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IFもしも、ラインハルトに双子の妹がいたら。

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原作編
  狸寝入り

 
前書き
感想ありがとうございます!
今回は、義眼さんが少し出ます。 

 
俺とジークは他の左官級の軍人たちとともに「紫水晶(アメジスト)の間に控えている。
はっきり言ってとても眠い。
というわけで椅子に座って眼を閉じている。
ヤン・ウェンリーについて少し調べすぎた。
おかげで眠くて仕方がない。
うつらうつらしながら、ラインハルトを待っているとジークが誰かに話しかけられたらしく話している。
目だけは閉じながら聴覚を澄ませる。
声だけ聞くと静かなとても落ち着いている声だ。どこか、不安定に聞こえる。

「パウル・フォン・オーベルシュタイン大佐です。お初にお目にかかる。」

と挨拶している
なのになぜかジークが驚いた気配がする。
不思議に思いながら聴いていると義眼がどーたら劣悪遺伝子排除法がなんたら、ラインハルトの事をよい上官と言う。
よく、いままで死ななかったな。
不敬罪ものだぞ、コレ。
だが、味方に引き入れるのは良いかもな。
ジークはさりげなく、大佐にどこの部隊に所属しているか聞いた。
流石、ジーク!
できる奴‼︎
欲しい情報がよく分かっている。

「いままでは統師本部の情報処理課にいましたが、今度、イゼルローン要塞駐留艦隊の幕僚を拝命しました」

大佐はそう言うと薄く笑ったらしく

「用心しておられるようだ、貴官は」

………。なんか人を馬鹿にするように聞こえたのは気のせいなのか。
前言撤回。辞めよう。
こいつとはジークが合わねえ。
多分、ティアナとも。
ジークも一瞬、鼻白んだみたいだな。
呼吸が乱れたしな。

空気が変わった。
どうやら、我らが主が入って来たらしい。
さすがは、未来の皇帝。

「キルヒアイス、レオン、明日………」

うん。まあ、そうなるよな。
大佐は、敬礼して名乗り、型通りの短い祝辞を述べると、去ったらしく、少しだが、ラインハルトとジークの緊張が弱まった。
そして、

「レオン。いつまで狸寝入りしているつもりですか?」

とジークが俺の肩を揺すりながら少し詰るように言う。
俺は眼を開け

「悪いな、ジーク。任せちまって。それで、ラインハルト、明日の続きは?」

俺はそう聞くと椅子から立ち上がりジークの肩に置かれた手を払いながら聞く。

「ああ、それは歩きながら話す。」

部屋を出て15分くらいたち夜空の下にでるとラインハルトは少し声を潜め

「キルヒアイス、レオン。
明日姉上に会うお前たちもついて来るか?」

「私が同行してもよろしいのですか?」

「ん。りょーかい。急だな。」

「キルヒアイス………。何をいまさら、遠慮する。俺たちは家族だぞ。なあ、レオン。」

「ああ、その通りだな。本当にいまさら、すぎるんじゃないか?」

ハア、ジークの奴………。
ラインハルトは少年のような笑顔でニッと笑い、それを引っ込めやや声を低め

「ところで先刻の男は何者だ?多少、気になるな」

「ジーク、説明任せた。」

「レオン………。」

ジークは簡単に事象をラインハルトに説明し

「どうも得体の知れない人です。」

と感想を言い、俺もそれに乗って

「俺たちと同類かもな。だが、ジークとティアナには徹底的に合わないぞ。」

「そうか。同類か。得体の知れない男。用心した方が良いな。もっとも、こう敵が多いと、用心もなかなか難しいか」

3人は同時に笑った。

「俺は大佐のことを調べとくな。それまであまり近づくなよ。ラインハルト。面白そうだと言って。ジークも困っているからという理由で近づくなよ。ただでさえ、お前、お人好しなんだからな。」 
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