんなに戦ったのに!!!あんなに頑張ったのに!!!
何で今だに俺は女に勘違いされるんだ!!!!!」
ああ~!!!!全くもう!!!!
「・・・ん?」
そんな俺は、ある場所にいた。
「エクリプスの・・・扉か・・・。」
俺がドラゴンになって、壊したエクリプスの扉があった。
「ん!?」
俺はある異変に気が付いた。
エクリプスの扉が少し開いているが、そこから見えた光景に驚いた。
普通でだったら、エクリプスの扉の後ろにある建物などが見えるはずが・・・
まったく別の光景が見えていた。
「エクリプスの機能がまだ残っていたのか!!?」
俺は急いで、エクリプスを壊そうとした。
「え・・・あれって・・・。」
だが、見えた光景に俺は驚いた。
「俺・・・?」
俺が見た光景はある場所にいる、俺であった。
「あそこって・・・」
俺は忘れるはずがない・・・・・・その場所は・・・
丁度、未来の俺と俺が最初に会った草原だった。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
俺はその時、扉を開けようと考えたが、かなり壊した為、
下手をすると何が起きるかわからない・・・・・・そこで・・・
「っ!」
そこから手を伸ばし、魔法を出した。
「闇分身!!!!」
俺は自分の分身を、その場所から出した。
ボン!!!
「っ!!!」
近くに、偶然、黒いローブを見つけ、闇分身に渡した。
「頼む!!!!」
「おう!!!!」
俺の応答に闇分身は答え、ローブで顔を隠し、
闇分身は、過去の俺の元へ行った。
「・・・俺は・・・・・・最低な息子だ・・・。」
過去の俺はそう言っていた。
「・・・・・・。」
ザ、ザッ
闇分身は過去の俺の前に現れた。
「・・・誰だ・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「誰だよ・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。
お前は・・・・・・今のままでいいのか?」
「?」
「今のままでいいのかと言っている。
仲間が、義妹達が心配してやっていると言うのに。
そして、死んでしまった両親の事を・・・!!!!」
「!?」
過去の俺は驚いている。当然と言えば当然か・・・。
「あんたに・・・・・・何がわかるっていうんだ・・・。」
「俺も・・・・・・同じだからだ。お前と同じように・・・・・・」
「・・・・・・。」
その言葉に、過去の俺は何も言わなかった。
「水の都、クリスタリアレイの近くにある、古の水遺跡へ行け。」
「?」
「そこへ行けば、今の自分が生きているのかわかり、
両親が、伝えたかった事がわかるかもしれないぞ。」
「!!!!???」
過去の俺は、その言葉に驚く。
そして今思えば、確かに、驚く事だらけだったなと俺は思い出す。
「両親が言い残した事、お前に託した想いもわかるぞ。
・・・・・・頼む・・・行って来いよ・・・絶対にな・・・!!!!」
闇分身はそう言い、森の方へ走って行った。
「ま・・・待ってくれ・・・!」
過去の俺は、すぐに追いかける。しかし・・・
「・・・もう・・・いない・・・。」
「(ふぅ・・・。)」
闇分身は急いで隠れていたからだ。
「古の水遺跡・・・・・・・・・・・・・・・
行って・・・みようか・・・。」
過去の俺は、行く事を決意した。
「よかった・・・。」
「ああ・・・。」
俺と闇分身はそう言う。
「ありがとうな。」
「いいって事よ。」
ボォン!
闇分身は消えていった。
「さて・・・いつまでもこのままにする訳にはいかない。」
俺はエクリプスの扉を再び壊す事にした。
「・・・・・・。」
俺は壊す前に、どうしてあの光景が見えたかを考えていた。
「(未来の俺は確か、エクリプスに魔力を注いだと、言ってたな・・・
戦いの中で、俺の魔力がいつの間にか、
エクリプスに入ったからか・・・?それ以外考えられん・・・。)」
俺は心の中でそう思うのだった。
「・・・・・・・・・。」
俺はあの光景を見ていた。
正直、これで良かったかどうかわからない・・・・・・
あの過去の俺が、未来の俺と同じ未来になるかもしれない・・・
今の俺の様な未来になるかもしれない・・・
もしくは、別の未来になる可能性もあるかもしれない・・・
それでも俺は・・・・・・後悔しない・・・。
今のあの状態の俺を立ち直らせれるのは、俺しかいないからだ。
「頑張れよ・・・・・・俺・・・。」
俺はそう言うのだった。
「はぁぁぁっ!!!!」
俺は光と闇を纏った拳で、エクリプスの扉を破壊した。
ドゴーーン!!!
