恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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793部分:第六十四話 公孫賛、誰からも忘れられていたのことその八
第六十四話 公孫賛、誰からも忘れられていたのことその八
「楽しまないか?」
「それ本気で言ってるのかよ」
「いや、冗談だ」
ここでこう言う趙雲だった。
「安心しろ、それはな」
「冗談なのかよ」
「本気にしたか?」
妖しい笑みで馬超に問うた。
「私の誘いは」
「当たり前だろ。目が本気だったぞ」
「確かに私は女でもいける」
それもだというのである。
「御主も悪くはないがだ」
「やっぱり本気なんじゃないのか?」
「半分はそうだった」
「やっぱりそうかよ」
「だがそれでもだ。御主が嫌だというのならな」
「しないってのかよ」
「そうだ。それはいい」
また言う趙雲だった。
「御互いに気が向いたその時にだ。するとしよう」
「あたしはその趣味はないんだけれどな」
「しかし女同士というのもいいものだぞ」
妖しい笑みをさらに深くさせて述べる。
「御互いに感じる場所がわかっているのだからな」
「だから御前経験ないんだろ」
「そうだがな。それでもな」
「ったくよ、どういう趣味なんだよ」
そんなことを話して夜を過ごす二人であった。そしてだ。
公孫賛はだ。徐州に着いた。そうして劉備と会うのであった。
「あっ、白々ちゃん」
「白蓮だ」
まずはいつものやり取りからだった。
「それで桃香、いいか?」
「何がなの?」
「暫くこちらで世話になりたいのだが」
こう話すのだった。
「頼めるか」
「あっ、徐州で働いてくれるの?」
「そうだ」
その通りだというのである。
「御前の配下としてな」
「配下って。そんなの徐州にはいないわよ」
「いない?どういうことだそれは」
「だって。白々ちゃんはお友達じゃない」
真名は間違えているがそれでもだ。
「だから。配下なんて」
「違うというのか」
「そうよ。だからお友達だから」
「この徐州にいていいのか」
「うん、また仲良くやりましょう」
「桃香・・・・・・」
公孫賛はだ。劉備のその言葉に心を打たれた。そうしてだった。
そのうえでだ。彼女はこう言った。
「済まない、本当に」
「気にすることなんてないから」
「そう言ってくれるか」
「また一緒にね。楽しくやろうね」
公孫賛も劉備の下に来た。彼女の下にまた一人人材が集まった。
しかしであった。彼女の存在はこの徐州においてもであった。
「誰だありゃ」
「うむ、知らぬな」
二階堂と大門が公孫賛を見かけてこう話す。
「見たことない奴だな」
「そうだな。一体誰なのだ?」
「ええと、確かですね」
真吾が二人に話す。
「何とかいう人ですよ」
「何とかでわかるかよ」
「そうだ、わかるものではない」
「けれど本当に誰か知らないんですよ」
何かとメモをする彼でもなのだった。
「名前何ていいましたかね」
「劉備さんのお友達らしいけれど」
香澄もだ。首を傾げさせている。
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