かなり破損していたり、ヒビもあったからか、簡単に壊れた。
「これでよし。」
さすがに、ドラゴンが来る事がないとはいえ、
何が起きるかわからない・・・壊した方がいいと俺は判断する。
「・・・さて!何か少し気が済んだし、城の方へ戻ろうか!!!!」
俺は先ほどの怒りを忘れ、城に戻る事にした。
「あーーーーーーーーー!!!」
「な、何だ!?」
突然の大声に、俺は少し驚く。
「見つけた!!!!」
「え?」
声の主はスティングって人だった。俺を指さしているが・・・
「何、何?」
俺は全く理解できなかった。
「何も言わずに、俺に捕まれぇぇぇっ!!!!」
「うわっ!!!」
なぜかこの人、俺を捕まえようとしている!?何で!!?
「っと!!!!」
俺はおもわずかわす。
「かわすなよ!!!」
「いや、そういわれても・・・!!!!」
「いたのか!!!!」
今度はローグって人が出て来た!!
他にも剣咬の虎のメンバーの何人かが出て来た。
「・・・捕まえる・・・。」
「覚悟しやがれ!!」
「君のことは記憶している。」
「捕まってくださーい!!!」
「フローもそう思う~!」
「一体何なんですかーーー!!!」
俺はその場から逃げ出す。だが・・・
「見つけたぞ・・・!!!」
「うわっ!!!」
人魚の踵のカグラって人が俺の前に現れた!
何か酔っているみたいだけど・・・・・・。
「いたわよ!!!!」
「捕まえるわーーー!!!!」
「えええええっ!!?」
何でこの人達も!!?
「翼!!!!」
俺は翼を出し、その場から去った。
「見つけたぞ。」
「うわぁっ!!!!」
今度は一夜さんそっくりのエクシードのニチヤが出て来た!!!!
「悪いが、君を捕まる。彼を見つけたぞ!!!!メェーン。」
「僕の計算通りだね。」
「やるなヒビキ。」
「よくやったぞ。」
今度は青い天馬のメンバーまで・・・!
「おおっとそうささせないぜ!!!!」
「「「「「フォー!!!!」」」」」
四つ首の番犬のメンバーも・・・
「アイスメイク、大猿!!!!」
「どわあっ!!!!」
俺の目の前に、氷で造られた猿が現れ、俺を捕まえようとした。
「っ!!!!」
俺はそれをかわす。
「逃がさないぞ!!」
「捕まれよ!!!!」
「一々キレんなよ。」
蛇姫の鱗までも・・・!?
「一体何なんだよ~・・・。」
もう俺には何が何だか・・・・・・
「見つけたぞーーーーーーー!!!!!」
「んっ!?」
この声は・・・・・・
「うおおおおおおおおっ!!!!」
「な、ナツさん!?」
この人の場合は・・・嫌な予感しかしない・・・・・・。
「お前を捕まえるぜーーーーーーー!!!!」
この人もかいぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!
「ナツ~・・・オイラ限界だけど・・・」
「頑張れハッピー!!!!
コージを捕まえて、ユキノを妖精の尻尾に入れるんだ!!!!」
「はい?」
どういう事・・・?
「そして・・・・・・俺と勝負させるんだぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
もしかして、そっちが目的!!?
「おい!ふざけんじゃねえぞ、火竜!!!!」
「それだったら俺もコージと戦いたいぜ!!!!」
今度はガジルさんやグレイさんまで!!!!
「それなら私もだ。コージの腕が気になって仕方ないのだ。」
「俺もだ。そろそろリベンジをしたい。」
「漢ーーーー!!!!俺もだぁーーーーー!!!!」
よく見たら、うちのギルドの人達も俺を捕まえよとしてる・・・!!?
「そうはさせんぞ!!」
「こっちも彼とは戦ってみたいのだ。」
「ナツさん達によも、俺達が先だぜ!!!!」
「それはこちらも同じだ。」
「ワイルドーーーー!!!!」
全ギルドの殆どの人達が集まって来た・・・!!!!!
『捕まえろぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!』
「もう・・・いいかげんにしろぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」
俺と他の人達の大声が、町中に響くのだった・・・・・・。
後書き
どうも、白鋼です!
今回の話は、いかがでしたでしょうか?
次回で大魔闘演武編が終わります。
新しい章でのコージ達の活躍も楽しみにしててください。
次回もお楽しみに!!
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